『喧嘩』黒川博行 2024年46冊目

 「喧嘩」と書いて「ステゴロ」と読む。
 元々なそっちの世界のギョーカイ用語で、武器などを持たずに素手で喧嘩をすることを示しているらしい。
 本作に翻ると、喧嘩のシーンでは結構武器が出てくるし、主役もその被害を受けて、病院に駆け込み、さらに手術を受けることまでも。
 それに被害を受けるだけでなく、主役側も何かを手にすることも多々。
 それでも「ステゴロ」であるのは、主役二人が欲と計算に忠実でありつつ、卑しくないからなのかな。
 東奔西走(特に生きるためのお金を求め)する姿と心意気は素手と言えるのかもしれない。
 とにかく、やはり二宮×桑原コンビは最高に面白い。

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