『特に起業直前直後』の微粒子企業における【お金の残し方】
おはようございます。
【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。
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■昨日の記事で、
『現金が少ない状況は、
経営を圧迫する』
といった類のお話を
させていただきましたが、
今日は少し視点を変え、
【安全な経営】
について
お話を進めさせていただきます。
■昨日の記事の
繰り返しになりますが、
結局のところ
企業が永続するための条件として、
【現金が潤沢にあること】
が必要であると言えます。
現金は、
経営を継続していくための
『血液』であり
『潤滑油』であり、
この現金が枯渇してしまうと、
経営は瞬く間に
その進行を止められてしまう
ことになるんですね。
■そのようなことから考えると、
経営をスタートしていくにあたり、
【現金をしっかり保っていく】
という努力が必要となることでしょう。
これは、
『現金を増やすこと』
というよりは、
『現金を減らさないこと』
が重要であると言えます。
私自身がそうだったのですが、
【サラリーマンを退職し独立する】
という局面においては、
特にそのことに注意しなければなりません。
■というのも、(一般的に)
『サラリーマンの思考と
経営者の思考は、
全くもって逆である』
と言えるためです。
サラリーマンは(基本的に)
仕事の状況の如何にかかわらず、
毎月安定的に給料としての
収入を手にすることができます。
しかしながら
経営においては、
仕事の成果が如実に現れ、
その成果に応じた利益分しか、
現金を手にすることができません。
■そして
利益とは、
『売上-経費』
という算式で表すことができます。
とするならば、
必然的に、
利益を上げて
現金を残していくためには、
・売上を伸ばす
・経費を減らす
この2択に絞られてきますよね(^^)
■とは言え、
競合他社がひしめく中で、
売上を上げていく
ということはなかなか難しいもの。
そのように考えると、
まず考えるべきことは、
【経費を極力少なくしていくこと】
であると言えます。
このことは、
これから独立開業をしようとする
方にとっては、
すごくすごく重要なので、
本当に肝に銘じておいて
いただきたいところなんです。
■具体的に言えば、
・現金商売(売掛金は作らない)にする
・毎月かかってくる
定額の固定費は極力排除
・経費の支払いは、
一括より『分割』
・在庫を持たない
(可能であれば、
受注して仕入れるなど、
極力お金が入ってきてから、
そのお金の範囲内で仕入れをすること)
・いきなり正規の社員を雇用しない
といったところ。
■しかしながら、
サラリーマンを退職した
直後においては、
幸か不幸か(汗)、
(一般的に)現金がそこそこ潤沢にあるため、
これを独立開業のための経費に
ぶち込んでしまいがちなんですよね(汗)。
かく言う私がそうでしたので(滝汗)、
このことは本当によく分かるんです。
■しかしながら、
【現金はあっという間に底を尽きます】。
少し生々しい私の事例でいけば、
サラリーマンを退職した時には、
(記憶の中でですが)
200万円ほどの
貯蓄があったのではないかと思います。
そして、
独立開業にあたって、
日本政策金融公庫と、
金融機関より
650万円の融資を受けることに。
サラリーマン時代の貯蓄と、
融資が下りたことが
運の尽きだったんですね(汗)。
これを元手に、
本当に多くの経費を使ってしまい、
独立から一年半経った頃に、
プライベートの財布と
事業用の財布が10万円台になる
という…
今思い起こしてみても
身の凍るような状況に
陥ってしまいました(汗)。
■税理士は基本的に
仕入れがなく、
経費がかからない業種ではあるのですが、
そのような特色を持つ
業種であっても
このようなことに
なってしまうんですよね。
そうなんです。
【現金はあったら使ってしまう…】
少なからぬ人は
このような状況に
なってしまいがち。
そのようなことからすると、
現金を持っていることは、
(場合によっては、)
かなり危険な状況であると言えます。
■しかしながら、
【現金は経営の潤滑油であり、血液である】
ため、
やはりなくてはならないもの。
したがって、
適切な考えを持って
その現金を適切に使っていくことが
できるとすれば、
【現金は強力な武器】
となることでしょう。
上述してきたように、
しっかりと経費を絞っていき、
『極力現金を減らさない努力』をして、
経営を継続していきたいものですね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・【現金は経営の潤滑油であり血液である】。
現金を極力減らさないための努力を
常に行うべし。
・ 売上を増やすことはよりも、まずは
経費を極力減らしていく努力をすべし。
・サラリーマンからの起業は、
幸か不幸か貯蓄が多くあるケースがあり、
どうしても現金を
湯水のごとく使ってしまいがち。
その現金はあっという間に
底をついてしまうため、
しっかりと経費を絞り、
経営を永続させていくための努力をすべし。
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今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
これまで書いてきた記事は、
バックナンバーとして、
私の公式HPの【ブログ】に
アップしていますので、
よかったらご覧くださいませ。^^
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起業準備中から起業5年目までの経営ドクター
税理士 村田佑樹