【固定費削減】の大きな効能
おはようございます。
【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。
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■今年は
新型コロナウィルスの影響により
多くの事業者の方が
その資金繰りに窮した(または窮している)
ことでしょう。
いろいろな業種において
客足が遠のいてきたことにより
売上自体がどうしても
減少傾向に。
その結果、
利益が圧縮されている状況。
これは本当に苦しい現実ですよね・・・
■そもそも、
事業においての
『利益』
を考えるにあたっては、
売上から
経費を引いた残りが
『利益』となるわけで、
この利益は
『売上』と『経費』
により構成されている
ことがわかります。
■ということは、
単純な話として
資金繰りを
改善するためには
【売上を上げるか】
【経費を減らすか】
ということになります。
もちろん、
経費を増やしながらも、
それを上回る
売上を上げていく
などとという話もあるのですが、
そういったパターン的なことを
言い出すと
細かい話になってしまうため
ここでは割愛させていただきます。
■では、
より資金繰りを
改善することを考えた時、
売上を上げる方法と
経費を下げる方法では、
どちらの方を検討するのが
得策でしょうか。
結論として、
(一般的にはではありますが、)
これは
【経費を下げること】
というのが解になります。
■一般的に
売上が上がったとしても、
その売上を
上げるために必要な
仕入高や外注費などの
『原価(売上原価)』
も同時に上がってくるため、
売上高がまるまる
利益として残ってくる
ということは
考えにくいもの。
■その一方で、
例えば
電気代や電話代や
家賃などの
『毎月の固定費』
を下げることが
できたとしたら、
そのキャッシュアウト
がなくなるため、
その分だけの
【現金が手元に残る】
ことになるわけです。
理屈としては
そういったことですね。
■仮に、
とある事業者の
営んでいる事業の
売上総利益率
(粗利益率とも言います)
が30%であったとしましょう。
『粗利益(売上総利益)』とは、
売上高から
仕入高や外注費を
差し引いた利益の金額。
仕入高や外注費
といった経費は、上述したように
売上高が
増えれば増えるほど
それに伴って
増えていくものであるため、
この『粗利益』
という考え方があるわけです。
■この粗利益率が
30%であったとすると、
もし
3万円の利益を
残そうとした時は、
10万円の売上高をアップ
しなければならないわけです。
その一方、
3万円の何らかの固定費を
圧縮できたとしたら、
その3万円が
まるまる利益として残る。
このように見ると、
一目瞭然ではないでしょうか。
■売上高を
10万円アップするのと、
固定費を
3万円ダウンすることが、
どちらの方が簡単かは
場合によって
変わってくるのでしょうが、
金額的な面からすると、
3万円の固定費を
ダウンした方が良い
ということは明確です。
(あくまでも数字の面から
単純に見た場合です)
■そのような事情から、
どうしても
経営者としては
売上の増加に
目がいってしまうものの、
現実として、
【毎月の固定費を下げていく】
という視点を持っておくことは
極めて重要である
と言えます。
■これは
以前の記事でも
何度か書かせていただいた
内容ではあるのですが、
最近の税務相談の中でも
頻出している状況もあったことから、
今日はこういった内容を
記事に認めさせていただきました。
ぜひあなたも
毎月の固定費を
今一度見直してみて、
削減する策がないかどうかを
検討してみてはいかがでしょうか。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・利益を上げる
(資金を手元に残す)ためには、
【売上を上げるか】【経費を下げるか】
の2択である。
・売上をアップしたとしても
それに伴う変動費(仕入高や外注費など)
も増えてくることから、
利益(手元に残る資金)は
売上を上げた分が
ストレートには増えないもの。
・したがって、
最も考えるべきは
【毎月の固定費の削減】。
今一度自分自身の事業に
どれだけの固定費が
かかっているかを把握して、
その固定費をどうにか圧縮できないか
ということを第一に考えていくべし。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。