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ご自宅で楽しめる箔押し機「木兵衛」連載記事

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リビングデ使える本格手動箔押し機木兵衛の完成までのレポートをまとめています。 商品購入ページは現在作成中です。 ※購入ページが完成次第、こちらからお知らせさせて頂きます。
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記事一覧

自宅のリビンで使える木製箔押し機の制作現場report5.5

自宅のリビンで使える木製箔押し機の制作現場report5.5

本体部分の制作が全て終わった山下様に聞いてみました。

村田金箔(以下M): 校了お疲れ様でした!「当社から160周年の原点回帰の箔押し機」のご相談をさせていただいたのが、2019年だったと思います。本体の設計からトライアンドエラーを繰り返し、実に4年間お付き合い頂き、本当にありがとうございました!

山下様(以下Y): こちらこそ、ありがとうございました。たくさんの歳月がかかりましたが、村田金箔

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自宅のリビンで使える木製箔押し機の制作現場report5

自宅のリビンで使える木製箔押し機の制作現場report5

木製部分の製作工程は下記の工程で行われます。

①設計図作成

②木取り(寸法に合わせて材を切って削る)

③各パーツ加工

④各パーツの研磨

⑤組み立て

⑥塗装

⑦機械設計に引き渡し

①設計図作成

いろはに木工所では、ほとんどの作品を手作業で製作しています。過去に工房で手がけた作品は、テーブルや小物入れ、椅子、小皿などさまざまでしたが、すべて木工所内での完結したオーダー作品

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自宅のリビングで使える木製箔押し機の制作現場report4

自宅のリビングで使える木製箔押し機の制作現場report4

本体部分の製造現場

箔押し機の本体制作は「いろはに木工所」様にお願いしました。
本体制作を担当した、いろはに木工所はこんな工房です。

木工職人/山下純子

木工職人の山下純子さんは、以前は住宅設計士として働き、設計に関わる仕事に従事していました。しかし、住宅設計の中で自分自身でインテリアを手がけたいという創作意欲が高まり、勤めていた住宅リフォーム会社を退職する決断をしました。その理由は、木造住

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自宅のリビングで使える木製箔押し機の制作現場report3

自宅のリビングで使える木製箔押し機の制作現場report3

ヒーター部分の制作現場

箔押し機は前回紹介させていただいた、3つの柱から形成されます。
・ヒーター
・本体
・機械設計

今回はヒーター部分についての制作過程をお伝えいたします。
ヒーターは、箔押し機において人間の体でいうところの「心臓部分」に相当します。この部分が正確かつ効果的に機能しなければ、箔押し機の動作は円滑に行われません。

この重要なヒーター部分を専門的に製造するために、A社という協

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自宅のリビンで使える木製箔押し機の制作現場report2

自宅のリビンで使える木製箔押し機の制作現場report2

箔押しについての基本知識

開発が決まった、自宅のリビングで使える木製箔押し機。

まずは、箔押しについて必要な基本情報を簡単に共有させて頂きます。
箔押しは一言で言うと「基材の上に箔を接着する」ことを指します。
主流な方法としては、基材の上に箔を乗せ、上から機械で圧力と熱を加え、箔を基材に圧着させます。

ポイントは、「熱と圧力」を基材(箔押ししたい材料)に与えること。
熱を与える為に「ヒーター

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自宅のリビングで使える木製箔押し機の制作現場report1

自宅のリビングで使える木製箔押し機の制作現場report1

箔の老舗「村田金箔」の新しい挑戦がはじまります!

1865年、村田金箔は慶応元年に創業しました。当初の事業は、神社や仏閣に対して「蒔絵」と呼ばれる技法を用いた金箔貼りでした。

「蒔絵」とは、金箔を使用して装飾を施す伝統的な技法であり、美しい模様やデザインを作り出すために金箔を細かく切り、粘土や漆などの素材に貼り付ける手法です。この技法により、神社や仏閣の彫刻や彩色された表面に、金箔を緻密に貼り

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