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村嵜千草
2022年10月28日 09:45
時々に襲い来るそれは念慮などと奥ゆかしい表現に足らずいくつもの足を物凄い勢いで這わせてこちらへ駆けてくるのだ怪物のようだと思うまたしかしそれを生み出している自分もとんと可笑しな怪物だと思うどうせ生きてゆくのに怪物はしつこく飽き足らず迫り来る…………………………気づく気づかぬに関わらず、どの心にも棲んでいるのだと思います、怪物は。
2022年10月20日 07:02
メモ帳に滲むインクそれをぼんやり見つめるわたし扇風機は規則正しく首を振り時折ページを踊らせるうたにもならなかった、言葉たち何の振動も起こさない、言葉たちそれらに思いを馳せるのは未練を寄せるのはもうやめたほうが良いのかいきっと日の目を見ることのないいとしいわたしの言葉たち
2022年10月17日 15:33
朝日がまだ目に眩しかった。少しの沈黙が間を縫った。静かにその朝は過ぎた。ああ わたしは今ここに失恋をした。笑って終わろうと言った。そうしようと答えた。今までありがとうの言葉が互いに口からこぼれた。一日ずつ 笑顔ひとつずつ慎重に積み重ねてきた。細く高くなり過ぎては、やはりいつか崩れてしまう。ああ、わたしは今ここに失恋をした。