自己紹介って過去のこと語ってない?
世界一周大学のマサト(中村雅人)さんが、ゲスト講師に来てくれた。※
大学生のときに世界一周に旅立った。
いまでは世界130カ国ほど訪れている。
最初は、「先入観でつくられた世界」にとらわれていた。
たとえば、イラン。
イスラム教の国、女性の人権に厳しく、核開発を進めていて、アメリカとの仲が悪い。
そのために、メディアで見たり聞いたり読んだりするイランは、
なかなか怖い国に感じていた。
実際に行ってみると、イランはとても治安がよく人々はフレンドリーで、
世界一周したあとに振り返ってみると、一番優しさあふれる国だった。
「先入観でつくられた世界」と「体験する世界」の違い。
マサトさんは、小学校のときにサッカーが大好きになり、
大きな大会にも出て、どんとん力をつけていった。
夢はJ リーガーになることだった。
ところが、中学では進学校に入学したために、
サッカーをやらなくなった。
中学でやらなかったので、高校でもサッカーをしなかった、
大学でもサッカーがない生活だった。
高校生のとき、ものすごく後悔した。
大学生のとき、ものすごく不安になった。
「自分の人生、なにを選んでいいかわからない」
「就職して定年まで40年、なにをして生きていくんだろう」
フィジーに短期留学して、人生が変わった。
フィジアンの「ケレケレ」に。
ケレケレは、「お前のものは、オレのもの。オレのものは、お前のもの」。
なんでも分かち合っていくカルチャー。
おカネがなければおカネを出してあげる。
友人知人だけじゃなく、知らない行きずりの人でも。
分かち合い、シェアのカルチャー、というよりも、
利他の精神なのかもしれない。
そこからマサトさんは、旅すること、チャレンジすることが日常になった。
やりたいことがあっても一歩が踏み出せない学生たちに、
「オススメのチャレンジ」を示してくれた。
①今いる環境から飛び出す
②知らない世界を楽しむ
③限界の先を知る
④目の前のことに本気を出す
⑤友たちに頼ってみる
そして、記憶に残す自己紹介のしかたも。
これはありだな、と。
どんより曇ったわたしの心の奥底に、一条の光が差したような、
ああちょっといいな、と思った。
※ 昨日の「くまがく部」。
「くまがく部」は大隈塾コミュニティの学生部で、修了した「たくましい知性を鍛える」のTAたちを中心に、自分たちで学びを続けている。