【極上コットンの贅】肌がよろこぶSouple Luzのランジェリー
肌触りのいいランジェリーが大好きだった一人の女性が、2007年遂に探し求めた理想のランジェリーブランド「Souple Luz(スープレルース」」を自ら旗揚げしました。その女性の名は廣畑美由紀さん。廣畑さんが手がける極上のコットン・ランジェリーは、現在muniの利用者様からも熱い注目を集めています。究極の肌触りを目指した廣畑さんのこれまでの奮闘と現在地、今後のビジョンまでを聞きました。
【ブランド代表に聞く】Souple Luzが産声をあげるまで
アパレル業界でキャリアを重ねていたSouple Luz代表の廣畑さんは、かねてからランジェリーが好きで、下着の素材にこだわりがあったといいます。まずは、廣畑さんがランジェリーブランドを立ち上げるに至った経緯について伺いました。
ー 廣畑さんはもともとカットソーのOEMをなさっていたと聞きました。
はい。生産管理と営業が担当でしたが、業務のなかでおつき合いのあった「大正紡績」さんがオーガニックコットンの先駆的存在だったんです。その影響で「オーガニックコットンで製品作りをしたい!」と思うようになっていきましたね。
ー 最初からランジェリーに軸足があったわけではないのですね。
ええ、そうなんです。タオルなども含めたアパレル全般とランジェリーどちらも手掛けていたんですが、ランジェリーの方が人気が出てきまして…「婦人服も扱うけれど、ランジェリーメイン」というスタイルが自然に定着しました。
ー 廣畑さんご自身がそもそもランジェリーの素材などに強いこだわりがおありだったと?
ブランドを始める前は20年以上もHANROさんのキャミソールを愛用してました。もともとインポートの綺麗なレースのランジェリーなどが好きだったのですが、年齢を重ねるにつれて、肌触りやサイズに違和感を覚えるようになってしまいました。
ー お気に入りのブランドでも、自分自身の変化とともに相性も変わっていきますよね。
そうですよね。好み自体も変わりますし、ブラジャーのワイヤーが苦しかったり、レースが痒く感じたりすることもあって…「それなら自分で欲しいランジェリーを作っちゃおう」となったんです。
ー ランジェリー製作は、アパレルとは生産上のご苦労がまた違うのでしょうね。
ランジェリー製作のノウハウがなかったので、既製品を分解して研究したりしていました。
下着専門の工場ではなく、Tシャツなどのカットソー専門の縫製工場でサンプルを作っていたこともあってなかなか理想に辿り着けず、納得の行くランジェリーが出来上がるまでは本当に大変でした。
【Souple Luz】ブランド名に込められた思い
Souple Luzというブランド名には、創始者廣畑さんの思いとセンスが溢れています。ものづくりの第一線で活躍する廣畑さんが考えたブランドネームについて伺いました。
ー スープレルースというブランド名にはどのような由来があるのでしょうか?
Soupleとはフランス語で「しなやかな」、 Luzはポルトガル語で「光」を意味します。
スープレルースとはこの2語を組み合わせた造語です。
もともと「光」という言葉が好きで取り入れたいと考えていたところ、響きが素敵なこの2語が目に止まりました。
ー 廣畑さんは「光」という言葉に対してどんな印象をもっているのでしょうか?
そうですね…いろんな所へ届くもの、透過するものというイメージです。
また、ランジェリーの材料となっているコットンは植物ですが、植物には光合成が必要不可欠です。さらに、光によって育った農作物を食べている私たち人間は、どこかその光を帯びて光り輝いているようなイメージがあります。
ー なんともイマジネーションが広がるお話です。
食べ物や食生活にもずっと関心が強かったんです。マクロビオティックも実践してました。
【素材へのこだわり】どこまでもしなやかな完熟オーガニックコットン
ランジェリーの素材や肌触りにとことんこだわる廣畑さん。スープレルース最大の特長である素材選びについてもお聞きしています。
ー スープレルースのランジェリーに特徴的なスーピマコットンとは?
弊社で採用しているスーピマコットンは、ニューメキシコのアルバレス農場で栽培されたオーガニックスーピマです。また、エジプト産のギザコットンも使用しています。
どちらのコットンも強くしなやかな糸なのですが、スーピマはふんわり、ギザはなめらかな肌触りが特長です。
ー コットンのブレンドはしないのでしょうか?
していません。ブレンドするとコストは安くなりますが、どうしても綿花そのものの特徴が薄れ、理想とする肌触りからは外れてしまうんです。そこは譲らず、単一綿での製品づくりにこだわっています。
ー オーガニックスーピマコットンは特別なんですか?
スーピマという品種自体、栽培が難しく、全世界で栽培されている綿花のわずか1%しか存在しません。さらに、オーガニックで栽培されたものはより量が少なく、たいへん貴重なんです。
スープレルースでは、生地の薄さも着心地の良さに結びつくと考えています。
薄い生地を作るには、細い糸でなければいけません。繊維一本一本に長さのあるスーピマは、細い糸を作るのに最適なんです。
艶があるため染めた時の発色が上品で、なおかつ繊維の強度もあるので、洗濯頻度の高いランジェリーには最適の素材と考えています。
ー オーガニックコットンでなければならない理由とは?
「肌にも環境にも最高のものを」と考えると、化学薬品を排除し、実が完熟するまでたっぷりと時間をかけて栽培されたオーガニックコットンがベストな選択でした。
また、市場で流通している標準的なコットンと比べ、オーガニックコットンは約2倍の空気を含んでいます。やさしい肌触りはもちろん、吸湿性にすぐれ、乾きやすい点も大きなメリットです。
この先の環境問題を考えても、オーガニックコットンの製品がもっと普通に流通する世の中になって行くと良いと思っています。
【インナーとしても大活躍】一番人気は”ブラパットキャミソール”
スープレルースでトップクラスの売上を誇る「ブラパットキャミソール」の人気の秘密を探りました。いろいろなブラキャミがあるけれど、いまいちどれもピンと来ないという方は必見です。
ー 廣畑さんご自身は、ブラパットキャミの人気の理由をどうご覧になってますか?
とことん肌にやさしい点を評価していただいていると思います。
丸く編んだコットンを使っているため、肌触りの良さは最高です。生地にはポリウレタンなどをいっさい入れず、自然な伸びを利用しているのでフィット感もほどよくて…
脇の縫い代がなく、肌にストレスがないことも人気の理由です。
デコルテのラインが綺麗に見えるのが嬉しいというお声もよくいただきます。
授乳ブラにお使いの方も多い様ですよ。
ー 発色の美しさ、色のニュアンスも本当に素敵ですよね。
ブランド立ち上げ時には、「染色していてオーガニックコットンといえるの?」というお声もありましたが、「オーガニックコットン=生成り」というわけでもありません。
染色をすることでファッション性が出ますので、手に取りやすいオーガニック製品になると考えています。
話が重複しますが、スーピマコットンの繊維の質の良さが上質な発色に一役買っています。
また、シーズンカラーでは植物由来の色素で染めた『ボタニカルダイ』も展開しています。
オーガニックコットンとの相性がよく、ニュアンスのある色目が特徴なんです。
ー デザインにも贅沢な”大人感”があります。
むだなデザインは削ぎ落として、素材の良さが引き立つシンプルさを追求しています。
体をきれいに見せつつ、ひびかせたくないラインは強調しない絶妙なデザインを心がけてます。
顧客層は「自分の肌や体型に合うランジェリー」を探し求めた幅広い女性たち
スープレルースは「多少お値段は張っても、良いものを身につけたい」という女性たちに向けたアイテム作りをしています。スープレルースを愛用する方々には、どのような女性が多いのでしょうか。
ー スープレルースのお客様層に目立った共通点はありますか?
これまで着ていたランジェリーが合わなくなってきた…というお悩みを抱える40~50代の女性が多い印象ですが、世代は幅広いですね。
肌や体型に合うランジェリーがなく、お悩みになった末、気に入ってくださる方は多いと思います。
色々な、お洋服に合わせやすい点からか、スタイリストやアパレルショップの販売の方など、ファッションに携わっている方のご愛用も多い様に思います。
ー リピーターのお客様も多いそうですね
ええ、そうなんです。
季節ごとに買い足しや、買い替えの需要が年々増えてきていますね。
コットン製品は春夏向きだと思われがちですが、年間を通して直接肌に触れるものはコットンが良いと思っている方も多いのでしょうね。
特にショーツの類がリピートが多くなってきています。
ー ECショップからお求めの方も多いのだとか?
ネットで見つけてくださった地方在住のお客様や、実店舗で一度ご覧になってから通販で購入してくださる方も少なくありません。
定番のものがほとんどですので、一度サイズなどが決まってしまうとECでリピートされる傾向にあるのではないでしょうか。
今後の進化からも目が離せないSouple Luz
素材・デザイン・色と、下着に重要な全ての要素に徹底的にこだわるスープレルース代表の廣畑さん。
社会情勢の変化で原材料などが高騰するなかにあっても、素材へのこだわりは貫きたいと語ってくださいました。
また、なかなか市場で見かけることのないシルク・カシミヤなどの上質な天然素材で作るカジュアルウエアの展開や、ランジェリーの上に着る薄手のインナーTシャツの展開も予定しているとのこと。今後のスープレルースにも乞うご期待。