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詩人むねさんの世界

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私の詩達。どうぞご覧あれ。
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2024年3月の記事一覧

《詩》開かれた頭

《詩》開かれた頭

プロパンガスとリズム
浅い眠りに誘われながら
携帯電話から流れるビルエヴァンス
脳に響く鍵盤は打撃音 私は文字にした
睡眠の神さまはいつも狸寝入り ウソ眠り

《詩》コオロギ社長

《詩》コオロギ社長

目に寄りつく虫は
一体なにをしたいのだろう
投宿したいか?
「よろしい!」
片方の目を譲ってあげようかな
と思う私の足元を這う蟋蟀社長

《詩》人生の高い壁

《詩》人生の高い壁

わたしの前に立ちはだかる
天につきささる巨大なる壁
見上げる煉瓦はバーガンディー
しらじらしくも横から越して行く
「あってないようなもんだね〜」
わたしはそうつぶやきましたとさ

そのとおり、壁なんかない、人生には。

《詩》風を操ろうとする男

《詩》風を操ろうとする男

唯我独尊なわたし
傲慢な風に語りかける

「風よ、風向を変えてくれないか!」
「......!」

傲慢な男と唯我独尊な風
両者は背を向けて、笑む。

顔叩く砂埃 風は私 また、笑む

《詩》本が呼んでいる

《詩》本が呼んでいる

本が見ている 視線はまっすぐに
その本と目が合う事がないだろうか?
本からは作者の意思、周波数が流れている
もちろんあなたから放たれる周波数が存在する
わかるか?ふしぎだなあ
周波数と周波数 バチっと合う刹那
目が合う瞬間を信じよ。本は呼んでいる。
さぁ、ひらきなさい、その書を

おっ! 

ちらり

「注文の多い料理店」が私を見ている...

《詩》蝶の時

《詩》蝶の時

蝶がいた

その色艶

パープルブルー

廻る巡るぐるる

わたしは笑顔にっこり

《詩》ホテル1916

《詩》ホテル1916

九階、眺望す
小学校 小雨 グラウンド
朝に見た 遅刻少女
探検家 おさんぽ 一番街 蔦まく家
仄暗いマネキン 活気ない酒場通り
海にきた 大村湾 白い鴎 曇天
あの少女はセイレーン

《詩》朝の珈琲そして天道虫

《詩》朝の珈琲そして天道虫

迷い込んだてんとう虫
背にしょった色彩は激動
コーヒー、カフェイン、
色彩、ずっと寝惚け眼、
「はやく目を醒まして...」

《詩》急速眼球運動

《詩》急速眼球運動

脳波は荒波
α波β θ δ波
海馬にまたがり
ぱっかりパカパカ
ダークホースは私
逃げ馬PAKAPAKA