タイ支社のローカルコンサルに問う!タイの現地事情と日本との違い【駐在員必見】
今回はタイ支社に勤めているコンサルタントのキーさんにインタビューを行いました!タイの現地事情や日本とタイの企業文化の違い、人事マネジメントのアドバイスなどを聞けたので、ぜひ参考にしてください。この記事はマルチブックnote編集部のElinが担当してます。
キーさんの経歴
・2002年 高校数学科を卒業
・2006年~2007年 NGOにて会計を担当
・2008年~2009年 理系の大学にて会計と資金繰りを担当
・2009年~2011年 鉄鋼業の企業でアシスタントマネージャーを担当
・2012年 自動車の研究&開発部門の事務を担当
・2011年~2012年 タイの大学で会計学を専攻・会計資格(CDP)を取得
・2013年~2016年 会計事務所に勤める
・2016年~ マルチブックタイ支社に転職
キーさんは5度の転職や就学を通してキャリアアップを重ねられ、現在マルチブックのタイ支社で働く、明るく朗らかな女性コンサルタントです。
最近はどのように働いていますか?コロナの現状は?
現在は基本的にリモートワークです。タイはコロナ感染者がここ一か月で急激に増えており、プライベートでの外出もなかなか難しい状況です。普段であれば、他の社員とショッピングなども楽しんでるんですが(笑)日本からの渡航もできますが、書類その他諸々の準備は必要だし、2週間ホテルで隔離され、その費用を負担しなきゃいけないです。(費用は大体10万円前後かかります)
↓タイの感染者数(出典:Worldometer)
普段は具体的にどのような業務行っていますか?
普段は、顧客である日系企業のタイ拠点に対するコンサルティング業務を行っています。具体的にはmultibookのシステムの導入を支援したりシステムの使い方を顧客先の社員に教えたりしています。
業務はオフラインからオンラインになりましたが、さほど変化はありませんよ!いつもなら1、2日くらい顧客先の社員に付いて使い方のレクチャーをしていますが、現在はオンラインで教えています。画面を共有して、先に私が扱い方を見せて、次にまねしてもらい、アドバイスするという流れです。
どのようにマルチブックに働きはじめたのですか?
以前は記帳スタッフとしてタイローカルの会計事務所で働いていましたが、同じような業務が続き、つまらない毎日でした。そこでより成長できる環境を求めて、転職サイトに登録したんです。そうしたら転職エージェンシーの方にスカウトされて、マルチブックに転職しました。タイではこういったスカウトは結構主流です。
タイの就活は?
タイのニュージェネレーションには、日本人のように大学在学時から就活する人はあまりいません。警察官など、職業によっては卒業後すぐに採用される人もいますが、卒業後期間を空ける学生も多いです。大学を卒業してからも親と暮らし続けてショッピングや趣味を楽しみ、休みの期間を設けてから就活をするんです。
日本とタイの違いは?
働き方が違うなと感じます。日本人はHard Workingです。残業をたくさんするし、納期までに確実に終わらそうと前々からスケジュールを組んで働きますよね。その一方でタイ人は納期はこの日だからその日までやらなくていいやってなる人が多いです。
そんなタイ人に対しては強くストレートに指示を出さなければなりません。また、雇う前に「何を求めているのか、何をしてほしいのか」をしっかり話すべきだと思います。働き始めてから急に言われてもびっくりするので、、。はじめにしっかり主導権握ることを意識するとよいのではないでしょうか。ただ、細かくマネジメントするのは良くないです。タイ人にはDoing own wayな一面もあるので、伝えるべきことは率直に伝えて、あとは自由に任せたらよいかと思います。
日本人スタッフと接する上で難しかったことは?
マルチブックのタイ支部には合計10人程、日本人社員が1人います。覚えていないほどの細かいことですが、たまに誤解が生じることがあります。同じものを見ているのに、違う位置から見ているから見え方が違うのだなあと感じます。しかし、コミュニケーションを良くとるようになってからそうした誤解もすぐに解消できるようになり、今では仲良くやっています。
タイ人スタッフとどのように接すればいいのか?
タイ人は打ち解けるまで壁を作る傾向にあります。なので現地スタッフとは個別でも月に1~2度ミーティングをして、コミュニケーションを積極的に取っていくべきです!業務への意見や不満がないかを確認した方が良いでしょう。プライベートの話も50%くらい打ち明けたらよいと思います。そうすることで信頼を勝ち取るのです。
タイ人は職場での人間関係を重視する人が多いです。例えばマルチブックには女性社員が約7人いますが、食べるときも休憩するときも一緒ですし、ショッピングなどのアクティビティやビーチへの遠出もします。そのため、タイ人スタッフに対して、日本と同様に飲み会やディナー、ランチなどには積極的に誘った方がいいんですよ!飲みに行くのが打ち解けるには手っ取り早いですね。(笑)
働くときに感じる困難は?
multibookを導入する時に感じるのは、タイ人スタッフのDXや新しいものに対する強い抵抗感です。経理マネージャーの層は40~50代の少し頭が固いタイ人女性が多く、multibookの導入を打診しようとすると「新しいソフトは難しい、大変だ」と言われてしまうこともあります。タイの多くの企業では「Express」という現地ソフトを使っており、タイ人スタッフの方々にとっては、使い慣れているため、使いやすさを優先する傾向にあります。
なぜ現地ソフトを使ったままではよくないのか?
確かに従業員にとっての現地ソフトの「使いやすさ」はシステム利用における優位性であるのは事実です。しかしその分、脆弱さが伴う一面もございます。
第一に監視の目が働かず、不正が起きやすくなり、さらに、不正が起きてしまったときに早期に対処できないということです。例えば、以前会計事務所に勤めていた時に同僚が、決算の時期になってある日系企業の不審な金銭のやりとりに気が付きました。早急に調査を行うと、帳簿には振込された記録はあったものの、実際には取引先に振りまれていませんでした。なんと会計経理担当の女性がそれを横領していたのです。現地ソフトを使っていたため手動で料金を支払ったものとして毎月入力していたため、さらにその女性一人ですべてを管理しており、外部からお金のやり取りを見ることはできなかったため、誰も気がつかなかったそうです。計50万バット (1600万円)を横領されており、顧客に連絡したときには既にその女性は辞めていました。
ほかにも、万が一なにかの災害や事故があった際にデータが残りません。会計や在庫のデータは企業の大切な資産ですが、現地ソフトはほとんどがクラウド型でないので媒体のデータが消滅した場合、復旧は不可能です。
Multibookの利点は?
multibookは入力の日時や行った人も記録されるので完全に追跡できます。さらにクラウド型でリアルタイムに記録が更新され、世界中どこからでも同時にアクセスできます。現地ソフトでは誰が何を入力したのかをトラッキングできませんし、外からチェックもできないので、気が緩み、横領しやすくなってしまう、さらに不正を早期に発見できず、発覚した時には横領額は高額になっており、本人も辞めて遠くに行っているケースも見舞われます。しかし、マルチブックを使用すれば、より内部統制が取れ、不正が起きづらい環境作りが可能になるでしょう。
弊社が提供するmultibookというEPRシステムはタイ語を筆頭にアジアや西欧など現在では11言語に対応しています。また、低価格で企業の課題解決に貢献します。multibookに興味を持っていただいた方は以下のHPをご覧ください!
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