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はじめての山口1泊2日(宇部・唐戸市場)

47都道府県すべてを旅行するまで、残り2県になった。そのひとつが、山口県。東京で生まれて育つと西日本への旅行が少なくなるのはあるあるだと思うが、なんだかんだ本州の端っこの山口県に行く機会がなかった。

今回は博多に用事があったので、パートナーにわがままを言って山口に追加で1泊することに。さて、念願の山口県は、移動と海鮮がメインの旅となった。

山口出身の友達からは、「宇部空港の周りはなんもないから、覚悟してね」と言われていた。そうして降り立った宇部空港は、こう言ってはなんだけれど、本当に何もなかった。そもそも、最寄駅には改札もない。私たちは新山口方面にいきたかったわけではないので高速バスも使えず、草江駅で30分以上待った。寒くなければ問題なかったと思うけれど、かなり寒い日だったので少し堪える。

やっと電車が来て、感動して思わず撮ってしまった。電車が来るというそれだけの安心感が、すごい。草江から乗り、宇部新川と宇部で乗り換え、長府駅に着いた。

東京からの飛行機と電車での長旅に疲れた私たちは、時間的に瓦そばを食べるのは諦めてホテルに向かうことにした。長府駅からバスで下関行きに乗り、マリンランドで降りると「ホテル風の海」に着く。

ちなみに、山口の飲食店はランチがほぼ15時で閉まってしまうので、かなり注意が必要だと思う。これから旅行を考えるプランが苦手な友たちは、私たちの屍を超えていってほしい。

ホテルの目の前が海で、部屋風呂付き。ここに泊まりたくて来たようなものだった。部屋風呂付きの景色のいい部屋に泊まりたいと以前からパートナーと話していて、それが叶ったことになる。今回は私の遅めの誕生日旅行を兼ねているので、少し贅沢な旅行なのだ。

そして泣く泣くランチを逃した私たちは、夕ご飯を早めに食べることにした。宿から歩いて15分ほどのお好み焼き屋さんに行ってみる。ちなみに、あまり選択肢はないので、宿でゆっくりしたい人は夕食をつけた方がいい気がする。

歴史のある建物の散策コースの中にある、かわ本というお好み焼き屋さんにやってきた。お腹が空いて、オープンしてすぐ乗り込む気合いの入りようである。

定番のお好み焼きを頼み、ビールに喉を鳴らす。ビールが移動の疲れにとにかく沁みる。こんな明るいうちから幸せになっちゃっていいんでしょうか。

ここは自分たちで作るスタイルで、崩れてもうまくできても楽しんで焼いていく。お好み焼きもこれまた最高で、お腹がぱんぱんに。彼はここからとんぺい焼きとオムそばも頼んで、私ももらったけれどはち切れそうなボリューム。大満足の夕ご飯だ。

ちなみに、散歩していたらとても可愛いマンホールを見つけた。フグの見た目がキュートだというのは、山口に来ての発見だった。

ホテルのすぐ近くにある大きなスーパーで、おつまみと飲み直し用のお酒を買って部屋に帰る。ゆっくりと部屋風呂に浸かって、その日は爆睡だった。

翌朝は、朝日で7時過ぎに起きる。すべての部屋が朝日の方向に造られているそうで、いつまでも空を眺めていられた。晴れてよかった。

少し早めのチェックアウトで、バスに乗ってお目当ての唐戸市場へ。市場のオープンを調べたつもりだったけれど、実際はもっと早くから開いていて、一般のお客さんも入れたんだろうなと思うほど人が入っていた。

フグとその他のお刺身、お寿司、唐揚げや味噌汁などがところ狭しと出店している。大トロが1貫300円というお店には、何十人もの行列ができていた。

あまりに寒い曇りの日だった。なので、海を見ながら屋外で食べるという唐戸市場お馴染みの食べ方は、ちょっと私には厳しい。なにしろ引っ越し疲れがもろに来ていたので、屋内であったまりながらご飯を食べられる2階にやってきた。

市場食堂のよしさんへ。店員さんが昔からの友達かと思うほど気さくで、ちょっとのやり取りで気持ちがあたたまる。店頭の券売機で注文を済ませてから席に通してもらうが、店内は思ったよりも少し広く、待たずに入ることができた。

山口に来たらどうしても食べたかった海鮮丼。新鮮なんだろうなとわかる切り身を前に黙々と食べ進めてしまった。店内には子供からおじいさんまで楽しそうに過ごしていて、店員さんも親切でまたよかった。

2階に来たらフグがいたので、一緒に記念撮影。このぷっくり膨れて口が開いているのとか、とぼけた感じがすごく可愛い。

お腹は満足したが、1階もぐるりと巡ってみることにする。とにかくお買い得なんだろうとわかるラインナップで、外がもう少し暖かかったら絶対に買ってつまんでいただろうな。

とはいえフグをいただきたいので、味噌汁を飲むことにした。少し甘めの白味噌に、引き締まったフグの身がたくさん入っていて300円ほど。冷えた体にこれがまた沁み渡る。

市場の前のお土産屋さんの方に歩いてみると、小中大とフグが並んでいる!小と中の間に少しスペースがあったので、整列して写真を撮った。

どこもかしこもフグで溢れかえっていて、徐々に洗脳されてフグのぬいぐるみを買ってしまいそうになったところを彼に阻止された。確かに、引越しの時にあれだけ捨てるのに苦労したので、正気に戻ればいらないのだ。

さて、唐戸市場から福岡県の天神までの移動が待っている。シャトルバスが運行しているということなので、それに乗れれば1本、そうじゃないと電車や、運が悪ければ船を乗り継いで行くことになる。バス停まで寒空の中を歩いていると、館内暖房中、入館無料と書かれた神のような施設を見つけた。

旧下関英国領事館だそうだ。洋風の造りの建物には重厚感があるが、ピーターラビットのイラストが入りやすさを演出して、思わず引き込まれる。

使われていたお部屋で、記念撮影もできる。暖をとりに入ったはずが、かなり楽しんでいる。ちなみに、お手洗いも借りることができ、何重にも助けられたのだった。

バレンタイン企画として、メッセージカードをツリーに飾ることができた。せっかくなので私も書いてみることにした。思わぬ想い出づくりとなった。

さて、こうして唐戸市場のバス停に着いたが、ここで30分以上待った。ゴールデンウィークなどは、満員でこのバス停からは乗れないこともあるという。1時間に1本程度のバスを待って乗れなかっただとかなり痛いよな〜と思うものの、とても便利なバスであることは間違いないので、ぜひ満席情報を発信してほしい(バス会社さんお願いします)。

ちなみに、電車をたくさん乗り継いで行くよりも安い。半額くらいなのだ。時間は同じくらいなので、バスに乗れなかったところから気合いを入れ直して電車で予定を遂行することも出来なくはないようだった。(ただし、いうまでもなく断然高速バスが楽。)

山口はあまりにも広くて、スポットも東西南北に分かれているので、正直運転せずに1泊2日では回りきることができない。逆にドライブしたい人なら、ドライブに最適な観光スポットも多そうなので、より楽しめそうだなという印象だった。とにかく、またもう少し過ごしやすい季節にまた来たいと思う。

では、ホテル単体のエッセイもお楽しみに。


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