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強いアイデア・コンセプトになる英語コピー11選


英語でコピーを書く機会は
ヤングカンヌなど英語で企画しないといけない時ぐらいでしたが、
ただでさえコピーは難しいのに、英語ともなると苦労しました。

しかし、英語のコピーには「てにをは」がないためか、
行間より言葉の掛け合わせ自体に表現を担わせる傾向が強く
よりシンプルで太い企画フレームやコンセプトになるものが多いと思います。

そこで後学のためになるかと思い、
英語のコピーで個人的に好きなものをまとめました。


①NOTHING but Gold / NIKE

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NIKEがZ世代の女性向けのアプリ のプロジェクト名。
実験的なプロジェクトとして、クローズドβ版をスタートし、
ユーザーの意見を聞きながら開発中とのこと。
テーマはスポーツ、スタイルとセルフケア。
昨今の"teen crash"ムーブメントを捉えていて、
Z世代を原石というよりもうすでに金なんだと
今の時代感を表現されている。



②got milk?

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とにかく「ガッミゥク?」っていう音がいい。
日本語だとギュニュイルゥ?って感じかな?
ナレーションの落ち着きも相まって
確かなソリューション性とシュールな雰囲気をまとっていて、
ハマりがいい。



③intel inside / intel

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【in-in】で頭韻を踏んでいて、耳残りがいい。
これを日本へローカライズしたコピー「インテル入ってる」も
【テル-てる】で韻を踏んでいて、韻への強いこだわりを感じますね。
あと、なんと言っても、バルセロナFCユニフォームの裏面への
スポンサー施策とハマっていいですね。
最良のメッセージプレイスメント。



④Clown proof / Audi

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各社出している自動運転技術。そのスゴさをうたうCMが多い中、
視点を運転者自身の快適性から運転者の環境に変換。
自分がちゃんと運転できようが問答無用で事故に巻き込んでくる
とんでもない無法者が道路にいることに着目。

そんな無法者をClown=ピエロに見立て、
飛んでくる火の粉を払う技術であることをwater proofならぬ
clown proofとして表現。

たった二語なのに全てが伝わるし、共感性が高い。



⑤LifeWear / UNIQLO

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この言葉を見たとき、シンプルな言葉の組み合わせなのに、
なんで今まで気づかなかったのかと打ち拉がれました。
ユニクロってまさにそういうことだよねって端的に表している。
スゴすぎる。



⑥Small but tough, Polo. / VolksWagen

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いいコピーにはいいグラフィックがいくつもありますね。
フォルクスワーゲンのポロというコンパクトカーのコピーですが、
ここに載せたもの以外にもチャーミングでクスっと笑ってしまう可愛い広告がたくさんあります。
ADやデザイナーのグラフィック脳をくすぐる良いコピーを思いつきたいものです。



⑦7km/h. Drive carefully. / VolksWagen

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7km/h.というただの速度が誰しもが子どもの頃に経験した痛い思い出とリンクして強いメッセージになっています。
直感的にスピードの出しすぎはいけないことがわかる伝達力が高いコピー。



⑧CHECK IT BEFORE IT'S REMOVED / Pink Ribbon

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乳がん検診啓発を行う団体ピンクリボンのSNSプロモーション。
SNSへの投稿を通じて乳がんのセルフチェックや啓発を行うには
どうしても女性の乳房を写すことになり、
性的なコンテンツとしてSNSの検閲に引っ掛かり投稿は削除されてしまう。
そのことを逆手にとり、
様々な女性があえて乳房をさらした写真を投稿し、
乳がん検診の啓発を行った。その施策のコピーがこちら。

Check it before it's removed.

「この投稿が(検閲で)削除される前にチェックして」と
「乳房が(ガンで)切除される前に検診して」という二つの意味がかかっています。
SNSのメディアの特性を逆利用しつつ、それ自体がメッセージにもなっている。



⑨your phone iPhone

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iPhoneと他のスマホの比較広告でありながら
「iPhone」という商品名を差別化するコピー。
もっている人のステータス性や優越感を醸成する。
このコピーだけで無限にCM作れそう。



(10) Hi, Speed.

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5G対応型iPhoneの発売を発表するイベントのコピー。Hello Worldと同じ「挨拶+新しい世界」構造で革新を歓迎する気持ちを醸成しつつ、通信速度がとてつもなく速いことをHigh Speedとしても表現している。



(11) THE BEST 4x4xFAR / LAND ROVER

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ランドローバーのコピー。
どこまでも遠くへ行ける四駆であることを訴求しつつ、
音として「フォー・バイ・フォー・バイ・ファー」
小気味よいリズムでとても耳ごごちが良い。



どれが一番お好きですか?

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