年末恒例、ボウリング大会
昨年12月末、麦わら屋恒例のボウリング大会に初めて参加した。多くのメンバーが楽しみにするビッグイベントのようで、春田さん(前回note参照)に関しては11月上旬から「ボウリング行く?」と周りに聞いて回っていた。開催2週間前ぐらいになると他の人もソワソワしだし、「今年は優勝するぞ」と気合いを入れる人もいた。ちなみに箱折り作業が大好きで、休み時間も我慢できずに折ってしまう佐藤さんとは、作業中に以下のような会話をした。
佐藤さん:来週はボウリングだね。楽しみ。原さんも行くの?
原:行くよー。
佐藤さん:今年は頑張る!
原:お、何位を目指すの?
佐藤さん:16位かな。
いや1位じゃないんかい。近くにいたメンバーやスタッフが「ぶっ」とふきだした。当の本人は大真面目な顔をしているので、私も思わずふきだしてしまう。ひな壇芸人が全員ずっこけるようなオチ、16位という絶妙な数字、振り、間(ま)、表情。すべてが完璧だった。
当日参加したメンバーは30数人。車に分乗してボウリング場へ行き、3~4人ずつレーンに陣取った。横のレーンでは男子大学生の2人組が、すごいスピードの球を投げている。奥のレーンにはボウリングサークルらしき中高年のグループがいる。手首につけたサポーターや、ピンの目の前で曲がるボールを見るに、相当本格的のようだ。
麦わら屋のメンバーで街中へ繰り出す瞬間はいつも面白いが、この日は最たるものだった。隣の男子大学生は、大声を出すメンバーを不思議そうに見つめている。この日のボウリング場では、麦わら屋のメンバーがマジョリティになっていた。
ゲームが始まってしばらくは、みんなちゃんとできるのだろうか、怪我をしないだろうかとヒヤヒヤしていた。だが杞憂だった。どうにかこうにか、みんなうまーくボールを投げるのだ。
レーンの前でしゃがみ込んでボールを地面に置き、「よいしょ」と両手で転がす人。「ゴンッッ」とものすごい音を立ててボールを落とす人。途中で止まってしまうんじゃないかと思うぐらい、ボールがゆっくりな人。なぜかボールが曲がる人。なぜかきれいにど真ん中へ転がし、ストライクやスペアを連発する人。安易に「多様性」という言葉を使いたくはないけど、ボールのスピードや軌道、投げ方、すべてが多様性そのもので、なんだか無性に感動してしまった。
メンバーもスタッフもハイタッチしあい、おおいに盛り上がった。毎年楽しみにするのも分かる、大イベントだ。佐藤さんが何位だったかは忘れてしまったけど、本人は満足そうに景品を受け取っていた。来年は何位を目指すのだろう。今から楽しみで仕方がない。
(文:広報スタッフ/ライター 原菜月)
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