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学問を楽しむ姿を見せることが教員の務め

仰々しいタイトルを書いてしまった。
私は教員でもなんでもないので勝手なことを綴るのだが、生徒側の視点からみて、学問を楽しむ先生というのはすごく魅力的だと思う。

中学生の頃。
私は勉強に魅力を感じず、なんとなく日々を過ごしていた。
勉強に対する自信もなく、向上心も特になかった。

そんな状態だから、高校も進学校ではなく、普通の高校に行った。
私の周りも、私と同じで、勉強に熱意がある人は少なかった。

そんな時に、カマタ先生に出会った。
カマタ先生は理科の教員で、主に化学を教えてくれる人だった。

カマタ先生は言うなれば「でんじろう先生」みたいな人だ。
化学という学問自体を、本人がすごく楽しんでいる。

年は60近くで、痩せ型でガラガラ声。
きっと街で見かけても「目立たないおじいちゃん」という感じだろう。

だけど化学の授業になると、目をキラキラさせて、「おもろいやろ〜〜」とでも言うように、色んな現象について語ってくれる。
早口でガラガラ声なので、ほとんど何を言っているのかわからない。笑
だけど楽しそう、という雰囲気だけは伝わってきた。

そのうち、「楽しそうだから授業を聞く→化学の内容が日常生活に直結していることがわかる→化学という学問を自分ごととして捉えることができる→テスト勉強のやる気が出る→テストで高得点が取れる→勉強に自信がつく→授業を聞く」というループをたどるようになった。

その結果、私は理系の道に進むことになり、勉強嫌いだった女の子が今では研究職として働いている。

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子供は楽しければ勉強する。
「勉強の教え方がわかりやすいかどうか」もやる気に関係するだろうが、自発的な勉強には繋がりにくいと思っている。

勉強の本質は成績を上げることではない。
その分野の内容に興味をもつことだと思う。

そう言った意味では、教員の役割は「教え方」や「教える内容」よりも、「学問を楽しむ姿を見せる」というのが1番大事だと、個人的には思っている。


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