私とアルコール

お酒は20歳になってから


 最近アルコールばかり摂取している日々が続いているので、私とアルコールの関係性について少しばかり書いてみようと思う。

 私が酒を飲む理由はズバリアルコールによる酩酊感に強い愛着を抱いているからである。鼻をつんざく香りや喉を突き刺す刺激、食道を通り過ぎた後腹に広がる温かみ。そして酒を飲んでしばらく経ったら脳内に訪れるまったりした感覚。酒を飲んだ時に五感に訴えかけてくるそれらの感覚全てを愛しているのである。

 もちろん、味も酒を飲む上での重要な要素の一つである。食事と共に飲む酒は料理の味を阻害しないウイスキーソーダなんかが良いし、食後は読書や映画鑑賞の傍らにウイスキーロックがあると嬉しい。夏はラムやジンベースのカクテルが活きてくるし、冬は甘さや香りを足したホットワインを嗜みたいところだ。

 しかし、味だけでは酒を飲むという行為に至らないはずだ。美味しいものを飲みたいのであれば何もアルコール飲料を飲む必要はない。ジュースやソフトドリンクなどで済ませれば良い話だ。私はそこにコデインなどから得られるような酩酊感を求める。アルコールはコデインと同じダウナードラッグに分類される成分である。そしてアルコールはコデインと比べると安価で手に入りやすい。これが私がアルコールに感じている一番の魅力なのだ。

 だから私は今日も酒を飲む。水中に沈むような酩酊を味わうために。空中に浮かぶような酩酊を味わうために。

この記事が参加している募集

#眠れない夜に

69,841件

#ほろ酔い文学

6,049件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?