佐藤鈴蘭

メンヘラがただ駄弁るだけ

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自傷行為常習犯の独白

 私は自傷行為常習犯である。私の肉体は自傷行為によって破壊され、私の精神は自傷行為によって創造される。私という人間を自傷行為を抜きにして理解することは不可能だ。それほど私は自傷行為に依存している。  思えば生まれてから数年しか経っていない保育園に在籍していた頃から自傷したいという欲求は既にあったと思う。思うように事が進まないなどの小さなストレスが重なる度に血が出るまで爪を噛み、誰かに私の肉体や精神の特異な点を指摘及び否定される度に頭を壁に打ち付けていた。悲しさや悔しさが脳内で

    • 憂鬱のどん底にいた午前中とは打って変わって、なんだか妙にハイテンションになっている午後である。馬鹿みたいに機嫌が良いので、ヘミングウェイカクテルでも飲みたい気分だが、シャンパンもアブサンも持っていないので断念するしかない。今は気分の上昇具合が若干下火になりつつある。変な一日だ。

      • 【今週読んだ書籍】 『ワイン色のつぶやき』池田理代子 『紅茶と薔薇の日々』森茉莉 『ハラヘリ読書』宮田ナノ

        • 憂鬱な一日

           朝、目を覚ます時から既に身体が重い。昨夜は悪夢を見たから。車から放り出されて走り去ろうとする車を全速力で追いかける夢。なんだか本当に長距離を走ったような肉体的疲労感がある。心臓が締め付けられたように痛む。ぼんやりとした状態から少しずつ五感を覚ましてゆく。一階から母の声が聞こえる。朝食が出来上がったようだ。私は重たい肉体を起こして食卓に着くために動き出す。  母が作ってくれた朝食を腹の中に詰め込む。トーストに塗られた赤いジャムは血清から分離した血餅のようで、トロッとしたスクラ

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        自傷行為常習犯の独白

        • 憂鬱のどん底にいた午前中とは打って変わって、なんだか妙にハイテンションになっている午後である。馬鹿みたいに機嫌が良いので、ヘミングウェイカクテルでも飲みたい気分だが、シャンパンもアブサンも持っていないので断念するしかない。今は気分の上昇具合が若干下火になりつつある。変な一日だ。

        • 【今週読んだ書籍】 『ワイン色のつぶやき』池田理代子 『紅茶と薔薇の日々』森茉莉 『ハラヘリ読書』宮田ナノ

        • 憂鬱な一日

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          突然焦燥感に駆られて動悸が止まらなくなる。おもむろにブロンの小瓶の掴んで15錠を水とともに飲み込む。沈み込む感覚とともに焦燥感も消えてゆく。でもこれは表層的な消滅だ。根本的にはまだ何も解決していない。

          突然焦燥感に駆られて動悸が止まらなくなる。おもむろにブロンの小瓶の掴んで15錠を水とともに飲み込む。沈み込む感覚とともに焦燥感も消えてゆく。でもこれは表層的な消滅だ。根本的にはまだ何も解決していない。

          【短編小説】出発前

           一組のカップルが喧嘩している。彼らが言い合っている場所は私たちの家の前で、私は夫と共にカフェテリアに行くためにピックアップトラックに乗っていて今から出ようとしている所である。こんな場所で足止めを食うとは思っていなかった。私はこれから夫と週末のコーヒータイムを過ごそうと意気揚々とトラックに乗り込んだというのに。  運転席にいる夫がクラクションを鳴らした。しかしカップルはビクともしない。彼らは自分たちの世界に浸りきっている。喧嘩をしているとき人は世界には憎み合っている自分たち

          ¥300

          【短編小説】出発前

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          ここ数日雨が続いているせいか私の気分もどんよりと沈んでいる。なんだか私は私という存在であるはずなのに誰か他人が私をコントロールしているような。私という存在を疑う。私という概念が揺らいでいる。主観的にものが見えない、聞こえない。なんだかテレビやヘッドフォンを媒介しているみたいだ。

          ここ数日雨が続いているせいか私の気分もどんよりと沈んでいる。なんだか私は私という存在であるはずなのに誰か他人が私をコントロールしているような。私という存在を疑う。私という概念が揺らいでいる。主観的にものが見えない、聞こえない。なんだかテレビやヘッドフォンを媒介しているみたいだ。

          【詩】逃避行

          どこかへ逃げよう どこでもいいから ここから逃げよう ここは苦しい場所 剃刀を腿にあてて 咳止めをODして お酒で紛らわして 人生をダメにしている 君が心配で 気がかりで 愛おしいんだ 空はどんよりと灰色 草花は除草剤で茶色 こんな場所でも 君の心は澄んだ透明 まるで硝子のように どこかへ逃げよう どこでもいいんだ ここから逃げよう ここは辛すぎるよ 君を連れて 君と一緒に ここから逃げるんだ

          ¥300

          【詩】逃避行

          ¥300

          憂鬱な気分の中、胸元だけは焦燥感でざわついている。この世界はどこか夢のように幻想的だけれど自傷行為をしている時は生きていることを実感できる。たまに居ても立ってもいられなくて、全てを捨ててどこかへ行きたくなる。私はどこへ向かうのだろうか。

          憂鬱な気分の中、胸元だけは焦燥感でざわついている。この世界はどこか夢のように幻想的だけれど自傷行為をしている時は生きていることを実感できる。たまに居ても立ってもいられなくて、全てを捨ててどこかへ行きたくなる。私はどこへ向かうのだろうか。

          母方の祖母は何かにつけて世界情勢の劣悪さについて語る。私や家族が楽しい話をしていても戦争や飢餓の話をねじ込んでくる。 それはわかっているのだ。理解しているんだ。ただ私は楽しく生きていたいだけなのにどうしてずっと彼らのことを気にしていられようか?

          母方の祖母は何かにつけて世界情勢の劣悪さについて語る。私や家族が楽しい話をしていても戦争や飢餓の話をねじ込んでくる。 それはわかっているのだ。理解しているんだ。ただ私は楽しく生きていたいだけなのにどうしてずっと彼らのことを気にしていられようか?

          家族に振り回されっぱなしの毎日である。この状況から抜け出したくても脱出するだけの金銭的及び精神的余裕はない。私は死ぬまで家族に搾取される人生なのだろうか?

          家族に振り回されっぱなしの毎日である。この状況から抜け出したくても脱出するだけの金銭的及び精神的余裕はない。私は死ぬまで家族に搾取される人生なのだろうか?

          【短編小説】朝、電車内にて

           電車に乗って30分かけて学校へと向かう。電車の中は外に広がる真冬の空と違って暖房と乗客たちが発する熱気とで何となく圧迫感がある。私は扉の近くのバーにしがみつきながら外の景色を眺めている。ふと周囲を見回してみると乗客たちは皆俯きながらスマートフォンを見ている。スマホを見ていないのは私だけ。まるで社会の流れに取り残されてしまったかのような疎外感を感じる。  次の駅に到着。降りる駅まではまだ距離がある。電車から数人が降り、その数倍の人数が電車に乗ってくる。暖房がかかり続ける中、

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          【短編小説】朝、電車内にて

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          【短編小説】デビー

           寂しさと哀しみが混ざった感情は体重をかけてゆっくりとドアノブを回す手にも伝わっていた。ギイッという不快極まりない音を立てながら扉が開き、僕は背中に大きな岩でも背負っているように背中を丸め、鉄の塊が付いた足かせでもつけられているかのような重い足取りで自分の家に入った。呆然と立ったままリビングを眺めると僕の頬を涙がツーっと流れる。今日僕は葬式に行ってきた。それもデビーの葬式に行ってきたのだ。  デビーは僕の高校の同級生であり、高校時代の3年間付き合っていた元恋人だった。  

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          【短編小説】デビー

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          私とアルコール

          お酒は20歳になってから  最近アルコールばかり摂取している日々が続いているので、私とアルコールの関係性について少しばかり書いてみようと思う。  私が酒を飲む理由はズバリアルコールによる酩酊感に強い愛着を抱いているからである。鼻をつんざく香りや喉を突き刺す刺激、食道を通り過ぎた後腹に広がる温かみ。そして酒を飲んでしばらく経ったら脳内に訪れるまったりした感覚。酒を飲んだ時に五感に訴えかけてくるそれらの感覚全てを愛しているのである。  もちろん、味も酒を飲む上での重要な要素

          私とアルコール

          【詩】憂鬱

          視界がボヤけている 全てのものが色褪せて見える 自分をダメにしているって分かってる? 貴方のことじゃない 私の問題 音が迫ってくる 音が鼓膜を圧迫している 画面が迫ってくる 映像が視神経を圧迫している 皆に追われている 皆が私を責めてくる 将来に追われている 未来が私を殺そうとしている 空っぽの身体の中で響くのは 鼓動だけ 空っぽの心の中に詰まるのは 憂鬱だけ いつ解放されるの?

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          【詩】憂鬱

          ¥300

          最近、毎日のように夢を見てはぐったりした状態で目が覚めるという日々を送っている。インターネットで検索してみるとストレスが原因とのこと。昼間のストレスに関してはそれからなかなか逃れられないのでどうすることもできない。

          最近、毎日のように夢を見てはぐったりした状態で目が覚めるという日々を送っている。インターネットで検索してみるとストレスが原因とのこと。昼間のストレスに関してはそれからなかなか逃れられないのでどうすることもできない。