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coldmountainstudy 4月の本箱。

油断してたら5月になってしまいました。4月の本箱がまだですね。

予想以上?に冊数買ってしまった4月のピックアップです。

坂本龍一の傍にはいつも本があった。

「いつか古書店の店主になるのが夢だった」と語り、東京の仮住まいでも特製の本棚を設け新旧の本を蔵していくほど、無類の本好きで愛書家だった。

本書は、2018年から2022年にわたり、婦人画報に掲載していた連載『坂本図書』全36回分と、2023年3月8日に実施された、坂本龍一と旧知の仲である編集者・鈴木正文氏との対談「2023年の坂本図書」を収録しています。

本から始まり、本に気づかされ、本で確信する。

本を媒介に浮かび上がる、坂本龍一の記憶と想像の人物録です。

教授が本好きであったことは知っていたのですが、代表曲くらいしか知らない教授のいろいろな面を知れるかな・・・と手に取ってみました。
本好きの皆さんは、その人の読書歴が脳内を語ることをもうよくご存じですよね。
いつかお邪魔したmountain bookcaseさんでの1冊です。

「呑んだ、食べた、うまかった!」と仲間で騒いだ若い頃の居酒屋巡りももちろん結構。しかし、歳を重ねた身には一人旅こそ快適。あるのは誰気兼ねなく好きに過ごせる時間だけ。口開けまで、と気になった美術館を巡り、名所の碑文・銘文をじっくり眺め、常連ばかりの喫茶店で一休み。そうして土地をより深く知ったのち、これと決めた名店でやる一杯の美味さよ――孤高の居酒屋評論家がたどり着いた居酒屋旅がここに。

やはり時々読みたくなってしまう太田さんの呑み話。全国の店を巡る酒呑み旅の本は必要です。

「クマの掌は何の肉の味に似ている?」
「カラスはまずいって先輩猟師が言ってたけど!?」
「全国各地でさまざまな被害を出しているアライグマって食べられるの!?」
「最近話題のキョンってうまいの?」などなど、
ノンフィクションライター北尾トロが狩猟で得た30種のジビエを食べまくる!!! 
*本書に収録の鳥獣
◆鳥類 17種(狩猟+有害捕獲)
マガモ、カルガモ、コガモ、ハシビロガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、キジ、ヤマドリ、コジュケイ、エゾライチョウ、キジバト、ヤマシギ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、カワウ、アオサギ(非狩猟/有害鳥駆除で捕獲)、バン(2022年~非狩猟/2013年に捕獲時の話 )
◆獣類 13種(狩猟+有害捕獲)
シカ、イノシシ、ツキノワグマ、アナグマ、アライグマ、ハクビシン、キツネ、タヌキ、イタチ、テン、ノウサギ、ヌートリア、キョン(非狩猟/有害獣駆除で捕獲)

信濃毎日新聞連載「猟師になりたい!」の流れの作品。今回は”食べる”が主眼点でこれは外せないですねぇ。

みんなが行動することで、世界は変えられる。小さな革命をおこしつづけよう! これからの時代を担うみんなへの、アクションのすすめ。

「Weの市民革命」佐久間さんの少年少女向け?わかりやすい提案、手を挙げるための手引き。ここから行くとボクも十分アクティビストですかねぇ?


4月は釣り師的に嬉しい新刊のアタリ月でもありました。もう1冊、紹介し紹介したくてたまらないのがあるんだけど注文後未着。ふむ。

とりあえず届いた2冊を。

1997年、28歳で脱サラしルアー・フライ専門店をオープンさせ4半世紀超、現在はバス用品7割、トラウト用品2割、フライ用品1割の品揃え。そしてロッドはお客様が直接手に取って確かめ選んでほしいというポリシーから約1000アイテムを常時展示する「オジーズ」店主が、一人でも多くの人に「本当の釣りの奥深さ、楽しさに触れてほしい」との思いで、自身が時間と経験をコツコツ重ねて手に入れてきた知識という財産を初公開。普段はなかなかオモテに出てこない超貴重な釣具店主の「本音トーク」集です。 はんらんする情報や真偽のアヤシイ常識&思い込みに踊らされて釣りが上手くなった気分に浸るのではなく、自分で思考・経験して釣りの本質に迫るためのヒント、釣りをより深く面白く経験するための具体的アドバイスなどを分かりやすく文章に込めました。

群馬の名店「オジーズ」店主によるエッセイ。道具・釣技・・・釣り師として知りたかったこと満載ですでに満足度最高です。

日本の自然を見つめ続けてきたフォトジャーナリスト・浦壮一郎氏が、魚類の 生態や河川環境を研究する第一人者たちを取材。その過程で「放流しても魚は増えない、むしろ逆効果」、「ダムは洪水調節には不向き、単に生態系を破壊するだけ」など、これまで常識とされてきたことの多くに誤りがあり、取り組みを見直す必要があることを明らかにします。本書はそうした水辺の番人といえる専門家たちの研究成果、そして将来に向けた貴重な知見や提言を、具体的な資料もまじえてなるべくわかりやすく紹介。砂防ダム、河口堰、導水事業、海岸浸食など、日本の水辺を取り巻く問題点を浮き彫りにしていきます。釣り人はもちろん、魚に優しい水辺の未来に思いをはせるすべての人に、今なにができるのかを考えさせる一冊です。

先ほどの柏瀬さんが釣技・タックル面の参考書であればこちらはバックグラウンド、環境面において最高の参考書。自分達に出来ること、まだありそうです。

服選びや食事の店選び、インテリアのレイアウトや仕事の筋まで、さまざまなジャンルについて言われる「センスがいい」「悪い」という言葉。あるいは、「あの人はアートがわかる」「音楽がわかる」という芸術的センスを捉えた発言。
何か自分の体質について言われているようで、どうにもできない部分に関わっているようで、気になって仕方がない。このいわく言い難い、因数分解の難しい「センス」とは何か? 果たしてセンスの良さは変えられるのか?
音楽、絵画、小説、映画……芸術的諸ジャンルを横断しながら考える「センスの哲学」にして、芸術入門の書。
フォーマリスト的に形を捉え、そのリズムを楽しむために。
哲学・思想と小説・美術の両輪で活躍する著者による哲学三部作(『勉強の哲学』『現代思想入門』)の最終作、満を持していよいよ誕生!

「勉強の哲学」の千葉氏がセンスを語る・・・ってパラパラやって嫌味が無かったうえにそそられたので購入。松浦弥太郎の「センス入門」との違い、これ、なんなんでしょうね・・・。

行列に並んで観る絶景も悪くないが、そこで生活する人々の呼吸を聞き、その土地と対話する姿勢に感動を覚えた。——又吉直樹

話題作『ドライブイン探訪』の著者が、各地の「観光地」を巡り、日本の近代の歩んできた足跡をたどる傑作ノンフィクション・エッセイ。旅とは、生活とは、歴史とは、世界とは、生きることとは。

絶景のなかに、何を見るか。
わたしたちの目は、絶景を見慣れている。どんなに美しい景色でも、1時間、2時間と見惚れることは稀で、しばらく眺めたあと、写真を撮って立ち去る場合がほとんどだ。わたしたちは、ちゃんと景色を見つめられているだろうか? 絶景を前に立ち止まり、目を凝らすことで、見えてくる姿がある。じっと耳を澄ますことで、聴こえてくる声がある。そんな偶然の出会いに、「ささやかな未知」が詰まっている。ここではないどこかに、わたしとは違う人生を生きている誰かがいる。そんな誰かを想像することは、世界に触れようとすることであり、それこそが「観光」なのではないかと、僕は思う。(「あとがき」より)

今一番好きなエッセイストと言っても言い過ぎでない橋本さん。「ドライブイン・・・」も良かったけど「東京の古本屋」も良かったぁ。彼が語る”観光地”、是非読んでみたい。

「本当にやりたいこと」「将来の夢」「なりたい自分」こんなテンプレに惑わされないために。
変化を恐れない勇気、あげます。
「将来の夢」や「本当にやりたいこと」を聞かれたとき、それっぽい答えを言ってやり過ごしたことはないですか?
自分を忘れるほど夢中になれる「なにか」を探すためにスマホを置いて一歩を踏み出そう。
【本書に登場する話題】
魚豊『チ。』/山田鐘人・アベツカサ『葬送のフリーレン』/伏瀬『転生したらスライムだった件』/山口つばさ『ブルーピリオド』/屋久ユウキ『弱キャラ友崎くん』/香山哲(漫画家)/黒澤明/ドストエフスキー/ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』/ジョージ・ソーンダーズ(作家)/ジェニー・ホルツァー(現代アーティスト)/空揚げの無料配布/幽霊文化/マーク・フィッシャー/キルケゴール/フロイト/チャールズ・テイラー/プラグマティズム/宇野常寛/小川公代/鶴見俊輔/森田真生/けんすう『物語思考』/ダニエル・ピンク『モチベーション3・0』/クレイトン・クリステンセン『イノベーション・オブ・ライフ』/スタンフォード式 人生デザイン講座/「本当にやりたいこと」/キャリアデザイン/OODAループ/言語化/観察

タイトルからして自分みたいな人間は必ず手に取りますね。事実本屋仲間数人も絶賛。
パラパラやって購入を決めたので大外れはない!はず!

少年はこの世で一番わかりにくい哲学だ。
ピュアな存在のようでいて、遊べば孤独になるし、
一人になれば、妄想に耽って悪だくみばかりを考える。
いつも友を求め、オトナの魂胆を見抜いて、
誰と「ぐる」になればいいのか、こっそり決めている。
そんな少年の憂鬱な浪漫がたまらない。

セイゴオの千夜千冊シリーズ、どこかの書店で偶然出会いたかったのですが叶わず我慢しきれずウェブショップで購入。「スタンド・バイ・ミー」の項、早く読みたい。あれこそ少年の憂鬱、ですよね。

大陸横断列車にタダ乗り、刑務所でのサバイバル、極貧ホーボー生活、
ホラ話の技術、19世紀末アメリカの光景、さまざまな人々との出会い。
ジャック・ロンドン、面白すぎる冒険実話。
『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアックも憧れたジャック・ロンドン。
その原点は、10代のアメリカ大陸放浪にあった!
===
1892年アメリカ、16歳のジャック・ロンドンは初めて放浪の旅に出た。列車にタダ乗りして大陸を巡る旅は、苦しいながらも自由で、信じられない出来事の連続だった。無賃乗車や騙りの技術、刑務所でのサバイバル、警察との追跡劇、忘れがたいホーボー(放浪者)の仲間たち……『野性の呼び声』で知られる作家が、若き日の冒険を語る。生気に満ちた文体と鋭い視点が光る、アメリカ文学の隠れた名作。『ジャック・ロンドン放浪記』(1995年)を改題し、待望の文庫化。

「私が〝放浪の旅〟に出たのは、そうせざるを得なかったからであり、ジーンズに汽車賃を持っていなかったからであり、そして、〝同じ仕事〟を一生続けるようには人間が出来ていなかったからである。──まあ、旅に出ていたほうが楽だったからだ。」(本文より)

そしてこれですよ。
今月自分的に一番のトピックがこれ。「ジャック・ロンドン放浪記」の文庫化です。
この本はヤバいですよ。自分既に平凡社版はもっているのですが文庫化は同じ訳。とするとあの刺激が文庫になって拡がっていくのかも・・・と考えるともう、です。
是非お読みください。
そそて衝動をぶつけてください。
そんな先に結構いい日々が待ってるんじゃないか、なんて思っちゃいます。

4月も本、買いすぎです。

5月6月は個人的に欲しいものがあるのに加え販売用の古書の仕入れを強化しなくちゃ!で本箱で紹介できる本は少なめになるかもです。その場合5・6月まとめて紹介もアリで。


※リンクがamazonなのはamazonで買って欲しいということでは決してなく、単に見やすい・調べやすい・・・ということです。誤解なきよう。


http://www.coldmountainstudy.com/
coldmountainstudy@gmail.com 

coldmountainstudy  店主:鳥越将路


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