今月のピックアップは、少な目6冊。新旧取り混ぜて。
文庫は、唯一継続して読み続けている故・ヘニング・マンケルの最新訳。
H・マンケル 「イタリアン・シューズ」 (創元推理文庫)
惰性で同じ作家のミステリを読み続けるのはやめよう・・・と決めて、実行しているのですが既に亡くなっているマンケルは別です。これからの季節、マンケルの湿っぽさ・重たさは歓迎ですね。
続いては新書旧作。
内田樹・岩田健太郎 「リスクを生きる」 (朝日新書)
この二人の対談は以前もあったと思うのですが、やはりこういうテーマだとある程度”新鮮さ”が大事(それでも1年たってるんですけど)と、手に取りました。
次も新書。
三木那由他 「会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション」 (光文社新書)
一応発売時にもチェックしていたのですが購入を見送った本です。
が、その後聞こえてくる評判が結構気になるものが多くて。
言葉、会話。
外せませんからね。
続いては個人的には定番。
青木真平・海青子 「山學ノオト3 二〇二一」 (エイチアンドエスカンパニー)
同じく山奥で、ウチは本屋兼ですが同じく図書館をひらくものとして欠かさず読んでいるシリーズ第三弾。海青子さん単独の著作を夏に読んだのですごく頻繁に彼らの世界に触れている感じ。悪くない。
久住昌之 「勝負の店」 (光文社)
何時もの場所じゃない、未知の店で食事をする。
してみるとこれもまた”小さな旅”ですよね。誰でも、どこでも愉しめる。
そうそう、首都圏では「孤独のグルメ」最新シリーズがもう始まっているんですよね。唯一愉しみに待っているTVドラマ(?)です。
信州では2~3週遅れの放映でしょうか。
あまり観なくなってしまったTVの画面でも、小さな旅を愉しもうと思います。
最後はこれも、”本屋の本”です。
辻山良雄 「小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常」 (幻冬舎)
どれもおなじで、どれもが違うのが本屋の店主さんのエッセイですね。これは先日訪れた新刊書店でチョロっとのぞいてみたら、たまらなくほしくなってしまった荻窪Titleの辻山さんのエッセイ。
正直、幻冬舎の新刊ってチェックしないんです。角川もかな。
”望みでない”本が多すぎてチェックしていると疲れてしまうんですね。だから結構良作が漏れている。沢木耕太郎なんかもそうでしたね。
そうそう。
来月のピックアップでは唯一確実に・・・沢木耕太郎の最新作を取り上げることになります。
沢木さんの、しかも旅モノ。言うまでもなく「深夜特急」以来沢木さんの旅モノは特別な意味を持っています。
これから寒い高原の冬。
薪の火にあたって読む最高の友。
こんな友がいれば、冬もむしろ愉しみですね。
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