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抜里(ぬくり)の亀まんじゅう~抜里昔ばなし~

これは、旅先の島田市川根町抜里で聞いた昔話です。
お酒の席のことでありうろ覚えですが、忘れないように書き記します。

抜里の亀まんじゅう

大きな川の両側はお茶畑と山。
川の両側にはそれぞれに、集落がありました。
集落には若い男女が暮らしていました。

男は川の向こうから、綺麗なひとがいるなといつも眺めていました。
『おぉ~い。こんにちは。』
男があいさつをしても、川の流れの音が大きくて女は気が付きませんでした。

男はしかたなく、川を泳いで渡ることにしました。
でも川の水が多くて渡ることにとても苦労をしました。

川向こうで女に逢えました。
『はじめまして。』
女は照れながら挨拶をしました。

男は女にまた逢いたいと思いました。

帰りに川を渡ったときに、ケガをした亀がいました。
男は家に連れて帰り、手当をしてあげました。
亀は『ありがとう』といい、『お礼に何かして差し上げましょう』と言いました。

男は女が川を渡れるように、助けてほしいとお願いしました。
亀は『出来ることをして差し上げます』といって、川へ帰りました。

しばらくして、女の家に食べきれないほどの大きな亀まんじゅうが届きました。
亀からの贈り物でした。

女はとても食べきれないので、亀に頼んで男に亀まんじゅうを食べに来るように伝えてもらいました。
それを亀から聞いた男は喜んで川を渡り、亀まんじゅうを食べに行きました。
やがてふたりは、仲良くらし始めたということです。

いい話ですね。
亀まんじゅう、美味しいです。
※抜里では買えません。
※画像はミニサイズです。

では。


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