ハリウッド

人生初の海外で受けた衝撃-ロサンゼルス編-

私の通っていた専門学校では、2年生になると海外研修がありました。この海外との接点を持つことで受けた衝撃が、この後の私の人生を大きく変化させることになります。

1.人生初の海外の地・ロサンゼルス

「動物看護士コース」で足を運ぶのはアメリカのロサンゼルスです。
なぜなら、今尚日本の犬猫業界では国家資格は獣医師しかなく、看護士は団体が出した資格しかありません。もちろん就職の際にその資格があった方が有利に仕事に就けるのですが、言うなれば当時は資格がなくても看護士にはなれました。
しかし、アメリカは獣医師同様看護士も大学に行って国家資格を取得する必要があり、その環境見学や学生同士の交流等に重きを置いた研修旅行だったのです。

人生で初めての海外旅行は、福岡から韓国経由でロサンゼルスに飛び、その劇的に長いフライト時間にとにかく閉口しました。映画を3本観てもまだまだ時間がある。。しかも、行きの飛行機で機体がエアースポットに落ちて身体が浮き上がる体験をしたのでとても恐かったのを覚えています。

到着してから驚いたのは、まずそのアメリカの規格外の大きさです。

2.シンプルなサイズの違いと国土の違い

飛行機に乗り、長く移動して巨大な国アメリカに降り立った時に、自分の中の世界地図がグッと広がるのを感じました。それまで海外はテレビを見たり、本などで読んで知ってはいましたが、実際に足を運んだことにより、肌身でその距離感を感じることができたからです。その時に、日本は世界の中でとても小さな国の一つであることを実感することとなりました。

ビーチ


時間がなくて15分しか寄れなかったビーチで、クラスの仲良しグループ6人組はなんとかアメリカの海に触れようとビーチに飛び出しましたが、あまりのビーチの広さに4人が砂浜の途中で脱落してバスに戻る中、私ともう1人の友達のみ手で海の水を触り、その後ダッシュでバスに帰ったのを覚えています。あんなに広大なビーチを見たのは初めてだったのです。

そしてランチで食べた『ハードロックカフェ』の超特大ハンバーガー!

ハンバーガー2

信じられない程大きなハンバーガにてんこ盛りのポテトがのったプレートを眺めて衝撃を受けましたが、ハンバーガーだけは全部食べてやろうと友達とフードファイト。お腹がはち切れそうになりながらも何とかその大きなハンバーガーを完食!その後夜ご飯が入らなかった事は言うまでもありません。アメリカの人のお腹はいったいどうなっているのか不思議でした。

スーパーに足を運べば、日本では考えられない広い幅のレーンにずらりとこれまた大きな品物が並び、大きなカートを押しながら私達の3倍はあろうかという人達がのしのしと闊歩しています。牛乳やジュースのサイズも日本とは段違い。とっても安いホールのスイートポテトパイが売られていたのでみんなで夜食べようと買ったもののこれが激不味。あっという間に罰ゲームに早変わりしました。日本では市販のもので美味しくないというものを食べたことがなかったので、味覚の違いなのか、品質の違いなのかこれも?(はてな)。

ユニバーサルスタジオ ハリウッドにも足を運びました!当時英語は全く話せなかったので、アトラクションで何を言っているのか全く分かりませんでしたが、映画の中の世界がそのまま抜け出てきたようなパフォーマーの皆さんがそこかしこを闊歩して、ダイナミックなショーを繰り広げておりとっても楽しめました。とにかく規模が違う。小さくまとまらない自由さがとても魅力的でした。

ユニバーサルスタジオ

3.日本を出る事を強く意識するきっかけとなったできごと

もちろん遊んでばかりいた訳ではありません。
本来の目的である学業と大学の見学、そして地元大学生との交流もはっきりと覚えています。それは私に衝撃を与えるできごとだったからです。

広い講堂に同じ年代の学生同士が向かい合ってお互いに質問をし合う、質疑応答の時間がありました。日本の専門学校の生徒が「今まで日本に来たことはありますか?」や「日本食ですきな食べ物は何ですか?」という小学生のような質問をする中、アメリカの学生から発せられる質問は「私たちは今〇〇〇という症例を勉強しており、この症例に対して〇〇な考え方を持っていますが、あなたたちはそれについてどう思いますか?」という比べ物にならないレベルのやり取りだったのです。私は自分の耳が真っ赤になるぐらい恥ずかしいと感じ、『日本を出なくてはならない。』と強く思ったのを覚えています。

その後、大学の広い敷地内にある広場に出て、牧羊犬と盲導犬のデモンストレーションを見る機会がありました。

盲導犬

その盲導犬のデモンストレーションで犬を引きたい人は手を上げるように言われた際に立候補すると選ばれたので、目隠しをして犬を引かせてもらいました。その様子を見ていた1人の訓練士の先生が「きみ、筋がいいからイギリスの盲導犬トレーニングセンターに行かない?」と声をかけてくれました。盲導犬関係の本もかなりの数を読んでいたので、盲導犬訓練士がどういう仕事なのかを熟知しており、訓練士になることも中学生の時の経験から目指していなかった私は、当時盲導犬の訓練士になるつもりは毛頭なかったのですが、これは一つのチャンスだと思い連絡先を交換する事にしました。

その後帰国してから、イギリスの盲導犬訓練センターのスタッフの方とメールでやり取りをする為に、日本語で書いた手紙を自分で英語に訳し、それを学校の英語ができる先生に添削していただき、先方にメールをお送りするという事を何度か繰り返すことができました。英語は高校生で習ったぐらいのものだったので、自分の英語の内容は今思えばとっても稚拙なものだったと思いますが、それでも挑戦し、やり取りをできたことが大きな自信に繋がったのです。

人生初の海外旅行で日本を出る事を強く意識し、そしてこのイギリスとの接点を持つことで、案外世界には簡単に出られるのだと実感する事ができました。世界に出られる。「やろうと思ったら何でも実現できる。」10代の私の頭に浮かんだ言葉です。

ここから私は、専門学校を卒業したら海外に行こうと考えるようになります。

小梅

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