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失敗するソーシャルワーカーの共通点はコレ1択!

この記事では「失敗するソーシャルワーカーの共通点」について解説しています。
当記事の結論は「“準備”は早いうちからはじめたほうがいいよ」です。

私は、救命救急センターが設置されている病院で医療ソーシャルワーカー(以下MSW)として働いている社会福祉士7年目です。
社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。

毎月5,000PV以上のソーシャルワーク関連のブログX (フォロワー1,500人以上)などを発信しています。

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『1人の患者さんの退院支援』を繰り返す重要性


急性期病院の退院支援が難しい理由のひとつに、急性期病院特有の「極端な制限時間」が挙げられます。

病院経営において欠かせない指標である「平均在院日数の短縮」です。

平均在院日数とMSWのジレンマについては下記の記事を読んでください。

≫ 組織に所属するMSWのジレンマを共有しませんか?

治療の終わった患者さんを「30日かけて1人の患者を自宅退院させる」場合は、時間に余裕をもって退院支援計画を考えられますが、
「明日までに自宅退院」となると明日までに関係機関と連携や連絡調整を慌ただしく行わなければなりません。

元来、「大きな数字」なんて存在しません。
「30」は「1」という極めて小さな数字の集合体なので。

後述しますが「大きな数字」を作ってしまう要因は「時間」です。
「1+1」を30回繰り返すには「時間」が必要です。
『時間』さえ確保すれば、私たちの目の前から「大きな数字」は消えます。

失敗する退院支援に共通しているのは、「準備をはじめるのが遅い」ということ。

「準備が遅い」→「時間が無い」→「大きな数字が発生する」→「大きな数字を前に泡を吹く」→「一発逆転の博打(大きな数字を一発で返せる施策)に走って、結局在院日数が延びる」

失敗するMSWは、いつも、このパターンです。私が身を持って経験しました。


「大きな数字」を存在させているのは自分自身です。


例えば、30人の患者さんの退院支援を行うとします。

退院支援で失敗するMSWの典型例は、『30人』の各患者さんに対して、1回程度の連絡調整や面接で解決問題を図ろうとします。


『1人の患者さんに対する退院支援』を30回繰り返す。


日常的にキャパオーバーになっているMSWは、この大前提を忘れがちです。


「準備不足」で作られる“大きな数字”


「大きな数字」を作ってしまう要因は「時間」です。

もう少し噛み砕いて説明します。

わかりやすい例は「夏休みの宿題」です。

夏休みの初日からコツコツこなしていけば、実は大した量ではありません。
しかし、夏休みの最終日にまとめて終わらせようとすると「めっちゃ多いじゃん…」となってしまいます。

つまり、大きな数字を存在させているのは自分自身です。

「退院支援は早いうちからはじめる」


これが吉です。
早いうちからはじめてマイナスに作法することは極めて少ないです。


厚生労働省資料より

厚生労働省も入院前からはじまる退院支援を厚生労働省も推進しています。

従来のように少し遅れて退院支援をはじめると、多様なニーズをもつ患者さんへのアプローチの顕在化が、遅れてMSWの支援が後手に回ることになります。

早く介入すれば解決できた課題(介護保険申請や生活保護申請)が遅れることは退院支援にとって痛手です。

退院支援に取り掛かるのが遅れて、大きな数字(時間)が作り出され、大きな数字(時間)をまとめて返さなければいけない状況に自身を追い込むのはやめましょう。

おおよそは、博打に走って失敗します(1回の電話連絡や面接で問題解決を図ろうとしてクライエントに不信感を与えるなど)。


大きい数字をわざわざ作り出してしまうことによって起こる「準備不足」が失敗するソーシャルワーカーの共通点です。


ソーシャルワーカーの「時間の使い方」については下記の記事で解説しています。

≫ ソーシャルワーカーのタイムマネジメントを共有しませんか?


ソーシャルワーカーがテンパるときは決まってコレ!


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