かつての詩39「イン ザ マスク」

「イン ザ マスク」


あなたがそのひび割れた仮面を剥がす度に
人生の悲惨について考えねばならない
剥がしても剥がしても
また違う仮面が現れるのだから

年初の日捲りカレンダーみたいに
千の顔を万化させるという甘酸っぱい理屈は通用しないだろうし
マトリョーシカ人形のように段々小さくなるものでもない
行き着く先など延々ないのが生き抜く上での教訓で
剥がす度に数多のあなたの仮面は増え続ける
絵本のような優しい物語で人は一生を歩んだりはしない
本当の顔なんて自分自身でもわからないのだ

絵本のような優しい物語で人は一生を歩んだりはしない
剥がす度に数多のあなたの仮面は増え続ける
行き着く先など延々ないのが生き抜く上での教訓で
マトリョーシカ人形のように段々小さくなるものでもない
千の顔を万化させるという甘酸っぱい理屈は通用しないだろうし
年初の日捲りカレンダーみたいに
また違う仮面が現れるのだから

剥がしても剥がしても
人生の悲惨について考えねばならない
あなたがそのひび割れた仮面を剥がす度に



Masanao kata©️ 2016
Anywhere Zero Publication©️ 2018
電子詩集『Poetry Lab』
https://bccks.jp/bcck/157375/info

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