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生島治郎『浪漫疾風録』

海外の優れたミステリー小説を紹介するEQMM(エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン)日本版の二代目編集長である作家 生島治郎の自伝小説だ。
EQMM日本版が立ち上がる直前の昭和30年代の早川書房に入社し、編集部長の田村隆一や初代編集長の都筑道夫、その他多くの作家と関わる中で編集者として成長する青年の物語。
登場人物は実在の名前のままとなっているが、自らを客観的に見たい理由から生島だけが名前を変えている。
この作品での大きな存在は、師匠格にあたる後の大詩人 田村隆一で、良くも悪くも破天荒なキャラが立って流石である。
この『浪漫疾風録』はEQMMに携わる早川書房時代の話にあたり、退社して専業作家となってからは続編『星になれるか』に話が移るため、生島よりEQMMを引き継いで三代目編集長となる常盤新平の回顧小説『片隅の人たち』もまた興味深くなる。



生島治郎『浪漫疾風録』講談社文庫
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生島治郎『星になれるか』講談社文庫
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常盤新平『片隅の人たち』中公文庫
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