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神武天皇からのメッセージ 〜 務めを果たせ

母のすい臓がんが
発覚してからというもの
悩みに悩んだ
 
あと何年かで
定年を迎えるけど
もう十分だ

この仕事のせいで
どれだけの犠牲を
払ってきたことか

もう思い残すことはない
これを機に依願退職して

出来るだけ母の傍に
付いていてあげよう

そうすることで
色んな事が丸く収まる

そう思って
一度は、腹を決めたが
何日も何日も
気持ちは揺れ動いた

加えて
片道3時間半の道のりを
行ったり来たりの日々

そのうち体調を崩し
ストレス性の胃腸炎と
診断された

これまで
どんなストレスを受けても
お腹を壊したことなど
なかった自分が
一体どうしたことか

そうした悩みの最中
ある日
日本神話の中でも
特に思い入れが強い
神武天皇に
呼ばれた気がした

あなたに伝えたいことがあります
今すぐ、会いに来て下さい …

日本の神話おみくじ
(Photo by ISSA)

そうだ、未だ訪れていなかった
神武天皇ゆかりの地に行ってみよう
少しは気が晴れるかもしれない

神武天皇・御降誕伝説地

神武天皇の母・玉依姫がこの辺りを通った時、急に産気づいて神武天皇が降誕された(近くには、胞衣を埋めたイヤ塚がある)
(Photo by ISSA)

桜迫神社

神武天皇の父・鵜草葺不合尊が祀られている
(Photo by ISSA)

久しぶりに味わう
清々しい空気

朝から人気のない神社に来て
深呼吸をするたびに
雑念が取り払われていく

西洲宮伝承地

神社の脇に鵜草葺不合尊の宮居跡があり、神武天皇はこの辺りで育まれた
(Photo by ISSA)

遠くに見える山々
川辺で翼を休める渡り鳥たち
田畑で働く人々の姿 …

神武天皇も
同じ景色を見て
お育ちになられたのだろうか

肝属川のほとりにて
(Photo by ISSA)

田畑に広がる稲穂は

その昔
瓊瓊杵尊が日向の地に
天孫降臨する際に

葦原中国を
豊かで平和な国にするようにと
天照大御神から授かったもので

神武東征によって
各地に広まったという

あなたが
礎(いしずえ)を築かれた
この国は
本当に美しい …

命を賭してでも
守る価値がある

鵜草葺不合尊・御生誕伝説地

津曲の田の神、その向こうに見える小森の辺りで、神武天皇の父・鵜草葺不合尊が降誕された
(Photo by ISSA)

そう思った瞬間
「あなたに伝えたいこと」
意味が解って
一筋の涙が頬を伝った
 
ああ、なんてことだ …💧

あなたは
母との残り僅かなひとときを
犠牲にしてでも

国防の務めを
最後まで全うせよと
おっしゃるのか …💧

神武天皇・駐蹕記念碑

海へ向かう神武天皇の一行が駐蹕(ちゅうひつ:行幸中の一時停留)した場所
(Photo by ISSA)

神武天皇はこの地で
東征の準備をされ

神武天皇・御出航碑

(Photo by ISSA)

大和平定のため
柏原の港より御出航された

柏原海岸

奈良の橿原は、柏原に由来するという説もある
(Photo by ISSA)

そして
大義を果たすために
 
決死の覚悟で
御両親と、吾平津媛と、故郷・南九州に
今生の別れを告げたのだ

あなたは私に
そのような大義を思い出させるために
私をここにお呼びになったのですね …

(メッセージは続く)

そうです …
あなたは、ただ、国防という仕事の
重圧から逃れたいだけなのです …

十分に親孝行できなかった
自分の不甲斐なさを
挽回したいだけなのです …
 
しかし、もう 
取り戻すことはできません …
 
あなたは一生
その悔いを背負って
生きるしかないのです ... 
 
大義のために
慕情を断ち切れ
 
それが
大事を成すものの宿命 …

ふと、空を見上げると
哨戒機「P-1」が
いつものように
大海原へと向かっていた

海上自衛隊の哨戒機「P−1」

ああ、今日も彼らが往く …

24時間365日
もう何十年も
昼夜を問わず
弛むことなく

この国を守り続けている
人たちがいる

彼らこそ
皇国の守り人

そうです
今は国難のとき …
皆があなたの力を
必要としているのです …

ありがとうございます
あなたが示されたお導き
しかと受け止めました

結局、親父から受け取った
このメッセージも
正しかったのだ …

余命を与えられたことを
せめてもの救いと受け止めて
今からでも遅くないから
彼女が生きている間に
やり残した業を昇華させなさい

それにしても
母なる海は
どこまでも
限りなく碧く
美しい …

母さん
この世に産み
育ててくれて
本当にありがとう
 
幼少期からの
母との思い出が
寄せては返す波のように
浮かんでは消えていく …

柏原海岸にて
(Photo by ISSA)

そのたびに
悲しくて
やりきれなくて
息苦しくて
仕方ないけど

歯を食いしばって
ちゃんと最後まで
務めを果たすから…🌱