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コンピテンシーモデル(Competency Model)

1.コンピテンシーモデルとは

コンピテンシーモデル(Competency Model)とは、組織が目指す目標達成するために従業員一人ひとりの知識、技能、能力、その他の特性を明確に定義し、体系化する枠組みです。このモデルは、人材選抜、育成、評価、配置などの人事管理プロセスにおいて中心的な役割を担っています。効率的なコンピテンシーモデルの構築と活用は、組織の成功に欠かせない要素であり、その重要性は増すばかりです。


コンピテンシーモデルの基本的な考え方は、特定の職務や役割で卓越した成果を上げるためには、専門知識や技術的なスキルだけでなく、行動特性や価値観なども同じく重要であるというものです。したがって、このモデルでは、組織全体に共通する基本的な能力であるコアコンピテンシーと、特定の職務や役割に特有の職務コンピテンシーを区別して定義することが一般的です。

コンピテンシーモデルを開発するプロセスは、組織のビジョン、ミッション、戦略的目標を深く理解することから始まります。それに続き、成功している従業員の行動パターンや成果を分析し、必要とされるコンピテンシーを特定します。この分析には、ジョブアナリシス、従業員とのインタビュー、フォーカスグループによる討議、専門家のコンサルテーションなど多岐にわたる手法が用いられます。

特定されたコンピテンシーは、具体的かつ測定可能な行動指標に落とし込まれ、それによって各従業員のパフォーマンス評価の基準が設定されます。こうして、コンピテンシーモデルは従業員の成長と組織の目標達成を結びつける役割を果たします。また、従業員自身が自らのキャリアパスを把握し、自己開発に取り組むための指針としても機能します。

コンピテンシーモデルの適切な適用により、組織文化が強化され、従業員の満足度、顧客の満足度が向上し、最終的には組織の競争力の強化に寄与します。従業員が自らの役割とそれに対する期待されるコンピテンシーを明確に理解することで、目的意識を持って業務に取り組むことが可能となります。

しかし、コンピテンシーモデルの導入とその維持には、組織全体のコミットメントが必須です。経営層から一線の従業員に至るまで、モデルの価値を認識し、日常業務に積極的に取り入れる必要があります。また、組織の変化に応じてモデルを定期的に見直し、更新する柔軟性も欠かせません。

コンピテンシーモデルは、個々の従業員の潜在能力を最大限に引き出し、組織全体の目標達成を促進するための有効なツールです。その成功の鍵は、モデルが組織の特性に適合していること、そして組織全体がその価値を認識し、実践することにあります。人事評価の専門家としては、コンピテンシーモデルの開発、導入、維持管理においてリーダーシップを発揮することが求められます。

2.マネジメントサービスセンター(MSC)のアセスメントソリューション

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4.会社概要

会社名:株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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