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日本は男女平等な国では無かった、と子どもを産んでから気付いた話


小学生の頃、
社会の授業でGDPだったか
何か忘れたが
日本は凄い国なのだ、漠然と思った


世界でアメリカに匹敵するくらい凄い国に生まれたんだ〜と
(世界で2位なんだ〜って本当に漠然と)

そんな印象だった。なんせ小学生だから、そこまで深くは考えていない

(今はまた順位も全然違うようだけど)

それから
男女雇用機会均等法なども習って
ひと昔前は、
女性というだけで
希望の職に就けないなんてことあったんだなぁーと
ただ遠い遠い昔の話として聞いていた


現に私たちの世界は男女平等だった

(現在30代半ばです)


男女同じスポーツをし
男女同じ勉強をし
男性同じ経験をしていく


テストで平等に点数が決められて
希望する高校に入れる


実力次第で
目指している大学にも行ける
(男女比の調整がある学部もあるようだが、
当時私はそんな事考えもしなかった)


当たり前のように
男と女は平等


そう思って生きて来たし
不平等を感じる機会はほぼなかった

その後、
最初の違和感を感じたのは
就活の時


商社や大手企業では
総合職と事務職という採用の仕方がある


よくよく見てみると
大手になればなるほど
体育会系の男子(総合職)と
美人や可愛い女子(事務職)の集まりなんだと思った


その方が男子は、やる気にもなる、
なんて話もちらっと聞いた


なんか、
女性はお飾りなのかな?
まだそんな時代なんだ、、
と多少違和感はあったけど、
まぁ確かに全ての女性が総合職になりたい訳でもない


希望する職が事務職という人もいる


そうやって優良企業で条件のいい結婚相手を見つける
という作戦があってもいい

そう思った


ただ私は頑なに
そうゆう結婚はしたくない、と思っていた

何でなんだろう

お金で結婚したら、
もしその人が失業した時
どうするの?
なんて漠然と、、


どちらが正解ともないけど
結婚したい人がたまたまお金持ちだったり
その後たくさん稼ぐようになったらいいな、なんてとても浅はか考えでいた(笑)


そんな私が希望したのは
地元の総合職

事務職の女性もいた

総合職の女性は全体の1割程度

それでも私は
なんとなく誇りを持っていた


男性となんの遜色のない仕事
男性と肩を並べて
女性の私でも結果次第では
上にいける


というかそんな意識もほとんどないまま
当たり前にそれを受け止めていた


実際
女性という事は遜色ないばかりか
メリットの方が多かった

まず、怪しまれない
飛び込み営業でもなんでも
女性の方が相手の警戒心を解きやすい

あとは、
巷には女性目線の商品の方が多いからか
とても説得力が生まれて
共感してもらいやすかったり

女性特有の気遣いや
察する力

持ち上げる、立てる、などは
男性より優れてる人が多い気がする

しかし、そんな感じで数年働くと
もう頭の中が
『男』
なのである


もちろん女性なのだから
仕事スイッチが入ると急に
男になる


そうなると
全て仕事のことで頭はいっぱいだ


あの資料いつまでに、、
あの顧客にはあんな提案はどうか、、
この企画ならここをもっとこうして、、


ずーっと頭が動き過ぎて
たまの休日は寝てないと身体が持たなかった

先に結婚した友人からは
よく旦那さんの愚痴を聞かされた

でも正直
当時は
旦那さん側の気持ちの方がよく分かった、、
休みの日くらい寝ていたいよな、、
ちょっとくらい喫茶店行きたいよなって、、
(のちに私も同じような事で怒るのだから
本当矛盾だらけなんだけどね)


そんな私が結婚する事になった


それから少しずつ
女性ということに対して
卑屈な気持ちになる事が増えた


まず
結婚したら
子どもを産むかどうか


そんな様子を伺われてる気配を感じる

私としては
すぐにすぐ子どもが
欲しいとも考えられなかった


なぜなら頭の中は男のままだから
仕事をし始めると
どうしても自分の中の母性や女性性というものが分からなくなってくる


土日に義実家に帰ると
お嫁さんとしての振る舞いを求められる事への違和感や
親戚などに
子どもが出来ると
どうしてもよそごとと思えてしまうような
なんとも女性へのスイッチの切り替えが難しい時期だった

そんな時期に
会社からは
私に新人をつけたから
今までの仕事を教えてやってくれ、と

いつ子どもが出来たりしてもいいように

 


私は
ん?
と思った


今まで作った実績や結果
全て無くなる

奪われるような感覚


(これは当時の私の自己肯定感や
存在価値が低かったから
そんな卑屈な受け止め方をしたんだと思う)


今なら会社としては
そりゃそう考えるよな


急に居なくなる前に一通り
教えてあげて欲しいと思うよなと


ただ私は違った

まだ子どもが欲しいとも言ってないのに

私は何故子どもを産む前提
なのか、、?


そしてこれは結婚する前から
考えていた事だが
総合職でもし育休を取ったら?


求められる人材でないと
育休すら取れない気がしていた


担当顧客を育休の度
振り分け直すのは現実的ではない


単発の顧客だけを獲得する?


そうなると貢献しないと肩身が狭い

それならば
いつか育休取っても
また戻って来て、
と言われるような実績を残して置かないと


そんな事
同期の男子は考えているだろうか?


絶対考えてない

私は女性に求められる仕事実績と
男性というだけで
のほほんと定年までいれる
(それはそれでとても大変な事だけど)
感覚とのズレをよく感じていた


私の必死さが
男性には無い気がしていた


(これも今思えば
私が自己肯定感が低いから
実績がないと、、
と思っていた部分もあるが、
そうでなかったとしても、
よほどの鈍感な人間でない限り
総合職での復帰は
険しい道のりと感じるのではないか)


事務職で復帰する手もあったが
それもしたくなかった


それは、
周りの男性の無理解も肌で感じていたから


田舎の中小企業なんて
育休取る事がまずレアケース


時短で復帰した人には
陰で何時帰社なんて
困るよなぁと言うおじさんの声が聞こえる


何より自分を苦しめたのは
そんなおじさんと同じように
私自身
復帰した人を応援してるようで
どこか冷ややかな目で見ていた事だ


遅く出社出来ていいな
早く帰れていいな

そんな断片的な部分しか見ずに
そう思っていた


今考えたら
その他の時間で
子どものご飯、準備、送迎
毎日の家事や寝かしつけ
本〜当に大変だったのだと思うが、

それは私が今育児を経験してみて
初めて分かった事で


経験してみなければ
こんなにも大変だなんて
想像すら出来なかった


話に聞いても
やってみたこともないから
ピンと来なかったのだ

そんなに何が大変なの?
それより仕事のが大変でしょ?って
(今思えば本当バカだったな、、当時の自分、ぶん殴ってやりたいw)


時短で帰る事への無理解は
育児に関わった事のない人間の無理解から始まっていた

そして、そのおじさんと
同じ思考回路だった私が
育休を取って復帰するなんて
考えたくもなかった


だって私
あっち側の気持ちが分かるんだから


何言われるか分かりながら
それでも居続けれるのは辛かった


結局、仕事を辞めて
自分の女性性をゆっくり思い出す期間をとってから
子どもを生んだ


そして目の当たりにしたのは
子どもを産み、育てるという事は
こんなにも
男女不平等だったのかという現実

まず、昼夜問わず起きて
おっぱいをあげて
寝かす 


寝れない事がこんなにも
精神も身体も蝕むとは
考えもしなかった


私の場合、
それが1歳過ぎまで続いた
(赤ちゃんによって個体差あり)


もう思考回路も正常じゃない
精神も正常じゃない


何かを変えなければ
でも変えようとする気力すら湧いてこない


誰になんて伝えて
どうしてくれたら
改善されるのか
光が全く見えないまま

とにかく私がやらなければと思っていた


だって私の母も旦那も
働いているのだから


(今思えば代わって貰えばよかったんだけどね、そんな発想すら無かった当時の私には)

そもそも
子どもは女性が育てるものなの?


恥ずかしながら
この年になるまで
気がつかなかった


日本は男女不平等の国だったと言う事を


もっと先進国だと思ってたけど


まだまだ根強い
『男性が外で働いて
女性が家を守る概念』


女性も外で働いてる家庭でも
家事育児の負担は女性が担ってる事が多い


育児は女性がするもの


女性がいくら育児をしても
褒められないが
男性がたまに子どもを連れていると
褒められる社会


女性がご飯を作る
女性が洗濯をする
女性が洗い物をする
女性がご飯を食べさせる
女性が掃除をする
女性が寝かしつける
女性が父母の会に参加する
女性が
女性が

それが当たり前の世界


女性に課せられるのは
仕事だけでなく
プラス育児家事


男性は
仕事だと言えば土日でも
出かけれる
飲み会だっていける

それをフォローするのは女性


あれ?
男女って平等だったんじゃないの?


だったらあの時教科書で
男女は平等だけど、
子どもを生んだら
平等とは言えませんって
ハッキリ教えておいてよ!!


私はどこに怒っていいのか分からない感情に襲われた


北欧の国では
男性でも4時頃には退社して
お迎えに行ってご飯を作ってりする環境が整っているらしい

育休を2年間、男女半々で取れるとかね


日本もこうゆう国だと思っていた


何故か先進国だという、
へんなプライドがあったが
子育て社会においては
後進国もいいとこ!!


何故、こんなに改革が遅れたんだ?

日本の高度経済成長は
外で働く男性と
家を守る女性の構図で成り立っていたから?


それでも
遅すぎるよ

まだ根強過ぎるよ


やっと男性の育休がスタートしたが
まだ後ろめたさや
現場の無理解も多そうだ


これから
今育休を取った男性から
育児の大変さを
ほんの少しでも感じる事で
その人達が
上に立つ立場になった時
率先して育休を進めてくれて
もっともっと男性の育児参加が進むといい


そうゆう土俵がはやく根付くといい


男性も育児して
当たり前だよね

むしろそうじゃないなんてダサいねって
さらっと言える社会になるといい


女性だって
もっともっとやりたい事やって
自由に輝ける社会であってほしい


自分に制限かけないで
男女平等に
協力して子育てをして
自己実現も出来たらいい


子どもって
2人で育てて当たり前だし
負担が女性ばかりに偏るのは
不思議過ぎる


産むのは女性
おっぱいをあげるのも女性

それは分かる

でもそれ以外は男性でも
出来る

2人力を合わせる時期があってもいい

柔軟な働き方があってもいい

16時退社が当たり前な会社があってもいい

子育てに関われる期間なんて
本当に少ないのだから


仕事人間だった私が言うのもオカシイけど
仕事にしがみついて
今ある尊いものを
見失うのは違うんじゃないか


一人一人にとって
何が幸せか
今優先すべき事は何か
模索する選択肢もあってもいいと思う


子どもを生む決断をしたのなら
男性はその責任を
女性に背負わせるのではなく
自分事として
2人で協力していくべきなんだ

子育てしてて
本当に痛感するのは
お母さんの笑顔は
旦那さんによって作られるということ


よくお母さんが家で笑顔なら
子どもにもいい影響がある

なんて風に言うけど

ワンオペでは無理よ


旦那さんが協力してくれてこそ
お母さんは笑えるのだから


それが子どもへの笑顔にもなって
子どもの心へも届くのだから


周りの協力あってこその
お母さんの笑顔


男女平等に
子どもを育てる意識が
早くこの国にも根付くといい


きっと10年後、20年後には
かなり意識は変わって行くと思う


そんな過渡期に生きてる私達は
せめて今出来るところから
お互いに協力しつつ
今この時期を模索しながら、そして何より楽しみながら過ごしていきたい


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