私が写真を撮る理由〜不安を解消するたった1つの方法~
こんばんは、みーたん(@filmzuk830)です。
私は写真を撮ることが好きで、普段はフィルム写真をメインに撮影している。撮り始めて7年くらい。そして今、自分の思いを形にするべく写真集を作ろうと奮闘中だ。
それをきっかけに、自分が普段どんな時に写真を撮るか、撮るモチベーションを考えてみたら、過去に救われた経験から学んだ、人生で大切にしている生き方が見えてきた。今回のnoteではなぜ撮るのか、その想いをまとめてみようと思う。
写真を好きになったきっかけについてはこちらから。
写真から読み取れる、ストーリーを考えることが好き
気に入った景色があるなら動画でも記録することはできるのに、なぜ写真、特にフィルム写真にこだわるの?
友人からこんなことを聞かれた。
聞かれて初めて、考えてみた。
フィルムカメラが好きな理由は、撮影から現像までじっくり時間をかけることで、その収めた一瞬がより一層、愛おしいものになる気がするから。
写真として記録することにこだわる理由は、あえて「瞬間」として収めた方が、写真を見る人に、そこに隠れているストーリーを想像してもらえるような気がするから。それは自分で想像してもらった分、その人のお気に入りの写真になると思うから。
そして私自身、シャッターを切るときは、そこにあるストーリーを想像しながら撮っている気がする。
たとえばこの写真。
休日に商店街を散歩していたら、出会った自転車だ。この自転車は誰が乗ってきたものだろう。駐輪所がすぐ近くにあるのにそこに停めなかったのは、なぜかな。急いでいたのかな、それとも面倒くさかっただけかも。水色の自転車を選んだ理由はなんだろう、好きな色なのかな。誰かのお下がりだったりして。
この時はこの自転車を見つけたその一瞬で、頭の中でこんなことを考えながらシャッターを切っていた気がする。
そしてあなたがこの写真を見た時、どんなストーリーを想像するだろうか。
どうやら私は、日常に溢れている瞬間、特に偶然の瞬間を捉えることが好きみたいだ。先ほどの自転車のように、そこに偶然あったものや偶然いた人、それが重なってできた景色に惹かれる。
こうやって考えてみると、普段から自分が見ている世界を「瞬間」として捉える癖があると気づいた。そしてそれは、かつて私を救ってくれた、大切にしている生き方に基づいているものだった。
人生で大切にしている価値観
私が人生の軸として決めていること、それは「今この瞬間を生きる」こと。
少し言い方を変えると、「今」に溢れている細部に目を向けるようにしている。
将来が不安になったり、過去のトラウマに心を支配されそうになったら、自分が生きている「今」に注目するのだ。具体的には、目を瞑って空を見上げ太陽の光をじっくりと味わったり、今の季節だったらどこからか運ばれてくる金木犀の香りを感じて、その花の姿を想像してみたり。風が心地いいことや、川の水が流れる音、近所の子供達の遊ぶ声なんかを感じ取ったりして心を満たすようにしている。そうやって心が満たされると、安心できる。
この考え方は、昔本で読んだ一文に影響を受けている。ジュリアキャメロン著『ずっとやりたかったことをやりなさい』という本に出てくる「今、この瞬間は、大丈夫」という言葉が気に入っている。
「瞬間」に目を向けることで、救われた自分
私にはどうも、会社員という働き方が合わないようで、23歳の時、新卒で入った会社を1年弱で辞めた。その時はアルバイトさえもやる気が起きなくて、半年くらい何もしない時期があった。
減っていく貯金残高を見て不安になりながらも、やりたいことが見つからず、将来に対してただ漠然とした不安が積もっていた。何もできていない自分に罪悪感を覚え、自分の存在価値がわからなくなっていった時期があった。
そんな時、ふと思い出して自分に言い聞かせてきたのがこの言葉だった。「今、この瞬間、私は大丈夫。帰る家と温かいご飯があって、家族も友達もいてくれる。何も失っていない、全然どん底じゃない。これから何にでもなれる」と。
そうやって、その時の自分にとって救いだった「瞬間にある美」に目を向けて過ごすうち、それが私の生き方になっていった。そして、写真にもその想いが投影されるようになっていったのだと思う。世の中を瞬間というコマで見ることは、世界はこんなにもすばらしいということを思い出させてくれる。
私が写真を通して伝えたいこと。それは、世界は美しい瞬間であふれているということ。あなたの住む街やいつも通る道、どんなところにでもそれは存在していると思う。
そして、そんな「今」を生きているあなたは大丈夫。
私の写真が、誰かの救いになれば嬉しい。例えば、私が過去に救われたように。
私の写真が、誰かの生活に楽しみを与えるものであってほしい。例えば、毎日学校から帰ることが楽しみになる、新しいゲーム機のように。
私のこんな想いに共感し、同じ熱を伝えてくれる人が集まってくれることを、願っている。
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