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アンダー、サンダー、テンダー

「あたしが思うに、人間は設計が間違ってるのよ」
ジュヨンが言った時、だれも「どうして?」と問い返さなかった。
「大切なものは絶えず失われ、愛した人たちが次々と死んでいなくなってしまうのに、それを耐えられるように設計されていない」
〜チョン・セラン著『アンダー、サンダー、テンダー』より

チョン・セラン著『アンダー、サンダー、テンダー』を読み終わりました。
この著者さんのことは『フィフティ・ピープル 』を読んで初めて知ったのでした。とてもおもしろかったので。

で、『フィフティ・ピープル 』は何で知って興味を持って読んだのかな、と記憶をさかのぼったら、松田青子さんの『自分で名付ける』に出てきたんだと思い出しました。

去年あたりから割と韓国の文学を読んでいますが、今の韓国の世相を映しつつ(詳しくは知らないのだけれど閉塞感みたいなものとか)、若者世代のリアルな姿が描かれていて、且つ概ね叙情的な文章が気に入っています。

チョン・セランさんの作品が気に入ったので邦訳されている他の作品も全部今注文してしまったところです(笑)。

届くのが楽しみ!

ふと思ったのだけれど、日本人の若い作家さんで、今の日本の世相を反映しつつ若者のリアルな世界観を表現していて、暗くならずに、且つ叙情的な文章を書く作家さんっているのだろうか?30代とかの作家さんで。

ぱっと思いつかないなぁ。
こういうのは漫画で表現しているのかな?
ご存じの方、おすすめの作家さんがいたら教えて下さいませ。


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