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『菜食主義者』ハン・ガン

「なぜ、死んではいけないの?」——この問いを発する人間が病院の塀の中へ追いやられ、この問いを聞いた人間が狂人を作り出す現実。狂いの内と外は実は誰でも経験するある一瞬を踏み越えるか否かの紙一重のところだということを語っている気がする。この本は太宰治の『人間失格』と同じくらい、ヨンヘは私だ!と感じてしまうぐらい感情移入してしまった。たぶん、合わない人は全く合わない小説かもしれない。


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