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《7》181121:ドローン

はれ

琵琶湖博物館行ってから向かい、お昼過ぎに到着した。
琵琶湖博物館、かなりいい。

近年リニューアルされたらしく、(元を知らないけど)とにかく琵琶湖にまつわるあれこれを知りたければ行くべし。

目的によってエリア分けされていて、「大人のディスカバリーゾーン」に沖島について書かれた文献が多くある。

ただ、沖島に行く前に寄るには草津は少し遠い。

下道だとかなり時間をロスしてしまう。
草津、なんとなく琵琶湖の下の方だよなーと認識していたけど、あと少しで京都やん。

ここのところずっと車で行っている。

毎回関ヶ原あたりで、京都まで〇〇km の看板を見る度、「今日こそは京都行くか〜」の気持ちをギリギリで押しのけて沖島へ向かうが、草津までくるともういよいようっかり京都へ行ってしまいそうだ。

というような話をしながら堀切に到着。

ギリギリ15 時の便に乗れそうだ。


学校帰りのみずきちゃんと遭遇。

以前「ドローンで島を撮ってみたいんですよね〜」と話していたところ、ドローン実験が近々あると聞いていた。今日がその日だった。

たまたま堀切港でドローンを操作する職員さんにも遭遇し、話を聞いてみると、今回はどうやら滋賀のスーパーマーケットの会社の実験らしい。

なるほど、確かに生協のようにある程度の生活必需品や食料を週に1度でも島で購入できるのは便利だろう。


堀切からドローンを飛ばすとのことで、島について着陸地である広場に行ってみる。

既に何人か集まっており、仕事を抜け出してきている人もいて、双眼鏡を片手にあれじゃない!?とキャッキャする様子はちょっとおかしかった。

だんだん近づいてきていると無線が入る。

みんなで廃車に乗って双眼鏡で探した。

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ドローン無事到着。

こういう実験によって少しずつ離島の生活も変わっていくのだろうか。

薬とかそういうものが届くといいのかな。数キロしか運べないらしくまだまだドローン配達が実現するには遠そうだった。

その後みずきちゃんと山に登った。

先月登っていたこともあって、意外とすぐ頂上についた。

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しばらく駄弁っている中で、「ともやみ」という言葉を聞いた。

かなり興味深い話だった。

島にとって悲しい事故や事件があったとき、自分のこととして受け止め、島全体で大きな悲しさを分かつ。というような意味合いを持つそうだ。

島は血のつながりが濃い。親戚がすぐ近くに住み、お互いの家に足りない物を補い合いながら、文字通り助け合いながら生きている。

また、島全体も大きな家族のような感覚があるのだろう。

同情したり、憐んだりではなく、同じように悲しむということで気持ちを軽くしよう、ということだ。深く入り込んだり、余計なお節介を焼いたりせず、それぞれ距離を保ちながら「それでも気持ちは同じだよ」という感覚。

この広さで、さらにこれほどまでに地縁血縁の強いこの島では、負の空気感は嫌でも伝染してしまうのだろう。しかしそれを否定的に捉えず、みんなで悲しんで、悲しむことで乗り越えて行こうという気持ちを感じた。

この島の人たちは空気感で感じ取りその一体感で気持ちを一つに生きてきた。

家族とも友人ともつかない、この規模の離島ならではの距離感かもしれない。

山を降りて少し歩く。夕暮れに月が出ていた。

夕方の雰囲気はとても落ち着く秋の沖島はすごく穏やかだ。

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早く帰らなきゃという気持ちがさっぱりおきない。

コミにティセンターに戻り、アイランダーに出展した時の話をちょこっと聞いて、お茶をいただいた。こうやってだらっとおしゃべりできるようになったのは嬉しくて楽しい。

18 時の便で帰ることにした。

もうすっかり暗くなっていた。

いつもは16 時便で島を出るため、夜につうせんに乗るのは初めてだった。


こんな暗い中でも船は真っ直ぐ進む。

夜の操縦は怖くないのか。


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沖島の秋は好きだ。
普通に季節として秋が好きだからかもしれないけど。

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ボワッと明るく照らすこの赤オレンジの街灯が好き。
なんだか、放課後学校から早く帰って近所で遊ぶみたいな日だった。


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