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【映画感想2本】「スーパーマン」「間宮兄弟」

BS3で放送されていた「スーパーマン(初公開は1978年ですが、2000年のディレクターズカット版)」と、配信で「間宮兄弟」を鑑賞しました。

まあ自分でもすごい取り合わせだと思いますが、特に意図はありません。
たまたまこの2本を観たので、感想を書いてみようと思います。
お付き合いいただけると幸いです。

スーパーマン(アメリカ・1978年/2000年のディレクターズカット版)

ひとことで言うと、古き良き時代の、とても大らかなヒーロー映画でした。

「007(1962年公開)」と「スターウォーズ(1977年公開)」の間を狙ったとでもいうのかな、SFあり、コメディ要素あり、荒唐無稽の敵役あり。

とはいうものの、ヒーロー映画としては初期のもので、作り手たちがこのジャンルを一生懸命開拓しようという思いが伝わってきました。好感が持てる作品です。

とにかくスーパーマンが素朴。
「アベンジャーズ」に代表される今どきのヒーローたちって、「大いなる力には大いなる責任が伴う」的な深刻な感じが多くて、それはそれで良さがあるのだけど、このスーパーマンは違う。

ほぼ無敵のものすごい能力を持ってるのですが、その力を過大にとらえてなくて、「力があるのだから人助けするね」ぐらいのノリで活躍しているところがいい。時代を感じます。
ヒーローも敵役もコメディ要素が多分にあって、身構えずに気楽に観られる映画です。

ただ、2時間半あって長い。。。
でも、その長さというか、ゆるさも大らかな雰囲気を演出しているので、まあそれはそれでご愛嬌といったところです。

敵役をアカデミー賞俳優のジーン・ハックマンさんが演じているのですが、これまた楽しんでゆるく演じているのは貴重かも。
スーパーマン役のクリストファー・リーブさんのマッチョにピチピチのスーツ姿も好きです。
時間あればぜひ。

それにしてもアメリカのヒーロー映画の主人公の描き方って、ほんと変わってきたよなあ。時代を映すというか。
論文書けそうですよね。

総合評価 ☆☆☆

☆☆☆☆☆→すごい。うなっちゃう!世界を見る目がちょっと変わる。
☆☆☆☆ →面白い。センス・好みが合う。
☆☆☆  →まあまあ。
☆☆   →う~ん、ちょっと。。。
☆    →ガーン!


間宮兄弟(2006年・日本)

もう1本は森田芳光監督の邦画。
自分は森田監督のファンで、たまたま江國香織さん原作の小説を読んだので、ついでに映画も観てみるかとなりました。

原作が小さなエピソードをつらつら重ねている小説なのですが、映画もそれにならって小さなエピソードがつらつら流れます。
「まあこれでよく映画になるよな」っていうぐらい、取るに足らないエピソードの応酬なのですが、不思議と映画になっています。

江國さんの小説文体と、森田監督の映像文体はそれぞれ持ち味があると思うのですが、この作品では「隙間が多くて描き過ぎない」ところが心地よくマッチしている気がしました。
この作品も身構えずに気楽に観られる作品です。

「30過ぎた仲良し男兄弟の悲喜こもごも」といったストーリーなのですが、公開時より今の方がより時代に合ってるのでは。
森田作品はいつもちょい先の時代を温かく描いてますよね。
自分らしく生きていいんだよって感じ。
同監督の「僕達急行 A列車で行こう」はこの「間宮兄弟」の文脈をもっと進めたような作品です。続けて観ると面白いかも。

話を戻すと、間宮兄弟の母親役の中島みゆきさんがよかった。
で、「中島さん、ついでに主題歌もお願いします」って下心が出そうだけど、主題歌は他の方なのがよかった。
そういうとこも森田監督のいいところだよなあ。

あと、兄弟の部屋に本棚がいっぱいあって羨ましかった。
本がぎっしり詰まってて、ああいうの憧れます。

総合評価 ☆☆☆


◇おまけ
昨日行った公園で撮りました。雲の形がなんか面白くて。
秋晴れが続いてて、ほんと気持ちいいですね。

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