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ゾンビ🧟‍♀️🧟映画感想文「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」 面白い!

配信で「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を鑑賞しました。
感想を書いてみようと思います。

ホラー映画好きでもないし(嫌いでもない)、ゾンビ映画に詳しくもない人間の感想です。
でも、タイトルにあるように、面白かった!

1968年 アメリカ
監督 ジョージ・A・ロメロ

父の墓参りにやってきたバーバラと兄のジョニーに、突然よみがえった死体=ゾンビが襲いかかる。ジョニーは抵抗するも犠牲となり、バーバラは恐怖と悲しみに襲われながら近くの民家に逃げ込む。ほかの避難者たちとともに民家に立てこもるバーバラだったが、外部との連絡が取れないまま、民家はゾンビの群れに取り囲まれていく。しかし、次第に避難者たちのあいだで脱出を図るか、救助を待つかで意見の対立が生じていく。

映画.comより


はい、ゾンビ映画の原点と呼ばれている「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を観ました。
名前だけはきいてきたのだけど、何となく観てこなかった作品。
ロメロ監督といえば「ゾンビ」(1978年)が有名ですよね。
そっちはだいぶ前に観たのだけど、だいぶ前なので記憶なし。
久しぶりのゾンビ映画でした。

ひとことでいって、面白い。
まあ昔の作品でモノクロだし低予算なので、現代のホラー映画とはちと違った趣があります。
グロさはそんなにありません。

ジャンルとしてはホラーだけど、むしろ得体の知れないものと対峙したときの人間心理が描かれています。
制作時期が公民権運動が盛んな時代なので、そういう意味合いも含まれていると思います。ラストはもろそんな感じだし。

ただ、そういうの抜きにしても見応えあり。
メインの登場人物6人(子ども除く)それぞれにキャラがあって、追い詰められた時の考え方・行動もそれぞれ。そこが興味深い。
「もし自分だったら、どういう行動を取るだろう」とちょっと考えちゃった。

ホラー映画って、まあ怪物なり怪人なりに感情移入する人はいないだろうから(断言はできないけど。。。)、襲われる方の心理なり行動なりにどれだけ説得力を持たせるかが大事ですよね。
この「ナイト・オブ~」でいうと、登場人物たちがゾンビだらけのエリアで民家に立てこもるのだけど、そのまま何もしなければいつかバリケードは破られる。
けど今のところ(あと数時間)は無事。
ただ政府が開設した避難所まで行くことができれば助かる可能性が高い。
さあ、どうする?家を出るか出ないか?

しかもゾンビの動きはスローで火に弱く、脳を攻撃すれば倒せることは分かっている。
相手に全く弱点が見当たらないわけではない。
こういう状況での人間心理。
これがキャラによってみんな違うのが面白い。
でも人間ってそうですよね。同じ反応するわけないのだ。(裏を返せば、ゾンビはみんな一緒の動きしかしない)
まあだからこの映画はゾンビをてこに人間を描いているわけです。

と書くとそれっぽい文章になるけど、そんなこと考えずに楽しめる映画です。
尺も96分とちょうどよくて、話の導入も早い。
すぐファーストゾンビが出てきます。そこに説明がないのもいい。
「ゾンビの基本設定を作った作品」とかで話題になるし、どうしてもゾンビの造形に目移りしちゃうけど、まずもってシナリオがよくできてると思います。

オープニングで墓参りに来た兄妹の車中の会話が作品全体を暗示している気がします。
兄が「5分間墓に花を供えるために6時間かけて往復するんだよ」と軽口を叩く。
その兄が…。
死者はいつだって生者の声を聴いているのかもしれません。

あと、モノクロのホラー映画って一周回ってなんかオシャレ。おすすめです。

総合評価 ☆☆☆☆

☆☆☆☆☆→すごい。うなっちゃう!世界を見る目がちょっと変わる。
☆☆☆☆ →面白い。センス・好みが合う。
☆☆☆  →まあまあ。
☆☆   →う~ん、ちょっと。。。
☆    →ガーン!

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