ホラー映画感想「サスペリア」※1977年版(ネタバレあり)
配信で「サスペリア」(1977年版)を鑑賞しました。
感想を書いてみようと思います。
※タイトルにあるように、ネタバレありです。
1977年の作品なので、ちょいと検索するとネタはすぐばれてしまうのですが、知らない方が楽しめるのは間違いないです。
ホラー映画+サスペンス要素もあるので、犯人(?)は知らない方がいいですよね。
気になる方はここで退避!
感想文
これはホラー映画の怪作ですね。
ホラーなのにあえて「怪作」と表現したのですが、ほんとに独特な作品です。
あ、エグいとかグロいとかではないです。
半世紀近く前の作品ですからスプラッター描写は少なくて、それとは違う演出でホラーを表現しようとしています。
そこが独特。。。
原色(赤・青・緑・黄色)を使った派手なライティングだったり、不安を煽る音楽(ささやき声が含まれているような)だったり、建物の外壁や室内の壁紙が妙にデザインされたものだったり。
著名人の中でも「この作品が好き」と公言している人がいらっしゃるのですが、確かに癖になる気持ちは分かります。
自分は「まあまあ」といったところでしょうか。
上記のようなこの監督独特のホラー描写が特徴的な作品ですが、自分はオープニングの土砂降りの中でなかなかタクシーが止まってくれなかったり、異国の運転手に行き先を言ってもうまく伝わらなかったり、運転手が土砂降りの雨をなぜか「30分でやむ」と断言するところが好きです。
主人公と一緒にドキドキしました。
あ、タイトルロゴやオープニングロールのフォントが丸っこくてかわいい。
ホラーなんですが、ちょっとお茶目な部分もあるんだよなあ。
そのギャップがファンを引き付けるのかもしれません。
総合評価 ☆☆☆
☆☆☆☆☆→すごい。うなっちゃう!世界を見る目がちょっと変わる。
☆☆☆☆ →面白い。センス・好みが合う。
☆☆☆ →まあまあ。
☆☆ →う~ん、ちょっと。。。
☆ →ガーン!
映画感想とは離れます(でもネタバレあり)
というわけで、ここで激しくネタバレをしてしまうと、このバレエ学校は悪魔(校長、魂状態?)とその崇拝者(副校長や教師)たちが経営していました。
で、その秘密に気づく生徒がいると、悪魔に襲われるというお話です。
実は「悪魔」だったって映画、ちょくちょくありますよね。
ここで自分が思ったのは、悪魔は日本の幽霊とどう違うのか?
漢字が矛盾するのだけど、良い悪魔っていないのかなあ?
また過去に悪い悪魔が改心して良いものになることはないのかなあ?
日本の「雨月物語」には怨霊的な怖い幽霊もいれば、遠い地の友との約束を果たすために霊になって現れる切ない話もある。
現代のエンタメでもいい幽霊の話はたくさんある。
きっと宗教的なことも絡んでくるのだろうから、軽はずみなことは言えない。
ただ、ほんとはみんな神様みたいな立派な人間になれたらいいのだけど、なかなか難しいですよね。
っていうか、まあ無理ですよね。。。
となると「こうあるべし」ではなく、「こうなってはいけない」っていうモデルがいた方が人間心理としてホッとする部分はありますよね。
世のため人のために悪魔は悪魔的な役割を背負っているというか。
で、分かりやすいように、①耳を尖らせて②尾の先を矢印にして③さすまたらしきもの(←和風。洋風にいうと三又の鉾とでもいうのかな)を持ってはいけません、と。
もし悪魔に良心が生まれたらどうするんだろう?
さすまたなんか持ちたくないよ、ってなったらどうするんだろう?
神様に懺悔してたら切ないなあ。
「神様、もう人に悪さをするのは嫌です」
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