「推し、燃ゆ」を読んだ。
今年の4月辺りに買っていた「推し、燃ゆ」を先日読み終えた。
芥川賞受賞作品を読むのはおそらく初めて。
正直なところ、芥川賞を受賞するような作品はお堅めな文学というイメージがあったので手をつけられていなかった。たくさん小説を読んできたわけでもない自分が楽しめる自信もなかった。
ただこの作品は楽しめそうだと思った。
著者の宇佐見りんさんは年齢が近いし、題材も"推し"という今の若者のカルチャーを扱っているものだったので入り口として入りやすかった。
周りの友達や同期の子たちも読んでいたし、話題にもなっていたので購入。長い期間の積読を終えて読み始めると2日で読み終えることができた。
ここからは感想を。
読み終えた後、しばらく高揚していた。
宇佐見りんさんの描写能力、表現力に終始圧倒された。それまで自分が見たことも聞いたこともない表現。それでも読みながら映像が浮かぶ。
次は何をどう表現するのだろうと、ワクワクしながら読み続けた。
書き出しのインパクトもすごかった。
メロスは激怒した。を読んだ時と同じくらいの衝撃で冒頭から引き込まれた。
推しを推すことが生き甲斐の少女のお話だったが、生きることとの折り合いのつけ方とかどう生きていくかという話でもあり面白かった。
若い人が純文学を楽しむ入り口にピッタリな作品だった。
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