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転職こぼれ話②~夢は叶う!?~

タイトルからして、なんだかキラキラしてそうで執筆している身としては、ちょっと恥ずかしいのですが、私がこの社会人10年の中で、唯一自身の夢を叶えた!と思えた瞬間ですので、少し話しをせてください。
夢を叶えることは簡単ではないし、それが自分の想像通りにも希望の通りにもならないこともあります。
でも、夢を叶えたこと自体はそこまで後悔していないし、私の人生を変えるものでした。(色んな意味で)

では、お付き合いください。

■経緯・きっかけ

そもそも私が目指していたものは何かと言うと、音楽ライターでした。
学生時代は空港系の仕事を考えていたのですが、実際に空港に就職してみて色々経験してみた結果、そのあとは特に何かを目指していたわけではありません。
(空港で”嫌われる”仕事についてしまいました、をお読みください。)

そのきっかけは、邦楽ロックのバイブル:ロッキン・オン・ジャパンが主催した「音楽分大賞」でした。
私はASIAN KUNG-FU GENERATIONが大好きで、高校時代から変わらず今でもファンをしています。
元々この雑誌の読者投稿向けに、横浜スタジアムで実施された10周年記念ライブに参加した時のことを書かせてもらって、掲載されたことがこの「音楽文大賞」に挑戦してみようと思ったきっかけです。
この文章を投稿した時、最優秀賞こそ逃しましたが入賞させていただき賞金ももらえました。(無事、引っ越し代か何かに消えましたけど。笑)
その時の両親の喜んだ顔や、「あなたの文章は臨場感がある」「音楽が好きだってことがよく伝わる」「ファンのことも考えて書かれている」とコメントもいただき、すごく嬉しかったんです。(自慢です。笑)

この賞は、ロッキン・オン・ジャパンの担当者との面談にもつながり、実際にフェスの担当者とお話ししたり、主催するイベントに関係者枠で招待されたりとものすごいメリットがありました。
残念ながら、イベントは天候不良で参加できなかったのですが今でもその関係者枠のものは手元に残っています。
文章で、人の心を動かしたい、というのが当時の私のまっすぐな気持ちですが、この熱量を持ち続けられるのか、ビジネスとして役に立てるのかについては未知のままでした。
それならひとまず、この仕事につける会社を探してみればいいのではないか、ここで基礎をさらに学んでこれを生業にできないか、など本気で考えていました。

■音楽業界の採用試験

ところで、音楽業界に限らず「ライター」として仕事をするときには文章力が採用時のテストに組み込まれるのがほとんどのケースかと思います。
志望動機は当たり前だし、それなりの知識量も必要です。(アーティスト・イベント問わず)その中でも共通して聞かれるのは「何かCDをレビューしてください」「最近あなたが行ったライブについてレポートしてください」のような文章力、それ自体を試すものが多くありました。
どの曲をレビューするのか、どの切り口で行くのか、どの言葉を選べば伝わるのか。
みなさんもタワレコの無料ペーパーや、ライブハウスにおいてある冊子に、6,7行くらいのCDレビューがあるのをみてみたことがあるのではないでしょうか。文字数にすると100もなさそうですが、その中にこの曲やアーティストの魅力、おすすめポイントなど簡潔に書かれていますよね。

あれ、本当作成するのが大変なんです。

文字数制限もそうだし、何度も聞き込まないと魅力を言語化できないし、何よりアーティストの傾向やクセ、得意分野も頭の隅に入れて考えなければなりません。
それはそのアーティストを知らない人に向けてもそうですし、古参のファンの方にも納得いただかないといけません。
これを採用時に書かせる、というのもなかなかレベル高いですよね。笑
当時の私は、これを何社かに書いて応募し、なんとか面接まで行ったのです。


■ドキドキ面接

さて、なんとかレビューを書き終え、面接に呼ばれました。
私は全部で3社ほど受けましたが、全て面接まで行きました。
個人情報がバレるのも怖いので、社名は伏せますが結果と感触はこんな感じです。

A社:不採用
採用時の履歴書みたいなものが一番細かい。
好きなアーティストから、参加したことのあるイベント、ライブ。
レビュー、そして最後は自由記述。実に3枚もボリュームがありました。
面接官は5人くらいおり、一般的な質問+音楽に特化したもの(好きな音楽、功績、音楽への想い、掲載記事などのご感想・ご意見)を20分くらい聞かれる・・・というなかなかハードなものでした。
とても人気な会社でしたので、2次試験には呼ばれませんでした。

B社:不採用
履歴書は音楽レビュー以外は割と普通のもの。
この会社は少々小さめでしたが、私のレビューを気に入ってくれて呼ばれたようです。そこで出会った女性の面接官がかなり圧が強くて(苦笑)答えるのが怖かったです。「なんでウチの会社なの?」「他にもあるんじゃないの?」とこんな砕けた感じではないですがとても気の強い方なのか、ずっと睨まれながら答えたことを覚えています。もちろん、不採用です。

C社:採用
最後に受けたところです。
ここも小さい会社ですが、私の音楽分大賞を読んで声をかけてくれたところです。この時にポートフォリオ的なものができていたのがよかったかなと思います。
年齢層も若めで、音楽好き(しかもガチ)が多く活気に溢れていました。
後にここは採用となり、次回からの記事の舞台になるのですが・・・・
まあ酸いも甘いもどちらも経験させてもらい、ある意味人生が変わるきっかけになりました。

■夢を叶えた???
こう見ると、私は夢を無事叶えたように思えたのですが
次回の記事から書くように、現実を見ていなかった自分が露呈した会社でもありました。もちろん、経験としては貴重でしたし、この会社のおかげで今は全く別の仕事についています。夢は一応叶えたし、ここで叶わなかったら私は今でもこの夢を追いかけたかもしれません。若い20代だったからこそできた無茶、だったのかもしれませんね。

夢を叶えて、成功をし成果を残す方もこの世の中にはたくさんいるでしょう。きっと私たちでは想像しきれない努力や、壁を乗り越えて手に入れたものでしょうから夢を叶えるには、相当の覚悟と労力が必要かなと思いました。

その時に少し考えたんです。
大学を選ぶとき、私は「語学が好きだから」という理由でその方面に進みました。何度も話しているように「空港で働く」ことが夢だったからです。
でも私はきっと、それに相応しい努力を怠った。
だから、空港では働けたけど、当初の希望とは違う”嫌われる”仕事についたということになります。
その点については自業自得ですし、しょうがないのですが、もし大学を決めるときに夢がなかったら、もっと範囲が広い学部を選んだのでは?と思うことがあります。今、考えると汎用性の高そうな経済学部とか社会学部、そのようなものを選んだら就職先はもっと広がったでしょうし、同級生の考えも変わりますから違う視点があったかもしれません。

夢を持つな、というわけではありません。
でも「絶対に夢を持たないとダメだ」とも私は思わないのです。
現に私が「夢」を明確に持ち、行動したのは社会人になってからだし、そのエネルギーのかけ方があっていたから、夢を叶えられたと思うのです。その背景には仕事を楽しいと思いたい、好きなことをしたい、自分にしかできないことがあるかもしれない、という気持ちがあり、それが行動に繋がったからです。
今、現時点で自分がとても興味のあるものの学部に入学してもいいし、この大学に入りたい!という気持ちでもいいのかもしれません。
もし、いま夢がないな、と思っているならこれから探せばいいのです。
どのタイミングで、自分の心をざわつかせるのかは、自分にしかわからないのですから。

今回はこぼれ話、ということで私の「夢」の話をしました。
次回からはこの話を中心に記事を更新しますが、夢って美味しいところだけではない・・・のでこんなこともあるんだなあ、と参考程度に読んでやってください。

それでは、また次回。

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