沢蟹に活あさりを与える話
前述の通り、
現在我が家には番いで二匹の沢蟹がいる。
スーパーの鮮魚コーナーでの購入から
1週間が経ったが、
私の与える米粒だとかパンくずなどで
二匹ともなんとか生きている。
今日は活あさりを買ってきて、
彼らの金盥に置いてみた。
退屈な専業主婦である私の心が、
あさりと沢蟹らとで食いつ食われつ
阿鼻叫喚の地獄絵図を
つい期待してしまったのだ。
結果としては沢蟹は全く食い付かず
あさりも微動だにせずで、
最後には焦れてあさりを力ずくで開き
沢蟹に食べさせると
雄のみ少し食いついた。
沢蟹の雄の片方のハサミは大きく、
もう片方は小さい。
雌のハサミは両方とも
雄の大きなハサミより小さいが、
小さなハサミよりは大きい。
こうして沢蟹をただなんとなく眺めていると、
どちらの方が生きやすいのかななどと
物思いに耽ってしまう。
人も同じように
何かに特別秀でているが
他はからっきしダメであったり、
どれも無難にこなすけれども
秀でた何かは特にないというような人がいると思う。
沢蟹と違うのは私のように
どれもからっきしダメな者がいることである。
いただいたサポートは沢蟹のおやつ購入費といたします。