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英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(27)

今日はどういうわけか最近あちこちで見かけるアーティストを紹介します。日本でもおなじみで根強い人気のあるシンディー・ローパーさんです。で、彼女の大ヒット曲、

        Girls Just Wanna Have Fun

を取り上げます。

この曲は一言で言うと「女の子だって、楽しみたいのよ!」ですね。

では歌詞から気になる箇所を拾っていきましょう。

I come home, in the mornin' light

このhomeは副詞「家へ、家に」です。だから動詞comeのすぐ後に置けます。come to homeにならないので注意が必要です。ところで、コロナの時、Stay home.という言い方をよく耳にしました。またStay at home.とも。どう違うのでしょう?

前者は副詞、後者は名詞です。品詞が違います。では、意味やニュアンスはどうでしょう。結局、最終的にはどちらも同じことを表していますが、微妙な違いがあると考えられます。

前者はどちらかというと意識が外に向いていて、家の中にいるというより、その対極として「外出しないように」という部分によりフォーカスがあたっているかと。で、後者はat homeにatがあるので、場所、地点の方に意識が向いて「家に」が強調され、「家にいなさい」になるかと。どこに焦点を当てるかの違いがあるかなと思います。あくまでも言語学的な分析ですが。

もちろん、実際はそこまでニュアンスをくみ取らず、意図することは同じなので両方をinterchangeablyに使っているのが実情です。イギリスのジョンソン元首相も、緊急事態宣言の発令時に、両方を同じ文脈の中で使ってましたので、本人の頭の中では、意識するほどの違いは感じていなかったのではないかと推察します。でもひょっとすると意識していたかも。こればかりは本人に聞いてみないとわかりません。

I wanna be the one to walk in the sun

walk in the sunとは直訳が「太陽のあたるところを歩く」。これは比喩的な言い方で、その前の文意から「彼氏以外の人の目に触れないようにさせられる束縛から解放されたい」ということかと。つまり「彼氏に束縛されることなく、自由に振る舞いたい」ということかなと。

New Yorker独特の発音  

ところで、シンディー・ローパーさんといえば、独特の発音があります。以前、ビリー・ジョエルさんの記事でも書きましたが、ニューヨーカーに特徴的なchangeの発音です。「チェインジ」ではなくて、「チャインジ」と[ei]が[ai]になっています。これは彼女の出身地(ニューヨーク クィーンズ地区)の影響によるものだと思います。We are the worldの収録の時の映像にも出てます。今度機会があったら聞いてみてください。


ところでシンディーさん、今年ですでに御年71歳という年齢を考えると、彼女の個人的歴史を紐解けばそれはそれはいろいろなことがあったようです。She went through a lot.

17歳の時、高校を退学し愛犬スパークルと共に家出。職を転々としていた頃、NYにあった「ミホ」という日本料理店で働いていたことはよく知られています。そのため、片言の日本語(あいさつ程度)ができるようです。それで日本にはそれなりの親近感を持っているようで、ちょくちょく来日(コンサートおよびプライベートで)していたとのこと。

東日本大震災の時は、放射能汚染を恐れて、ほぼ全員の海外アーティストが公演キャンセルでそうそう脱出している中、彼女だけですね。混乱と恐怖、不安に打ちひしがれた日本にたった一人残ってコンサートやったのは。その時の映像を見たときは感動しました。やるなーと。こんなところも日本人に愛される理由かと。はいー。


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