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映画『妖怪の孫』リバイバル上映とアフタートークに行ってきた

つい数日前に映画『妖怪の孫』を観たのだが、かなり考えさせられる映画でまた観たいと思っていた。ちょうど内山監督と古賀茂明さんのトークとQAがあるというので、再び新宿ピカデリーに向かった。

今日は政治資金規制改革法案が衆議院の政治改革特別委員会で自民、公明、維新の賛成多数で可決されてしまった日だ。企業団体献金の禁止もなく、パーティー開催の禁止もなく、パーティー券購入者の公開基準を5万円超とし、公開は10年後としたものだ。脱力する。これを改革と呼べるのか?
10年後に公開、それも十分な公開とはいえないようなものになりそうだ。これを腐敗といわず改革というとは、議員と一般人では話す言葉が違うようだ。

さて、『妖怪の孫』は安倍晋三元首相についての映画というよりは、日本の劣化した政治が主題となっているように思う。今回リバイバル上映されることに気が付いたのは、国会や政治の劣化があまりにも酷いということにやりきれない気持ちのアンテナに引っかかってきたように思う。

映画の中には匿名でインタビューを受けた官僚がでてくるのだが、「弱くて卑怯で憶病な人間だから」と言っていたのが印象に残る。弱くて憶病だから間違っていると思っても正すことはできない。皆生きていくのに必死だ。仕方がないんだ。という声が聞こえてくるような気がした。

映画は最後に「仕方がない。仕方がない。仕方がない・・・」と続くのだが、失われた30年で政治だけでなく日本社会が今のように劣化してしまったのは、仕方がないとあきらめて受け入れてきたからではないのか。
しかたがないと受け入れるのではなく、一人ひとりが声をあげていくことが失われた30年から脱却する解ではないかと思う。

内山監督と古賀さんのアフタートークも充実しており、あっという間に時間が過ぎてしまった。

またトーク付きで上映してほしいと思う。


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