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専門学校という名のサラリーマン育成所

最近の若者はとは昔からいう言葉だが、
1人前にも満たない半人前の子いやそれ以下?まだまだ社会の荒波に揉まれていない子が入ってきて仕事を教えてあげたくても “ハラスメントと言ったもん勝ち” が大流行の世の中、指導したいけどなかなかできないとか関わりたくないなどモドカシイ気持ちになったことはないだろうか。そして何も言えず半人前モンスターが誕生する。そういう子に限り専門学校卒やアカデミー、養成所卒が多い。

結論から言うと専門学校は

・高い入学金と年間の学費を支払いサラリーマン(働き蟻)になることを学ぶ場所。
・専門学校もビジネス、結局お金儲け。先生方は夢を与え夢を見させることが仕事だからいい事しか言わない。
・〇〇専門学校卒という高いプライドだけ育つ。
・ただのサラリーマン育成所。

である。

タイトルにはそう書いたが、私は専門学校卒である。
高校の進路決めのとき、舞台芸術の道かすぐ職につける学校に進学するか迷い、後者の現実的な方を選んだ。進路先は東京の一択。ホテルの専門学校に行こうと決めた。
高校2年の夏休みから体験入学の為に地元北海道から東京へ行き、親戚の家に泊まりながら体験入学に行きまくった。


体験入学、それはそれは楽しいものだった。同じ夢を持つ同い年の子が全国から集まる。専門学校というだけあって設備も綺麗に整っており、学校=教室と机と椅子と黒板という学校へのイメージが変わった。
何校か体験入学へ行き、学費が1番高い専門学校へ行くことに決めた。
決め手は、先生やサポートしてくれた在校生のノリの良さ、全国から集まった同い年の子と仲良くなれた、実習がある、通学するのにアクセスが良かった、学校がホテル仕様で綺麗だったことなどからだ。
これは学校側のただの集客であった。

入学してからイベントもあった。
入学してすぐ、1年生全クラスがが舞浜のホテルへ1泊し、ホテルとは何ぞや?を勉強する。ホテルの設備見学や模擬結婚式で宴席体験。ここではフルコースをいただく。
実習もある。2ヶ月学校で座学をし、2ヶ月実習先のホテルへ派遣され、また2ヶ月学校で座学をるの繰り返し。
授業は教科書をなぞるものばかりである。観光英語やらレストランの実務や制服が支給されクリーニングしてもらえるから普通のサラリーマンよりお金がかからないとかの福利厚生についてや、就職した卒業生が野球選手のマネージャーになっただのいい部分だけを話してくることが多かった。先生側は学校の利益しか考えないから悪いことを言うはずがない。座学ほど頭でっかちになるものはない。現実、現場に行くといい話ばかりではないし、仕事を覚えこなす他に人間関係、クレーム対応業務は学校の教科書に書かれたこと以外のことがたくさんあり、そして人生なぞそんな甘くない。
夢とポジティブな妄想ばかり膨らみ楽しいのが仕事と勘違いさせられ、現場では〇〇学校で勉強したというプライドのみ先走り、知識と実技が伴わない頭でっかちな生意気な人間が生産される。生徒が就職した先の上司が悩む理由がこれである。学校の先生は卒業後の生徒のこと、就職先の現場の人たちのことなんてひとつも考えていない。


実習先のホテルにより変動するが、実習先に派遣されたときの最高時給は850円である。このお給料を学校側が管理貯金をし研修旅行に充てるというのだ。いくら学生で経験がないとはいえ東京都の最低時給はまだ高いし、未経験で学生という理由で最低時給以下にされてはただの奴隷である。未経験でも働かせてやってしかも給料も与えているから感謝しろと言われているようだ。学生たちは気づかないうちにサラリーマンになるトレーニングをされているのだ。普通に考えると都内で時給850円の生活は大変だ。

その中に研修旅行という名のバカンスもあり1年の時はマレーシアのクアラルンプールとコタキナバルへ行った。2年の時はアメリカとメキシコへ。ホテルの専門学生にとってホテルに泊まること自体が勉強になるのは確かだが、遊びに行ったようなもんである。

2年になり就職先の話になる。私が行った専門学校は就職の他に海外ホテル研修制度というものがあり、学校が提携しているホテルへ研修生として1年間働く制度だ。しかし帰国した後は中途採用扱いになるというのだ。そんな言い方をされては、学生にとって研修に行くも地獄戻るも地獄である。
新卒が素晴らしいかのように言われていたし、中途採用というのはなんとなくマイナスなイメージで響きが悪い。帰国後の就活も面倒をみると言っていたが、それに関する情報はこちらから伺わなければ答えていただけない。
それはそのはずで、そのルートで就職されると新卒の就職率に反映されない。学校側はただ単純に “新卒の就職率” をアップさせたいだけである。それが宣伝になるからだ。

私は自分が後悔しないことを選び、海外研修制度に参加することに決めた。面接を受け、研修先はグアムのホテルに決まった。
グアムのホテルで働き始め、自分の家族を優先する仕事スタイル、言葉は違えど通じる気持ち、仕事も大切だが人間関係が大切と学んだ。
帰国してから、1年ぶりに乗った山手線で見たスーツ姿のサラリーマンの死んだ魚の目をした顔は忘れない。私は就職せずあえてフリーターを選んだ。
自分のやりたいことを改めて考え、高校の時進路で悩んだ舞台芸術の道に進む。

学校を卒業しなくても生活はできるし、知識や学歴よりも人間性が大切だ。
専門学校で2年分の高いお金を支払うなら、その2年間働いた方がよっぽど自分の血肉になり、お金になる。早いうちから働き、人に可愛がられることを覚えた方がいい。色々な人に出会いそこから学ぶ事の方が多いはずだ。
現場での体験こそ貴重でそれは教科書とかマニュアルに載っていない。
その体験が経験となりやがて勘になり、臨機応変に対応ができるようになる。
高校生のうちからバイトしたり、高校卒業してすぐ働けば大変な事の方が多いだろうがその経験は進学した同級生に比べ貴重な宝になるはずだ。
専門職就きたいなら、その道の師匠のところへ弟子入りでもして働きながら学べばいい。煌びやかな体験入学、楽しい楽しい学校生活は何も生まない。遠回りするだけだ。なぜなら専門学校は、

・高い入学金と年間の学費を支払いサラリーマン(働き蟻)になることを学ぶ場所。
・専門学校もビジネス、結局お金儲け。先生方は夢を与え夢を見させることが仕事だからいい事しか言わない。
・〇〇専門学校卒という高いプライドだけ育つ。
・ただのサラリーマン育成所。

だからである。


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