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俺たちずっと忍者だったはずだろ?

Xにこんなことを呟いたのは、節分過ぎた頃。


ONE PIECEという海賊ブームから我が家には、NARUTO -ナルト-に影響され忍者ブームがやってきた。これは偶然を装った私による必然なのだ。私は現代の忍者としてこの任務をうまく成功へ導いた。我が子らに海賊と忍者を好きにさせることに成功したのだ。

もう、私は一生子供との会話に困らん‼️

そう宣言する。海賊と忍者を好きになった我が子らは、これからいくら歳を重ねてもいつでも海賊と忍者を好きになった気持ちを思い出せる。人間とは一度好きになってしまった海賊と忍者を二度と嫌いになれないように出来ている。

だって私が40過ぎても海賊と忍者が大好きだから‼️

齢10を越えてからどんどん私のことを嫌がっている娘にも、海賊と忍者の話題では私を崇める。私は詳しいからだ。息子には「お父さんは、子供の頃から自分を忍者だと思って生きている」と言い聞かせている。バッチリだ。

今日は、「忍び」について書かなければならない。その時がきた。NetFlixでNARUTO -ナルト-を鑑賞し始めた私の前に、「忍びの家 House of Ninjas」がオススメされた。マッチ度98%と画面に出たのだ。そりゃそうだろう。朝から晩までNARUTO -ナルト-漬けの我が家のNetFlixは、ほぼほぼ忍者だ。マンガを読みながらアニメで確認し、自分の忍道を見つけるのだ。

そう。我が家こそ「忍びの家」なのだ。

私の映像作品の感想は、直球である。
総合芸術だと思っているからだ。
脚本、映像、音楽、俳優、技術、多くの人の力が合わさって完成させている映像作品は感じたままを書けば良いと思っている。

そもそも私はジャッキーで泣けるくらいだ。

そんな私の前に忍者がやってきた。

というか、現代の本物の忍者が画面にいた。いや、もう忍者とは呼べない。これからは、忍びしのびと呼ぶ。それはもう、鑑賞したら皆そう呼ばざるをえないのだ。

そもそも、忍びとは実態が不確定なのに誰しもの憧れの的なのだ。自分が忍びだったらと想像して夢中になった人は、私だけではないはずだ。それを裏付ける証拠がある。

マンガONE PIECEのワノ国編で尾田先生は、

「忍者海賊ミンク侍同盟」を結成させている。

わかるか‼️忍者が序列の一番なんだ‼️

あのONE PIECEの作者尾田先生でさえ、海賊よりも先に忍者を頭に持ってきているのだ。全世界で5億部以上発行され、いまなお更新中の日本の宝ONE PIECEでさえだ。ルフィでさえ忍者に憧れているのだ。これを公式の見解として私は受け取っている。忍者はやはり皆の憧れなのだ。

そして、忍びに憧れている我々が通る道として、NARUTO -ナルト-が存在する。謂わばNARUTO -ナルト-は、皆の頭の中の忍び達を岸本先生が命を吹き込んでくれたのだ。

主人公の忍道に心を打たれ、共に忍びとして成長していくのがNARUTO -ナルト-になる。NARUTO -ナルト-の凄いところは、話の本筋が人間としての在り方や生き方をメッセージとして散りばめているところだ。画力に押され、エンターテイメントとして楽しんでしまいがちなのだが、ストーリーは人間の芯に食い込んでいる。読み繰り返すほどに岸本先生が伝えたかった人の闇と本物の愛の部分が刺さるのだ。

だが書けば書くだけやはり忍びとは謎なのだ。忍びを説明しろと言われても皆抽象的な話になる。100人いれば100通りの忍びが存在するかもしれない。

存在を想像し憧れているのに、本当の実態は掴めない。だから、忍びは凄いのだ。本当にどういう活動をしていたか、どういう風に生きていたか。人間の想像の中を飛び回り、それぞれのイメージしたヒーローとして頭に浮かび上がるから世界中の人間が忍びに憧れるのだ。

そんな中、忍びを影の存在として描いた「忍びの家 House of Ninjas」を鑑賞した。

46の国と地域でトップ3の座に輝き、92の国と地域でTOP10位入りを果たしたという。

賀来賢人は原案者の一人であり、主演であり、共同エグゼクティブプロデューサーを努めている。

私は、この作品を鑑賞して賀来賢人に惚れた。それは、原案や演技やプロデューサーとしてではなく、忍びの世界を提示してくれたからだ。

忍びとは影なのだ。

この物語が語ることは、大きな時代のうねりには影がついていると表現していて、その裏には忍びが存在していると語っている。

そして、その中の家族としての在り方を悩んでいるから面白いのだ。

私は昼間にテレビで鑑賞していたのだが、窓から入る陽の光で黒が多いテレビ画面を上手くハッキリ見ることが出来ず、見づらい画面を見ていた。だが次第にこれぞ忍びの影の世界だ、となぜだか感動したのだ。さすがに全然見えなかったのでカーテンを閉めた。それだけ黒が多いのだ。

忍びとは影だ。目立つ姿ではないのに派手なアクションやオープニングの音楽とのギャップ。とても心地よい。残忍の意味を考えさせられる。バタバタ斬り殺す。だけど感情の有無をそこに出してはならない。忍びは影だから。

そこに葛藤する主人公とそれを肯定しようとする家族。

彼らは「任務」とよく口にする。
だけどだんだん「任務」が「忍務」なのではないかと思えてくる。

やばい。マジで止まらない。音楽がまた堪らない。もうこの感傷にピッタリな気持ちの言葉を初めて使うよ。

エモい。←たぶん正解だと思う。

一気見して、幸せと同時に訪れたのは賀来賢人への不安だった。

賀来賢人は、これだけ忍びの世界を描いてしまってこの先本物の私を含めた世界中の忍び達に狙われやしないだろうか。

この物語は、体制側にいる家族と自らの意志を掲げる本来なら物語の主役的な立場でもおかしくない忍び達との対立を描いている。

ものすごく、日本という国に対しても訴えている。どっちつかずの正義は、影ではないのだ。

ORICON NEWSに主人公の俵一家からコメントが来ているので抜粋する。

■賀来賢人(主演/俵 晴役・原案)
グローバル1位!やりました!夢のようです。世界中の方にこの作品を見て頂き、愛して頂けている事が何よりも幸せです。そしてオリジナルストーリーで世界と勝負できた事。このチームを心から誇りに思います。皆様、引き続き、忍んで見てください。

■江口洋介(俵 壮一役)
忍者家業から足を洗い、ごく普通の生活を送ろうと暮らしていた家族。そんなささやかな幸せを掴みたかった家族が、こんなにも世界に広がりを見せてくれるとは、感無量です!ぜひ家族で一緒に見てほしいです。

■木村多江(俵 陽子役)
見てくださった方々に感謝と共にスタッフキャストの皆を誇りに思います。忍びが忍べなくなるほど、たくさんの方に見ていただきたいです。

■高良健吾(俵 岳役)
多くの人に作品が届く事がどれだけ難しい事か。それも世界の方々に。忍びの家に関わったみんなの想いが届いてうれしいです。

■蒔田彩珠(俵 凪役)
作品を通して日本の文化やエンターテインメントをさまざまな国の方々にお届け出来てうれしいです!

■番家天嵩(俵 陸役)
やったー、うれしい!俵家さいこうです。あとハンゾウも。世界に恥じない忍びになれるよう、僕修行がんばります。

■宮本信子(俵 タキ役)
引退した老婆ですが、思いがけないうれしいニュースを聞いて、もう一度、忍びに戻りたい気持ちになりました。
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◼️コニシ木の子(現役忍び 視聴者役)
現役の忍びは嘆いている。ここまで描かれたら忍べないと。堪忍してくれと。だが、こうなったらもっと最後まで描かれることを期待して続編が出るまで耐え忍ぶとする。

ORICON NEWSより引用
一部本物の忍びのコメント入ってます。

昔、忍びになりたかった。それを現代の一つの形として鑑賞出来てただ嬉しかった。

なんのはなしですか

俺たちずっと忍者だったはずだろ?
そんなことを考えずにいられなかった。




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