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新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.2アントワープの事件

28.媒鳥

 俺には俺のやるべきことがあるってことさ…。

辺りがすっかり暗くなるころ、2人を乗せた車は木々が生い茂る山奥へと入った。車体が見えなくなるほど密に、そして背が高く伸びた草木を掻き分け、旧友はある地点で停車した。

 時間がない。追手はすぐそこまで来ている。もう一回同じスイッチを押すんだ。

ソナタが旧友に言われたとおり実行すると後部座席の足元から音が聞こえた。足を置く部分が水平に開き、草木が生い茂る地面が露わになる。旧友は後部座席に移動してそれらを掻き分けると人間1人分がギリギリ通過できるほどの竪穴と縄梯子が見えた。

 梯子を降りた最終地点には金属の扉がある。いまから解錠するから扉の向こう側に入ったらすぐに鍵を閉めてくれ。最奥部まで進めば俺の部下が待っている。

 ----わかったわ。

 君の推理…マリオネットとクライアントが誰かを聞きたいところだったが時間切れだ。この通信機で最奥部に向かう道中、君から直接赤縁メガネに知っている限りの情報と君の仮説を話してほしい。これなら地中深くでも途切れることなく会話できる。

 …ねえ、1つ教えて。あなたはなぜそこまでして"著名人殺し"の真相にこだわるの?

 ふん。君と俺、そしてロンド…3人で交わした言葉…それを信じ続けているだけだ。さぁ!行け!この車は2分以内に爆発する!

すると団員の格好をしていた旧友は瞬時にソナタそっくりの姿へ変貌を遂げた。そのまま車を降りて鬱蒼とした森の奥へと走り出す。旧友の強い思いを胸に、ソナタは即座に縄梯子へ手足を掛け地中深くへと降りていく。50mほど下ったところで耳を劈くけたたましい砲声のような音がしたが気にせず手足を動かし続けた。縄梯子は壁面にしっかりと固定されているため影響はない。真っ暗な竪穴をさらにしばらく降るとようやく足が地面に付いた。タブレットの明かりで辺りを照らすことで辛うじて歩いて進める高さと幅の横穴を見つける。ソナタはゆっくり一歩ずつ前に足を進めた。しばらくすると爪先に何かがあたり横穴の中にガンッと音が響く。ソナタは"金属の扉"に辿り着いたのだった。

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