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日記:社会学を少し覗いてみた
僕のいる大学の教養科目に社会学に関する科目があった.
化学を専門的に専門的に学んでいる僕にとって,社会学は言ってしまえば外の世界の話だ.
それに加えて,社会学と聞いて漠然としかイメージが湧かなかった.聞くと,社会学とは社会についての哲学のようなものであるらしい.
もともと哲学に興味があった僕は,この講義を少し覗いてみることにした.
社会を哲学する「社会学」
社会学が「社会の哲学」であると聞いて,経済学や法学などとちょっと違うイメージを持った人もいるかもしれない.
それもそのはず,経済学などは主に社会科学に属しているが,社会学は一般に人文学に属している.
科学的な再現性を求めることはせず,歴史を紐解き,各事象の背景に隠れた社会の状態や,社会はどうあるべきかを言葉で論ずる学問である.
例えば,歴史を通じてどのような社会の共通点が見れるのか,歴史の転換期の思想や意識の変化はどのように起こったのか,支配とは何か,社会で生きるのはどのようなことなのか etc…などを考える学問が社会学である.
やはり,「社会の哲学」という言葉がぴったりなのではないかと思う.
では,社会学は具体的にどのようなことを論じているのかを紹介していきたい.
具体例1:権力と支配
権力は政治や会社の中などで問題視される.持たないものは虐げられることもある.持たないものは権力をあまり好きではないと思う.
しかし,社会学から見ると権力というものはなくすことができない.というのも,権力は持つものではなく,「社会関係」の別名である.権力が存在するから,例えば「教師と生徒」のような役割が生まれる.
我々が忌み嫌うべきは,「社会関係」が全く変化しない状態である支配であると社会学では論じられている.
具体例2:子供は昔,「小さな大人」だった
日中に外を出歩くと,子供が遊んでいるのが見れたりすることもある.
微笑ましい場面だとも思うが,中世あたりの世界を見ていると「子供」と言われるものは存在していなかったと社会学では論じられている.
かつては教育などと言われるものはなく,大人と同じことをしても何も問題がなかった.だから酒も飲んでいい.何をしても大人と同等に扱われた.
近代になって初めて,家庭や国家で子供を保護しようという風潮が出てきた.というのも,上流階級が子供に後を継がせるために教育する必要性が分かってきたからである.それが一般階級に浸透して,今に至る.
具体例3:どこからが社会?
社会を語るにあたって,そもそも社会とは何なのだろうという疑問が生まれるかもしれない.そのようなことも考えるのも社会学の役割である.社会の最小単位としてふさわしいものは何だろうか.
社会は(もちろん)一人では成立しない.社会は二人以上の関係によって起こるものだが,社会学によると二人の場合と三人の場合,質的には全く別のものになる.
二人では起こらなかった関係の分離と関係の結合が三人になると起こるようになる.分離することによって,新しい関係性に結合を起こす.
また二人の場合と三人の場合では人の分け方が多様になる.それにより内輪と外輪という概念が生まれる.
どうだっただろうか.私も社会学について知らないことが多すぎるが,社会学は様々なものを論じていてワクワクすることが分かった.特に支配の項はとても面白そうだと感じたので,自分で本を買って読んでみようと思う.
今回は以下の本を参考にした.社会学とは何かの大枠を知るのにとてもいい本なのでぜひ参考にしてほしい.
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