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【お悩み相談企画】これでいいのか?「決めたはずの就活の軸にモヤモヤ」への回答

「就活・企業・仕事に関する悩み相談にお答えします!」

企画記事を出したところ、さっそく就活生のさっさ君から相談が寄せられました。ありがとう!

公開でする悩み相談だから、書きにくい部分もあったかもしれない。TwitterのDMで送ってもらえればなるべく回答するよ。

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就活の軸って、なかなか定めるのが難しいよね。

同じように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。自分はいったいどんな人間なのか。何を目指しているのか。これでいいのか。

僕自身、就活をしていたときはモヤモヤが尽きませんでした。

今回の方針

ふだん仕事のことで悩み相談に乗る場合は、しっかりと時間をとって本人について詳しく知るところから始めます。

何か教えるというよりは、適切な問いを投げかけたり、本人の望みやこだわりの言語化を手伝うことで、自ずと視界が開ける手助けをするイメージ。

ただ、今回の企画では往復のやりとりがむずかしいので、なるべく普遍的な、さっさ君自身が自分のしっくりくる軸を探す手助けとなるような問いを提示できたらなと思います。その方が他の方にも使えそうですし。

問いから始まる

さっさ君のnoteを見る限り、かなりアクティブで学ぼうとする姿勢も強く感じられる。

就活においてもよく行動し、いろんな人に助言を求めながらがんばってきているんじゃないかな。おかげで、軸も定まってきた気がする。

でも、何かまだモヤモヤしている。「軸」としたことが、なんだか芯を食っていない感じがする。こんな具合かな。

たぶん、何度も「自分のほんとにやりたいことは何か?」「どんな会社で働けば〇〇になれるか」と考えてはいるのでは。

こういう時はまず、今「」で示したような、自分の中で軸を定めようとするときに頭の中でしている問いかけによーく注目してみてほしい。

僕らが何かを考えるとき、その始めには必ず問いかけがある。

思考の出発点はいつも問いにあり、行動は思考によって左右されているんだ。やる気が起きなかったり、何かを解決できなくて途方に暮れている時、それは頭の中で繰り返している質問にズレがあるかもしれないということになる。こう考えてみてみよう。

絞れているようで絞れていない選択肢

さっさ君の就活の軸に「人の人生の一部分に関われる」というのがあるよね。似たようなものに、例えば以下のものが挙げられる。

「人に感謝されるような仕事がしたい」
「やりがいを感じる仕事がしたい」
「人の人生に寄り添う仕事がしたい」

これらはとても素晴らしい動機には違いない。けれども、これらをもとに「では、それができるのはどんな仕事か?」と考え出すと沼にハマりがち。

なぜなら、基本的に
人の人生に関わらない仕事はないし、
人に感謝されない仕事は対価を支払われないし、
やりがいがないことを謳う企業は存在しないし、
誰にも寄り添わない仕事はないから。

「成長できる仕事がしたい」というのも同じだね。

個人的には、選択肢を絞るにはもう一つ踏み込む必要があると考えます。

例えばこんなふうに問いを立ててみてください。

「どんな形で感謝される(役に立っていると感じられる)仕事がしたいか?」「どんな形で成果を感じられればモチベーションになるのか?」

・お客さんから直接「ありがとう」と言われる
・売上となって数字で示される
・自分の作ったものが使われているのを見る
・アンケートの結果で示される

ここまでわかると、絞りやすいんじゃないかな。

何を目指す?

さっさ君のプロフィールの「 "二兎を追う者にしか二兎は得られない"」や「副業・ベンチャー」を軸の中で書いてくれていることからは、積極性や成長したいという気持ちが伺えた。

自主性が発揮できる環境で、自分の実力をガンガン発揮して、それが報酬に繋がったりすることが輝かしく見えているんじゃないかな。

だけど、基本的には報酬も成長も目的あってのもの。

「自分が働くことによって影響を与えたい範囲は?」と聞かれたら、暫定的なものでいいのだけど、答えられるかな。

自分と関わってくれた人に幸せになってもらいたい、なのか、家族の不自由ない生活を維持したいなのか、日本社会を根本的に変えたいみたいなものなのか。それによって、どれくらい焦る必要があるかが変わってくる。

もし一番最後の規模感のことを望んでいるなら、ゆっくり成長している場合ではない。たとえば世界と戦うような日本のトップ企業で、死に物狂いで働くことをお勧めする。

美味しいカレーを作るなら

加えて、どう影響を与えたいかも重要だよね。

さっさ君が就活中に出会ってきた中で、特に憧れを伴うような、尊敬できる方はいるかな。どんな大人をカッコいいと感じるだろうか?

その人たちはどうやって今のスキルや地位を手に入れたのだろう?

一つたとえ話をする。

もしある店で食べたカレーに感動し、自分も作れるようになりたいと思ったとする。君はどうするべきか。

僕は、家でカレーをいくら作っても仕方がないと思う。

なぜなら、そのカレーを作ったシェフは、フレンチレストランで修行し、アメリカやインドでも研究を重ね、ようやく究極のカレーを提供できるようになったからだ。

単にレシピをまねても得られない感覚的なスキルは、同じ道を踏まないと身につかないかもしれない。

さっさ君の尊敬できる人の尊敬できる部分がどう身についたのか。複数人に「どんな環境で?」「何を目標にして?」「誰に支持して?」「どんな学び方で?」などと細かく尋ねてみたら見えてくることがあると思う。

最後は人で決める

就活生の立場からだとどうしても会社の中の様子が見えにくいから、そういう中で自分に合った環境かどうかを見極めるのが難しく感じるかもしれない。

僕も就活生の時は同じ課題に直面した。ある程度候補を絞り込んあとの最終的な判断をどうするか。

僕の場合は「どんな人に囲まれて働きたいか」が重要だと思ったから、こんなやり方を使った。

最終面接のときや内定をただいたタイミングで、必ず職場の先輩3人以上に会わせてもらうんだ。で、一番「カッコいい」と感じる先輩が多かった会社へ行く。

それでもどれも魅力的で迷ったら、(もしお客さんと直接関わる仕事ならだけど)どんな人と接する仕事がしたいかを考えてみてほしい。

たとえば、同じ営業職といっても、不動産の営業か、広告代理店の営業か、化粧品の営業かでどんな人を見込み顧客するかは変わってくる。

僕は、最初のキャリアで経営者の方に営業をかけに行くところを選んだ。それは、採用や人材系の仕事をする中で、自信を持っておすすめできる会社や生き方を伝えられるようになっておくため、なるべく多くのカッコいい大人に出会っておきたいと思ったからだ。

再び立ち上がる力をくれるもの

長くなってしまったので、そろそろ締めに入る。

今回の話、特に例に出した僕の進路の決め方などは、あくまで考える材料にしてみてはというもの。ひとつの提案です。

大事なのは、適切な問いによってしっくりくる目的を見つけ、その実現のために何が必要かを整理し、動き出すエネルギーを得ること。

なぜそう考えるかというと。

たとえどんな進路を選んでも、厄介ごとは起きるし、困難に直面し打ちひしがれることはあるからです。

そのような時「この困難は私に何を見つめろと問うているのだろう?」と考え再起し、新たな方向へ足を踏み出す力は、納得いく目的なしには湧きにくいだろうと僕は思います。

就活をよい機会に、みなさんが取り組みがいのある課題を見つけられることを願っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。