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5.2.社長に買って頂く方法とは

企業領域で活躍するキャリアコンサルタントです。

このキャッチーなフレーズ、とてもいい響きですよね。よくこのフレーズを名乗っている方がいらっしゃいますが、そもそも企業領域ってなんなんだ?

という疑問もなくはないと思いますので、私流の解釈で説明しますと「企業と顧問契約あるいはそれに準じた契約で価値を提供する社外キャリアコンサルタント」です。業務委託でも可。雇用されているのではなく、社外の専門家として企業をコンサルする人間のことですね。

コンサルする領域はもちろん、企業のお困りごとを解決するのであれば何でもOK。キャリアに限定されず人材や組織、労務にも固執せず、もちろんキャリアコンサルティングにも拘らず、セルフ・キャリアドックから飛び出す自由な発想と領域でコンセプトに合致した企業を手助けする。

そして価値の提供の対価として、月数万~数十万円頂く。それが私の思う企業領域で活躍するキャリアコンサルタントです。なりたいし目指したいところですが、企業領域で活躍するためには企業と契約する必要があります。

そこで、決裁権を持ち自分で買う買わないを判断できる企業の社長には、どうやって会えるのか、そして商品を買って頂けるのか、考えてみましょう。

狩猟型(フロー型)の憂鬱

真っ先に思いつくのは、直接社長に会いに行く、そしてセールスして契約まで結んでくる狩猟型(フロー型)の方法だと思います。

代表的なやり方としては2つ。アポ無し訪問、電話営業、メール営業という直接話法的なものと、社長がいると思われる異業種交流会に参加、社長が参加していると思われるセミナーや研修に参加という間接話法的なものがありますね。

営業経験が豊富にあり、いきなり突撃して無下もなく断られるすることに抵抗ない方は直接話法的なことをしても良いかもしれませんが、私の経験上いかんせん窓口や電話口、メール番といった応対者を突破することすら難しい、成功率が低すぎることで心が複雑骨折しますのでオススメしません。

おそらく100件に1件くらいでしょう、社長と直接まともに話せるのは。また、果たしていきなり会ったり電話で会話したりで売り込めますでしょうか?なかなか厳しいですよね。

それに私たちキャリコン的セールスは社長から「ぜひあなたにお願いしたい」と選ばれる必要がありますから、何の接点もないのに声がけしてもまず買われません。

一方の間接話法的なものは、コンセプトに合致する、あなたが助けたいと思う社長が参加するだろう異業種交流会に絞って参加するならアリです。

そして助けたい社長と名刺交換するチャンスが訪れたら、キャリコン的セールスをしてみましょう。ラポールを築き、ニーズを引き出してみれば、その社長が抱えている悩みを把握することができます。もちろん、その場で契約が決まることはほぼありませんが、興味を持って貰えれば次の個別アポも取れます。次は御社へ訪問しますねと言ってみれば、接触頻度を高めていけますのでおいおい契約となる場合も出てきます。

これが単なる異業種交流会に出ても参加者と名刺交換だけで終わります。そしてよく知らない人の名刺ばかり増えて、例え電話やメールしても相手は私たちのことを覚えていないというオチが待っています。

会社の営業ばかりが集う交流会に参加してもいけませんね。これはセミナー参加や研修に参加も同様です。学びの友ポジションを取れれば長い付き合いとなり、いずれ仕事に繋がることも決してないわけではありませんが、まずセミナーや研修の開催者が社長を獲っていきます。当たり前ですね。

結論としては、狩猟型(フロー型)でいくならターゲットの社長が参加する見込がある交流会なら有効、後はちょっと厳しいかと。もちろん、コンセプトや商品が固まっていて、初対面の社長に自己紹介という名のプレゼンテーションできることが前提ですが。憂鬱ですね。

農耕型(ストック型)の懊悩

狩猟型(フロー型)の対比としては、農耕型(ストック型)があります。

見込客と信頼関係を構築して顧客へと育成して収穫するやり方で、いわゆる情報発信です。直接売り込んだり会いに行くのではなく、社長から私たちの目の前に来て貰う、私たちを見つけて貰う方法です。

代表的な情報発信のやり方としては、ブログやメルマガでの発信、FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSでの発信、Yotutubeに代表される動画での発信、というものがありますね。

情報発信はストック型として確実に積み上がりますが、いかんせん時間がかかります。かかり過ぎます。各媒体の特徴や活用方法は後述しますが、ブログなら最低30本以上、Youtubeなら100本以上積み上げてからでないと効果が出ないと言われています。

もし会社を辞めずに起業や副業するのであれば、最初から長期的な視点を持って情報発信から取り組めるので、オススメですね。農耕型(ストック型)を選べること自体が強みになりますので。

大事なのは、情報発信を何のためにするのか忘れないことと、設計することです。何のための情報発信だと言えば、自分や自分の商品を知って貰いたいからであり、もっと単刀直入に言えば買って貰うためです。セールスするためです。

ということは、まず「誰に(WHO)」情報発信するのか考えなければいけませんし、「何を(WHAT)」情報発信するのかテーマを決めないといけませんし、「どのように(HOW)」情報発信するのか、媒体を選択しないといけませんね。

つまるところ、コンセプトと商品に関連することでないと情報発信する意味がないのです。

Facebookでスイーツばかり投稿している私が言うのもアレですが、キャラ付けはほんの少しで良くて、優先すべきは買われるためには何を発信すればいいのか常に考える、そして設計することです。

知る→好きになる→信頼する→ファンになる。この流れを情報発信でできれば、それがセールスの40%、つまり信頼関係の構築に繋がるのですが、残念なことに単なる情報発信だけでは知る→好きになる、までで終わることが多く、信頼されるまで至りません。

結論としては、農耕型(ストック型)でいくなら長期的な視点で考えつつ、どのように商品の購入まで進んで貰うか、信頼されファンになって貰うかその導線設計が必要となります。もちろん、コンセプトや商品が固まっていて、それをどう広め届けるか戦略と戦術を立てられることが前提ですが。懊悩しますね。

セミナーを開催するべし

農耕型(ストック型)の情報発信では、知る→好きになる、までで終わることが多いです。その先の信頼する→ファンになるまで社長といった見込客を持って行くために必要なこと、それがセミナー開催です。

セミナーは強力でして、短期的に稼ぐためならコンセプトと商品、セールスと並び必須なものです。急いでビジネス構築して稼ぐなら、狩猟型(フロー型)の交流会に参加する時間や農耕型(ストック型)の情報発信する労力をセミナー開催につぎ込みましょう。もし会社勤めのまま起業や副業をする場合でも、長期的な視野で情報発信しながらもセミナーはやりましょう。

とにかくセミナー、やっぱりセミナー、結論セミナーです。セミナーは対人支援を前提としたスモールビジネスの根幹です。コンサルタントの必須科目です。私たちが商品の価値を届けるのに最適な方法です。

売り込みではなく、社長が興味のある、知りたい、そして助けて貰いたいことを教えてくれる・解決してくれる先生という立場で、あなたのプレゼンテーションを1時間以上じっくり聞いて貰える絶好の機会、それがセミナーです。極論すれば、狩猟型(フロー型)の交流会に参加する、農耕型(ストック型)の情報発信をする、といった行為はセミナーへの集客に使うべきなのです。

交流会に参加して社長に個別アポを取り付けるのは結構難易度高いですが、今度セミナーやるので興味がありましたらご参加下さい、と誘うのは比較的難易度低めですし、社長も乗り気になってくれます。

それに個別のアポが取れても、セミナーのように長時間こちらの話を一方的にできることはまずあり得ません。また情報発信も、知る→好きになるに至ったならば、一度話を聞いてみたい、直接会ってみたいと人は思うものです。リアルでもオンラインでも、実際に会わない限り信頼されるまでに至ることは難しいので、セミナーという私たちに直接会えて、しかもこってり話が聞ける機会を作ってあげましょう。

セミナーの内容と、参加者のニーズが合致すれば一気にファン化できるものです。強力ですね。人前で話すのは恥ずかしい、ネタが無い、そもそもキャリコンは傾聴が基本だ、という人がいるかもしれませんが、さっさと乗り越えてください。社長と会うためには、社長に商品を買って頂いて企業領域のキャリコンだと胸を張るためには、乗り越えなければならない壁なのです。

コンサルタントの前に先生になれ

セミナーとは、私たちを「売り込みする人」から「有益な情報を教えてくれる先生」へとポジションを変えてくれる魔法のイベントです。

もし私たちが社長の立場としたら、交流会で少し話しただけの人間が訪問してくる目的は何だと思いますでしょうか?間違いなく売り込みだと思いますよね。

情報交換しましょうとアポ取ってくる人は、実際セールスばかりです。あまり興味なかったけど話の流れで1回くらい会ってやるか、単なる暇つぶしだ、であれば会う前から買う気どころか断る気満々でしょう、残念ながら。

せっかく個別で会うのだから何か買ってやろう、なんて思います?思いませんよね、正直。またそうやって社長と会って話したところで、コンセプトや商品が伝わったとしても私たちの実力は実績以外伝わらないです。

雑談混じりに1時間ほど話したところで、すぐに仕事をお願いされることはほぼないでしょう(ゼロではないですが)。そこで、セミナーなんですね。

セミナーに参加してくれるということは、そのテーマや内容に少しでも興味があるはずですので、今日は何かしら学ぼう、情報を得ようと前向きな気持ちで参加してくれるはずです。セミナーではだいたい2時間前後、私たちの実績や事例、想いをたっぷり話すことができ、人柄も間違いなく伝わります。もちろん、コンセプトや商品はダイレクトに伝わっています。

このセミナーの後に、個別でアポ取って会えれば、セールスする前に何かしら買ってみたい、お願いしても良いといった気持ちになっていてくれてそうですよね。このことにより、「売り込みする人」から「価値を提供してくれる先生」へとポジションがごく自然と変わります。

「あなたにお願いしたい」と社長から言われるためには、こちらから売り込みに訪問するのではなく、こちらが尋ねられる先生ポジションを取る必要があります。そして先生ポジションを取るためにはセミナー開催が必須なのです。

このセミナーの有効性はたくさんの方が気付いていて、今日もどこかで誰かがセミナーしているのは、FacebookだったりPeatixだったり眺めていれば目に飛び込んできます。私たちもその世界に飛び込んでみましょう。

セミナー業界というくくりであればレッドオーシャンですが、私たちはコンセプトに基づいたターゲットだけセミナーに呼べればいいので、競争が激しくても大丈夫です。安心してください。

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