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5.3.セミナーの役割とその流れ

企業領域で活躍するには、企業領域キャリアコンサルタントと名乗るためにはセミナー開催が必須です。

そうでないと社長に会えるどころか知って貰えない、あるいは知って貰えても信頼されるまで至らないから、でしたね。セミナーなしで企業と契約する方法はその他の事例もありますが、大部分はセミナーを発端としています。やらない理由はありませんね。

このセミナー開催ですが、できれば主催することが望ましいです。セミナー講師サイトに登録するのも、誰かに呼ばれることを期待するのもOKですが、起業当初は呼ばれることもないので、もし呼ばれることがあっても同時に自分からセミナーを開催しちゃいましょう。

私が知っている方には直接商工会議所に売り込んでセミナーを実現した剛の者もいますが、これはなかなかレアケースでして、またセミナーで講演できる内容も商工会議所の求めるテーマに合ってないといけないので、自分のコンセプトに合致するか分かりません。

ですので、自分から開催してしまいましょう。大丈夫、手間も時間もかかりません。ただ開催日を決めて、会場を予約して(オンラインでも可)、周知する。たったこれだけです。今すぐGO!

セミナー=情報提供の場、ではない

私たちキャリコンは結構セミナー開催している方も多いですし、セミナーに参加する方もとても多い印象です。

この国の労働環境はここ数年めまぐるしく変化していて、新型コロナウイルス感染症の影響でさらなる変化を遂げていますから、情報収集という意味でもセミナーは参加しなければ、と思いますしね。それ以上に、私たちキャリコンはとにかく学ぶのが大好き♡でもあります。

で、ここで私たちが気をつけなければならないのが、セミナーの目的を忘れないようにすることです。「セミナーを開催するのですね、それはとても素晴らしいことです。・・・それって一体、何のため?」

私たちは現時点では偉い専門家の先生ではないので、講演を聞いて貰うために開催するわけではありません。あくまでもコンサルという商品を買って頂く、そのためのセミナーです。情報提供をメインにするのではなく、顧客獲得型のセミナーにしなければならないのです。

企業と契約するためのセミナーとは、フロントエンド商品(入口の商品、お試し)を起点としてバックエンド商品(本命のコンサル)の販売へとつなげていくための、私たちのコンサル商品のお試しで、バックエンド商品を売る機会を作るための入口となるものなのです。

このフロントエンド商品とバックエンド商品の関係性を知っておくと、私たちキャリコン業界もこの流れで集客から購買までできていることが分かって面白いですよ。キャリコン的例えでいうと、各団体が行ってる国家資格キャリアコンサルタント養成講座の流れですね。

まず無料での説明会があり、そこでキャリアコンサルタントの素晴らしさや養成講座での学びの楽しさを説明した上で体験させて、それでこのキャリコンって資格はいいな、取得してみたいな、ここで学びたいなと思った団体の約30万円もする養成講座に参加する。この流れでの無料説明会がフロントエンド商品で、養成講座30万円がバックエンド商品です。

無料説明会とは、あくまでバックエンド商品である養成講座を販売することを主要な目的としているフロントエンド商品だということが分かるでしょう。

セミナーも同様です。情報提供型の、講演を聞かせること自体を目的としたセミナーではなく、あくまでバックエンド商品を売るための、参加者の夢や想い、課題を明確にした上で、それらを解決できるのは自分だという信頼を得ながら、バックエンド商品に興味を持って貰うこと、それが私たちが行うべき顧客獲得型のセミナーの目的です。

セミナー=その場で買って貰える、ではない

そうは言っても、世界一流のプレゼンターのセミナーでは、その場で数十万、数百万もするバックエンド商品(本命のコンサル)が飛ぶように売れることも事実ですが、私たちはそこまでセミナーを極めなくても年1,000万稼げるようになります。

ちなみにそこまで極めている私の師匠は「セミナーは生涯の趣味だ」と仰っていましたから、そこまで突き詰めなくても問題ないです。

なので、通常はセミナー中に直接バックエンド商品を売り込んでも、まず売れません。安心してください、それが当たり前です。私もそうです。

というか売れなくていいのです。セミナーはあくまでフロントエンド商品であり、本命のバックエンド商品のお試し、あるいは試食品です。セミナーを主催する私たちが信頼できる人であると参加者から認識され、バックエンド商品の価値が理解され、その内容や金額がおおまかに把握されればOKです。

バックエンド商品を買って頂くための、次の個別相談につなげるためのステップ、それがセミナーです。

だからとって、セミナー内で出し惜しみはいけません。あなたが持っている情報だけでなく、価値ある知識と経験、それに裏付けられたノウハウ等を惜しみなく詰め込みましょう。2時間ほどのセミナーでは語り尽くせない、それほどまで濃密な時間を提供することを心掛けることで「個別に話してみたい」「直接会ってみたい」と参加者に感じて貰えるのです。

セミナーだけで満足されてバックエンド商品が売れないのでは?という心配は杞憂に終わります。むしろあなたのコンセプトに基づくペルソナが抱えている悩みが、わずか2時間のセミナーで解決してしまうレベルのものなら、解決できること自体素晴らしいことですので、そうしたらペルソナの悩みをさらに深掘りして、ある程度の期間と労力を注がなければ解決できない悩みにフォーカスしてきましょう。特に企業の悩みは多岐に渡りますし、複雑に絡み合っているのでそれ相応の時間と行動、そして策が必要となってくるはずです。

セミナーの内容は、ペルソナのお悩み解決で構成します。あくまであなたが助けたいペルソナが興味を持ち、あなたが解決できる悩みを持った人のみが集まってくれる内容にアプローチした、ど真ん中を打ち抜くものでいきましょう。そんなセミナーであれば、興味を持たない人はそもそもあなたの顧客になり得ないわけで、逆に言えば、そこまでたくさんの参加者を集客しなくてもいい、となります。

セミナー=集客しなければ、ではない

簡単にセミナーを開催しろと言われても、参加者の集客ができない。そう悩む方が多くいます。特に私たちキャリコンは相談を受ける、そして傾聴するといったある意味待ちの姿勢が身にしみすぎて、自分からセールスする、集客するのに苦手意識を持っている人は数多いです。

しかし、ことセールスと集客は、コンセプトや商品と同じくビジネスを構築する根幹なので、避けては通れません。私たちはペルソナの悩みを解決するのが商売、ビジネスなので、それを届けないと届かないです。口を開けて待っているだけでは、情報発信するだけで満足していては意味がないのです。

だからって、売り込みする必要はないですよね。あくまで私たちは、価値を届けることで顧客から選ばれればいいのですから。単なる情報提供する人ではなく、悩みを解決できる人というポジションを取る、と。そのため、わたしたちがバックエンド商品を売るために行うのは、顧客獲得型のセミナーであるはずです。

そうであるなら、多くの参加者を集めなくてもいいです。私の感覚ではMAXで10人もいらない、6人、いや4人くらいがちょうどいいと感じています。価値を届けることで参加者から顧客になってもらうことを想定すれば、4人でも多く、1人か2人がちょうどいいかもしれません。1件売るのには、せいぜい1~4人集客できれば良いです。

これを100人集めなければ!となってしまっては、集客にどれほど時間と労力をかければいいのか、想像するだけで大変ですし、ニッチなペルソナの悩みをコンセプトにしている限り、その悩みを抱えている参加者が100人も一度に集まることはまずないです。

無理に100人集めてしまうと、その中であなたのバックエンド商品に興味のない人も混ざるでしょうし、お付き合いや友人知人といった参加者も増えてしまいます。それではセミナー中もどこか散漫とした空気となり、情報提供ばかりする羽目となり、結果的に本来ならバックエンド商品に興味を持ってくれるはずの参加者からなしのつぶて、といった事態が起こります。

そのため、顧客獲得型のセミナーでは、あなたのコンセプトに基づくペルソナか、それに近い人が1~4人も参加してくれれば良いということです。0人だったらそれはそれで問題ではないです。どうして0人だったか、その要因を確認して集客の方法をブラッシュアップしていけばいいのですから。0人集客を恐れないマインドになりましょう。私も0人ありますからね、集客失敗経験。ただ次に活かせばいいだけです。活かせる限り、それは失敗ではなく、ただの経験です。

セミナー=社長は呼べるのか?

企業領域で活躍するためには顧問契約や業務委託契約を結ぶ必要があり、企業の決裁権を持つ社長に選ばれなければならず、そのためにはセミナーを開催して社長に参加して貰えば良い。

その後、社長と個別にアポを取って契約に至らしめる、が顧客獲得型セミナーを開催する意義であり、私たちが社長から選ばれるための手段でしたね。

ここまでセミナーについてその有効性を語っていますが、結局社長をセミナーに呼べるのか?という疑問を持たれる方も多いと思います。

社長を呼ぶために何をするか、考えてみましょう。交流会で声を掛けるもあり、いろんな媒体で情報発信して来て貰うもあり、何でもいいのです呼べれば。一番確実なのは、知り合いに声をかけることから始めることです。

交流会に行く前に、SNSやYoutubeで情報発信する前に、知り合いに「俺今度セミナーするから、来てみてよ」と声がけしてみましょう。知り合いは友達でも、同僚でも、ご近所の方でも、誰でもいいです。あまり近しい関係だと抵抗あるので親兄弟恋人子供は除外しておきますが、知り合いにもしあなたのペルソナがいるのであれば、ここは躊躇なく誘うべきです。その人を助けられるのですから、躊躇う理由があるでしょうか。

私も知り合いを誘うのにとても躊躇していた時期があるので、なんか恥ずかしい気持ちはよく分かります。しかし、それはどこか心の片隅で集客とセールスは悪、という感覚を持っているからであり、できれば初対面のまったく知らない人に来て欲しくなるものです。

ところがよく考えてみてください、知り合いや友達に来て貰えないセミナーに、見ず知らずの社長が来るわけがないでしょう。義理でも何でも構わないので、まずは知り合いや友達に来て貰って、セミナー開催の実績を積み重ねていきましょう。講師経験のある方でないと、そもそも人の前で話すことが大変だと思います。それも2時間程度も話し切るのは一度経験しておいた方がいいですし、アドバイスも貰えるかもしれません。それからです、ペルソナに近い人だけを誘えるようになるのは。まずは実験と実践です。

そして何よりも、その知り合いや友達が、あなたのペルソナである悩みを抱える社長と繋がっている可能性もあります。セミナー開催前に、事前にある程度声がけする人を考えると思いますが、あなたのペルソナにつながっていそうな人がいたら真っ先に声がけしましょう。そして、その知り合いにセミナーの力で知る→好きになる→信頼する→ファンになって貰えば、間違いなくあなたはペルソナである悩みを抱えた社長を紹介されることでしょう。

紹介を産むためにも、セミナー開催は必須なのです。

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