4.1.キャリコンビジネスの構築法
本気でビジネス構築すれば、キャリコンは稼げます。
私たちキャリコンがやるべきビジネスとは、キャリコンが持つスキルを活かせるように設計した対人支援スモールビジネス、つまりコンサル業だ、とお伝えしました。
その他の業種業態で稼いでいるキャリコンもいないことはないですが、私が知る限り、このビジネスが一番元手もかからないし、スモールステップでリスクなく副業でもできるからです。しかも、私たちはすでにコンサル業ができる素養があります、だってキャリアのコンサルタントだもの。うんうん。
とはいえ、コンサルとかキャリコンとかは、あくまで1つの商品でしかなく、ビジネスの目的に沿って何か他のアイディアと組み合わせて、ターゲットを明確化にして、提供できる価値を定義することで初めてビジネスの形が朧気ながらできていきます。
ここでは、私がオススメするキャリコンのビジネス構築法についてお伝えしていきます。
ビジネス=◯◯◯◯◯
いざ、起業や副業でビジネスをやるぞ!
といっても何から考えて良いか分からない。ビジネスの一歩目の踏み出し方も分からない、そういった人が多いと思います。だから起業塾や起業コンサルタントが繁盛するのですが、その本質的な手法と流れをこの章で凝縮してお伝えします。ひよこ食い(始めたばかりで無知な人を専門にターゲットとして、高単価商品を売りつける悪質な業者のこと)をキャリコンの世界に持ち込ませないためにも。
ですので、ここからは世の起業塾や起業コンサルタントに共通する本質を説明していきます。ここからズレていたら、そこはもしかしたらひよこ食いかもしれません。私見ですけど。
まず、ビジネスを行う上で始めに私たちがやるべきなのは自己理解でしたね。自己理解で自分の強みやスキルが、ミッション・ビジョンや助けたい人、必要とされることが朧気ながら見えてきた、キャリコン×◯◯×◯◯が何となく見えてきたと思いますので、それをこれから形づけていきます。
キャリアコンサルティングの流れだと次は仕事理解ですが、ここで質問です。ビジネスを展開する上で、稼ぐために必要なものとして、この中でもっとも優先すべきは何でしょうか?2番目は?3番目は?順位を考えてみて下さい。
考えましたか?では、正解発表をさらりとします。
一番優先すべきはコンセプト力です。次に商品力です。3番目がセールス力です。あとの力は、それらを補強するものです。
言い切ります、ビジネスはこの3つの力があれば成功します。さらに極論すると、コンセプトさえしっかり作れていれば稼げます。商品やセールス力がなくても稼ぐ方法はあるのですが、コンセプトがないと稼げる、の前にそもそもビジネスが成立しません。
ですので、ビジネス=コンセプト、とも言えます。そんなコンセプトを生み出すコンセプト力が、ビジネスにおいて最も大切なのです。
なぜコンセプトが最も大切なのか
の前に、コンセプトとは何かを説明しましょう。
辞書を引くと「1.概念。観念。2.創造された作品や商品の全体につらぬかれた、骨格となる発想や観点」とあります。なるほど分かりにくい、シンプルに考えましょう。
コンセプトとは選ばれる理由です。あなたがなぜ顧客から選ばれるのか、その理由です。
同じキャリアコンサルタントなのに、なぜあの人は顧客からお願いしますと言われ、自分はまったく言われないのだろうか?同じキャリアコンサルティングを提供しているだけのに、なぜ?と感じることがありましたら、それは素晴らしい気付きです。それがコンセプトの力なのです。
大枠は、「誰に(WHO)」、「何を(WHAT)」、「どのように(HOW)」提供するのか、この枠組みで考えていきます。巷で言う市場における立ち位置や優位性を表すポジショニングや、あなたの価値を最大限発揮する業界やフィールドである事業ドメインも、コンセプトの「誰に」の中に包含されています。
やれ自分だけのポジショニングだの、私だけのフィールドだのをこの段階で突き詰めなくても大丈夫です。そんなひとりぼっちの魚一匹いないブルーオーシャンを探すことはせずに、あなたが誰を助けたいのか、会社なのか人なのか、はたまた社会なのか、具体的なペルソナを考えることだけに集中しましょう。後からポジショニングや事業ドメインは追いついてきますから。
そして、「顧客の苦痛を和らげる」、あるいは「顧客へ快楽を提供する」ことをコミットすることで、あなたは数多のキャリコンの中から選ばれることとなるでしょう。なぜならば、コンセプトがあなたのブランド力となるからです。逆に言えば、ブランド力を身につけたいのならば、コンセプトを決めることから始まります。
なぜ商品が次に大切なのか
の前に、商品とは何かを説明しましょう。
辞書を引くと「経済活動において生産・流通・交換される物財のことである。具体例として食品や衣類などの物のほかに、法律相談や郵便配達などのサービスや、証券などの権利、情報などが含まれる」とあります。なるほど分かりにくい、シンプルに考えましょう。
商品とは売れる理由です。あなたが顧客に提供する価値そのものです。
同じキャリアコンサルタントでも、それぞれ提供する価値は違うと思います。というより違いがないと選ばれません。その意味ではコンセプトの「何を(WHAT)」、「どのように(HOW)」に被っていますので、優先順位的には2番目なのですね。
すでに起業や副業をしているキャリコンでも商品がない人は多くいます。これは競争力がないと意味ですが、例えば「私はキャリアコンサルタントです。キャリアの悩みなら傾聴と共感、目標設定ができますので、1時間5,000円でセッションどうですか?」という人、いませんか?これが典型的な商品がない状態です。現段階では誰もその商品らしきものを買ってくれないでしょう。
キャリアコンサルティングというのはスキルの名称であり、傾聴と共感、目標設定はノウハウであり、商品の種や素材でしかありません。誰の、どんな悩みを解決できるのか、というところをコンセプトと共に明確にして初めて、商品らしくなってくるものです。
そしてぶっちゃけ話、稼ぐだけなら商品はなくてもいいです、誰かの代理店をやればいいだけです。自分が惚れ込んだ商品の代理店をやって、世の中に広めていけばいいのです。
とはいえ、それは余りお勧めしません。そこまで惚れ込んだ商品でも、あなたのコンセプトと合致するかといえば、恐らく合致しないからです。突き詰めれば「やりたいこと」と一致しないと思いますので、代理店は自分のコンセプトである程度稼げるようになってから考えましょう。
なぜセールスが最後に大切なのか
の前に、セールスとは何かを説明しましょう。
辞書を引くと「1.販売すること。特に、外交販売。「車のセールスに回る」。2.「セールスマン」の略」とあります。なるほど分かりにくい、シンプルに考えましょう。
セールスとは稼げる理由です。あなたがコンセプトに基づいた商品を顧客へ売る行為そのものです。
同じキャリアコンサルタントなのに、稼げている人と稼げていない人に別れるのは(稼げている人は現時点ではごく少数ですが)、セールスができるかできないか、その違いです。その意味ではコンセプトの「どのように(HOW)」に被っていますし、究極的には誰かに営業をお願いすればいいので、優先順位的には3番目なのですね。
すでにキャリアコンサルタントの資格を取得している方の大半は会社の人事部や総務関連にいた方だと思いますので、営業経験はほぼない、そもそもセールスする気がない方が多いように見受けられますが、ビジネスの初期は自分からセールスしないとまず稼げません。技術を磨くだけでは売れません、理論を学ぶだけでは売れません、口を開けているだけでは売れません。だからセールス力が必要になるのです。
セールスのスタイルにも狩猟型(フロー型)と農耕型(ストック型)がありまして、顧客を直接セールスの力で狩りいくか、見込客と信頼関係を構築して顧客へと育成して収穫するかの違いですが、キャリコン的には後者に比重を置きながら、前者も行うハイブリッド型をオススメします。
農耕型(ストック型)は大部分のキャリコンの方は抵抗なくできると思います。しかし、いかんせん売れるまで時間がかかりますので、短期的な稼ぎを狩猟しつつ、長期的な視点で育成・収穫していきましょう。
そしてぶっちゃけ話、稼ぐだけならセールスだけしていればいいです。コンセプトも商品も誰かのを借りてきて、売ればいいだけです。
とはいえ、それは余りお勧めしません。誰かの借り物で商売をしたいと思うキャリコンの方はほぼいないと思いますし、「やりたいこと」にも「できること」にも恐らく合致しないでしょうから。ライスワークばかりしていては、人生楽しくならないですよね。
また、セールスを必要以上に恐れる必要はありません。セールスにはキャリコンのスキルがとても有効ですので、あたかもクライエントにキャリアコンサルティングをしている感じでセールスできますのでご安心ください。売り込むのではなく、選ばれること。これ、セールスの極意です。
それでは、次回からコンセプト、商品、セールスについて細かく説明していきます。
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