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子どもの発達と親とのコミュニケーション

30代以上の方が子ども頃はまだまだ父親が働いて母親が家にいて
という役割が分担されていた家庭も多くあった時代。
しかし近年ではそうではなくなりました。
多くの家庭で、夫婦共働きが普通になり
男女とも、1人の人間としての個性が認められています。
そんな時代において、昔は当たり前だった親と子のコミュニケーションの変化があるのではないか?
スポーツトレーナーとして、鍼灸師として、時に学校の先生として学生に関わる中で感じたことをまとめてみます。

時代の変化で感じること

今の時代は昔とは違う。
これは大人であればほとんどの人が感じていることと思います。
スポーツ現場にいても、これは完全に違います。
年配の指導者はその変化についていけず、淘汰されていくか
周りの大人からの圧によりその場を降ろされることもあるでしょう。
そもそも、人がついてこなくなってくるんですよね。
寂しい話ですが、、、

ただ、ここで疑問なのが
「何が変わったのか?」
ということ。
スポーツを取り巻く環境は残念ながら大きくは変わってはいない。
指導者もまだまだ昔ながらの指導者も多くいる。
仮説であることと、あくまでも個人の意見としてではあるが
・SNS普及による多種多様な意見を知ることが出来る
・なりたい職業にみる、若い世代の将来へのイメージの変化
・コロナウイルス蔓延による、社会的行動の制限
・夫婦共働きによる、親と子の接触時間の低下 
などが考えられます。

情報が知れる時代になった一方で
その情報に振り回されるのは学生だけではなく、大人でも多くある。
自分に何かやりたいことがあれば決めれることであっても
勝手に情報が入ってきて、自分の意見ではなく周りの考えを元に進める。
そんな時代にもなったのかもしれません。
ある意味で効率的で、ある意味で影響されてしまう。
自己肯定感という言葉もあるが
自分の意思ではないところで悩み、進んでいくとどうしても強くはならないのかも。
と考えることも出来ます。
年代によってはそれが必要な世代もあるが
それが早すぎると順序としてはおかしくなることもあるようです。

とにかく大切にしたい小学生までの時間

乳児期から幼児期の最初まではまだまだお母さんが中心に子育てをすることも多いのではないかと思います。
子どもの年齢によって、母親が関わった方が良いタイミングもあれば
両親が関わった方が良い時。
兄弟含めた家族としての関わりが必要な時。
家族から飛び出して周囲の友達との関係を作った方が良い時。
年代によってそれは異なっていきますが
これは発達心理学という学問のエリクソン氏が提唱している理論で確認することが出来ます。

エリクソン 発達心理学

人間は赤ちゃんが産まれて
大きな声で泣き、寝返りをして、うつ伏せで動き出して
ハイハイをして、立ち上がって、歩き出すという工程を踏み動き出すのと同じように
心の獲得も存在します。
必要な要素を家族や社会的な関わりから獲得していくことが必要になる。
何らかの原因で獲得が出来なかったところは
成長とともに小さくなのではなく、比例して大きくなってきます。
つまり、小さい時はわからなかったけど
大きくなるにつれて、徐々にそれが大きくなり大きな穴となって現れてくるのです。
これは必要な積み重ねになるので、どこかでかけるとそこが欠けてしまいながら新しく必要なことを獲得していくことになります。
学生であれば、やはり乳幼児期後半や学童期の身近な親との関わりが非常に大切な時期で言えることはグラフを見ればわかるかと思います。

現代の学生世代に感じること

今起こっている変化はコミュニケーションの問題なのかはわかりません。
スポーツにおける社会的な位置の変化や
学生のような若い世代に求めるものの変化
によるところが大きいとは思うものの
今回はコミュニケーションについて進めていくとする。

特に感じることとしては
「あまり自分の意見を述べない」こと。
もちろん、個人差はあり全員には当てはまらないが。
いわゆる「指示待ち」の状態でとにかく待つ学生は多く見られる。
これが良いのか悪いのかという判断はしないが
それにより、厳しく言う指導者がいることを考えると
スポーツにおいては時には自分の意見をしっかり伝えることは重要なポイントであることは想定出来る。

次に、自分自身も同じで、「自己肯定感が低い」
おそらくこれが原因で意見を伝えられない状態にあるのかもしれない。
小さい時に認められる経験が少ないことも大きな要因なのではないだろうか?
例えば、兄弟姉妹と比較されたり、親との会話が少なく褒めてもらえる機会が少なかったり
子どもの時に「出来た」経験が少ないとこうなってしまうのか?
と考えています。

少し内容は変わるが、「親の干渉が強い」というのも感じる。
ちょっとしたトラブルがあると親がすぐに出てきます。
中学生以上になっても、親が予定を確認したりということもあったり。
指導方法に納得いかないのであれば親が指導者にクレームを入れる。
親が指導者の悪口を言うことで、子どもも同じような意見を持つ。
こんなことの繰り返しなのである。
中学生以上のスポーツにおいて親の介入は時として混乱を招くこともある。
親が言うなら、子どもは言わない。
そんなことは当たり前に起こるでしょう。

学生といえど、まだ子どもの世代にもなります。
親の言葉は影響力があり、時として洗脳を生み出すこともある。
親が子ども話をしっかり聞いているのか?
忙しいから置いてけぼり状態になってないか?
現場に行ったら、話を聞いてほしいアピールがすごい時がありました。
誰かに言いたかったのだと思います。
そこで話を聞くのは甘やかしとか言われるとそうかもしれない。
でも、明らかに会話不足を疑う場面も存在する。
学生世代はとにかく話を聞くことが重要になる世代。
自分のことを知ってほしいし、認めてほしい。
そんな世代なのに、否定したり雑に扱うと大きくなった時に
大きな穴が空いた状態で過ごすことになる。
そんなことはやめてあげましょう。
親で無理なら、外の大人でも良い。
話を聞いてあげれる時間を作ってあげましょう。
大切な期間だからこそ、その期間ぐらい大切にしてあげましょう。
最初は大人から歩み寄ってあげましょうね。

お読みいただきありがとうございました。

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