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しいたけ占いしいたけ.さんの『仕事をしない人に対する、こちら側の心得や対策について』を読んで思い出したこと。

普段、占いをチェックすることがないわたしでも、


あの有名な
しいたけ占いは、

もちろんチェックしたことがある。


noteを開いたトップに
タイトルの記事が出ていて、

おもわずクリックしていた。



職場あるある。


今回のしいたけ.さんの記事は、
寄せられた相談への回答になっていて、
わたしもうんうん頷いて読んでしまった。

相談者さんの、
いわゆる『職場内の仕事をしないひとに対して、どう捉えたらいいのかという悩み』について書かれていた。


しいたけ.さんも書かれていたけど、
これ、誰もが一度は経験したことがあるんじゃないか、と。


仕事中、
居眠りしているひととかね。。



それにしても
しいたけ.さん、やはりいいひとだなぁ。ホント。


読んでいて、どこか救われるような、
幸せな気持ちになる。

すてきなお話しのされ方をするなぁと、心から思う。

より添って、甘やかさず、
つき放さず、距離感を持って。

めちゃめちゃすごい。





話しを戻して、
かくいうわたしも
むかし友人に

「職場でぜんぜん仕事をしないひとがいて、気になるんだよね」と相談したことがあった。

その職場のひと(男性上司A)は
よく居眠りをしていて、チーム内の急ぎの仕事も
とりかかる気配はなく(かと言って指示役に回るわけでもなく、じぶんは関係ないかのごとく、にわたしには見えた)、
机のうえの掃除をよくしていて、
鳴った電話はでない。し、居眠りしてるし。


わたしは、
おのれの仕事に集中して、気にしないようにしようと頑張るも、気になる。よりによってじぶんの席から、めちゃ見える席だったりする。




友人とカフェでお茶をしながら
「このあいだも、トラブルがあったのに、そのひと何も動かなかったんだよねー」とポロっとこぼすと、


その友人は「森ノは仕事をやるのが好きなんじゃない?」と言った。


わたし:「え?好き?どうかな、べつにトラブルとかに対処したくないよ!わたしだって、やらずに済みたいよ」

友人:「じゃぁ今度さ、なにかトラブルがおこったら、そのひとみたいに、なにもやらないでいてみたら?

わたし:「え”」

友人:「もしかしたらさ“やっちゃう”ほうが、森ノにとっていいから、やってるのかもしれないよ?」

わたし:「……うむ。…それ一回、やってみるか」


そしてなんとつぎの日、そのチャレンジのチャンスは訪れた。



仕事をしない、をしてみる。


 友人に『仕事をするな』と、アドバイスされたつぎの日、

いつも通り仕事をしていると、

急にネット環境が不安定になった。
ほかのパソコンを見てみても、
ネットに繋がらなくなってしまっていた。


当時、すべてのパソコンが有線だったので、
配線の関係だろう、と思った。



その時間帯にいたのは、
わたしとその男性上司Aさんだけ。


パソコンが使えないとなると

仕事がほぼストップしてしまう。


わたしは咄嗟に立ち上がり、
配線を確認しようとした。
が、そこできのうの友人の言葉をおもいだし、
グッととどまった。


そして、
「…あー、ネット使えないですねー。なんでですかねー。はははー」と
呑気風に言って
またイスに腰をおろした。



するとAさんは
「あぁ、そうなの?」と机のうえの掃除をはじめたので、
内心、え”?と思ったが、
このチャレンジを投げ出すわけにはいかない。


わたしは、ググググッとこらえて、

どっか配線がぬけたかなー、なんだろー、とひとりごとを言いながら
優先度の低い資料をみたり、
ファイル整理をしたりしていた。









20分が経った。





ほんとうに辛かった。



なにもせず、
なにも対応せずにいるのは、めちゃめちゃ
辛い。


はやく仕事がしたい。
早くインターネットを復旧させたい。



わたしの葛藤はつづいた。


さらに10分が過ぎた。



「ルーターとモデムを再起動して、けっきょく直っちゃうパターンですかねぇ。ワハハ」と、つぶやいてみた。





ちょうど別の上司から連絡が入り、
状況を説明すると
森ノさん、なにもしないでいいから、Aさんにやってもらって。いろんな人が関わるとややこしいから」と、
なんと別のその上司から『対処しなくていい』とお墨付きをもらったのだ。


これで、堂々と(?)仕事をしないでいられる。



Aさんにそれを伝えると、

ルーターの周りをチェック、
モデムの再起動、
配線の抜き差しなど、いろいろトライしてくれた。
(この姿をみて、
わたしは心底『ありがてぇ!』と感じた)




それでもインターネットが回復する兆しは見えず、

けっきょく回線事業者に連絡することになり、


やりとりはわたしがしたのだが、
不覚にも、わたしはハツラツとしてしまった。


なんせそれまでの間、
わたしは
給料泥棒なのではないか』や『なんでぜんぜんやらないんだ、と思われるんじゃないか』とビクビクしていたから。



これはこれで、恐ろしく辛かった。



仕事をすることで、引き換えに得ていたもの。


友人の『仕事をするな』というアドバイスをためしてみて、
分かったことが

2つあった。

それがこちら。

① 仕事をしない、は辛い。
② Aさんは、すごい。

1つは、
仕事をしないでいるのは、辛いということ。

毎日やらなければならないことが山積みで
プレッシャーが覆いかぶさって胃が痛くなるような仕事も辛いが、

仕事中になにもしないでいるのも、それはそれで辛い。


にんげん、暇が一番キツイのではないだろうか…。




わたしは今回のことで、

じぶんのズルさみたいなものも垣間見てしまった。

まわりからどう思われようと、
それでも目のまえの仕事を『する』or『しない』なんて腹をくくるほど、やれておらず、

周囲の目から「ダメなやつ」「さぼっているひと」と思われないよう、
『ちゃんと仕事をしています』という体裁に、
重きをおいていたのかもしれない。無意識に。


べつに
それが悪いことでもなんでもないけれど、

なんだか保守的で小心者の姿勢だなぁ、と思ってしまった。

そうして愕然とすると同時に、わたしは妙に納得もしていた。


頑張っちゃってるほうが、ある種、 “楽” なのだなぁ、と。


こなす仕事を
じぶんの存在証明のごとくにし、
『じぶん、ちゃんと仕事してるっす』というポジションに収まった気分になれるうえに、
 仕事をしているひと”という称号』を獲得し、
「あー、大変」のように、頑張っているひとの顔をできる。


辛い辛いと
ひーこら言いながら、
なんだかんだでこなしてさえいれば、

上記のことらを手に入れられるのだから、

それってきっと、ある種、楽なのだろう。書いていて悲しくなるわ。





2つ目は
Aさんは、すごいのではないかという純粋な羨望。


これは、嫌味とかバカにしているとか見下しているとかでは
けしてなく、


ほんとうに、スゴイのではないかと思ったのである。


孤高の人。


周囲から
どう思われるかなんて、
いとわない。

それは、わたしがどうしたって出来なかったことだ。


『だからと言って、組織として困る!』などあるが、


それでも彼の一貫した姿は、一種の強さがあった。

『だれになんと思われても、いい』という、姿勢。


これは、すごい。




そして、
もしAさんが、テキパキなんでもこなしていたら、
もしかしてわたしの仕事がなくなっていたかもしれない。


仕事はいくらでも捻出できるものなのかもしれないが、
かと言って、けっこうやることは決まっていたりする。


そうなると、
むしろわたしがひとり、なにもしない役、になっていたかもしれない。し、ならないかもしれないし。


周りの目を気にする小心者のわたしには
想像すると、耐えがたい。



念のためもう一度言うけれど、
これはほんとうにバカにしているとかではなく、
なんだか、ものごとの全体を考えると、
ポジショニングのバランスの、ありがたさを実感したのである。


なんだかAさんの後ろ姿が、いつもと違って見えた。
そののち、無事ネット環境が回復し、
2人でくだらない雑談をして、笑い合った。



人は、
人と人のバランスで、どうにか回っているのかも、と思える。



『いやいや、社員全員で取りかかれば、もっといいものができるし、
雇われている以上、みんなと同じように仕事をするのはマストだ!』などあるかもしれないが、

少なくとも、わたしはバランスの成り立ちに納得してしまった。し、全員がかかわると、ややこしくて進まなくなる仕事もあるしな。





ショック療法のススメ。


当時、この
『仕事をしないをしてみる』の、ショック療法(?)で
“仕事をしないひとへのモヤモヤ” を乗り切ったわけなのだが、

この戦術にはすこし欠点があり、

効果の効き目が
3カ月くらいで切れるのである。


持続性がないので、
しばらくすると、またどうしても仕事をしないひとのことが気になってくるのでして。(わたしの集中力がなさ過ぎるのかも)


そのときは
ふたたび初心に戻って
数時間『仕事をしない』をしてみる。


周りの人から、「さっきからアイツ、サボってんな」とそろそろ思われるのでは?と充分に怯えたところで、
ふたただび忙しい業務に戻っていくのである。





今日もひとは
バランスによって成り立ち、役をこなしていく。




☕︎ Have a nice day! ☕︎













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