【コンサルこぼれ話】マネジャーの営業ノルマ達成法
こんにちは,もりおです。
以前の記事で,コンサルファームでは一定以上の職位になると営業ノルマが課せられるようになると書きました。
「一定以上の職位」とは具体的にはマネジャー以上の職位を指すのですが,案件獲得(プロジェクト受注)はどのようにして実現されるのでしょうか。
今回は,この疑問について考えていきたいと思います。
(※コンサルファームのランクについて詳しく知りたいという方はこちらの記事も読んでいただけますと幸いです)
マネジャー以上に課される営業ノルマとは
以前の記事の内容の復習です。
多くのファームではマネジャーランクから営業ノルマが発生します。
具体的には,「1年間で合計〇〇円以上のプロジェクトを受注すること」という目標がファームから課されるわけです。
詳しい金額はファームによっても異なるでしょうし私には分かりません。しかし,マネジャーの年収が最低でも1000万円〜であることを考えれば,おそらく数千万円ではきかず,1億円超えとなっているのではないかと想像されます。
以前の記事でも書いたように,コンサルの仕事をしていて,営業スキルが自然に磨かれることはほぼありません。特に新卒でアナリストから昇進してきてマネジャーになった場合,前職というものが存在しないためクライアントとの関係構築と営業活動はなかなかに苦労するという話を聞きます。
案件獲得手法の実際
パターン①別の人が獲得途中/直後だったプロジェクトをそのまま任される
まずはこちら。
まれにですが,プロジェクトの受注がほぼ見えているにも関わらず責任者が転職等でファームを去り,プロジェクト獲得が宙に浮くことがあります。
あるいはプロジェクトの受注後に実行をしなければならない段階で責任者が去ると,同様にプロジェクトの実行が宙に浮きます。
(転職が盛んな業界事情が色濃く反映されています)
このような事態になった際,経験の浅いマネジャーに最後の一押しによるプロジェクト受注や,確実なプロジェクト実行が任される場合があります。
これは非常にラッキーな「棚ぼた」パターンであると言えるでしょう。
一方で自分の提案によるプロジェクト受注ではないため,どんなプロジェクトかをしっかり理解するための努力は必要となります。
パターン②別の人が獲得したプロジェクトの一部を任される
王道と言えるのはこのパターンです。
経験豊富なマネジャーやシニアマネジャーが獲得したプロジェクトの一部をお裾分けしてもらうというやり方です。
そのお裾分けプロジェクトで高い成果を出し,クライアントから「この〇〇さんはなかなかやる人だな」と名前を覚えてもらい,少しずつ自分の名前でプロジェクトを受注していきます。
マネジャーランクから営業ノルマが発生するとは言っても,それまでの仕事で培ったファーム内外の人脈をフル活用してプロジェクトを受注していくことになるので,いわゆる飛び込み営業に近いというよりはコネが大きく影響する世界だと言えます。
パターン③プロジェクト提案書を書いてクライアントから直接受注する
近年多くなってきているパターンです。
パターン②でも書いたように,プロジェクト受注は人脈が大きくモノを言う世界ですが,コンサルが経営サポーターとしてメジャーとなってきた現在,大きなクライアントには必ずと言っていいほどどこかのコンサルファームとの関係があります。
例えば大手事業会社のX社は伝統的にコンサルファームA社への発注が常態化している,というような状況です。
しかしX社は大きなクライアントで,他のファームも今後のために是非関係を築いておきたいと考えます。
では,コンサルファームB社はどうするかというと,「新規性のあるプロジェクト提案書を携えて飛び込み営業をする」ということになります。
近年は特にデジタル系の知見を各社で競っていますから,伝統的にマッキンゼーの牙城となっているクライアントにアクセンチュアがデジタル知見を武器に乗り込んでいくというような話をよく聞きます。
特に現在はウィルス不況によりクライアントの財布の紐が固くなっているので,各社でプロジェクトに入っていない余剰人員が普段より多くなっており,社内のナレッジを集めて新しい提案ができないかと各社試行錯誤しているようです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
この記事は,私自身もよく分かっていなかった「マネジャー以上はどのように営業ノルマを達成していくのか?」という疑問を扱いました。
幸いにしてマネジャーやシニアコンサルタントの先輩が明快な答えを返してくれたので記事にすることができました。
やはりランク上位の世界というのは実際にそこに身を置いてみないとなかなか実態が見えてこないものなので,今後も色々と聞いて勉強していきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?