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コンサル流・信頼できる転職エージェントの見抜き方

こんばんは,もりおです。
今回は信頼できる転職エージェントの見抜き方について考えていきたいと思います。

はじめに

転職は誰にとっても人生の大きな決断の一つです。
 近年は転職がさほど珍しくない行為になってきていますが,まだまだ終身雇用主義の大企業も多いのが現状です。
 そんな現状にあって,コンサル業界はあらゆる業界の中で最も人の出入りが激しく,「〇〇さん,今度××社に転職らしいよ」といった話が挨拶がわりに交わされるような業界です。
(以前書いた関連記事もよろしければご覧ください)

 他業界に比べて圧倒的に「転職慣れ」した人たちが集まる業界なので,「あの転職エージェントは信頼できる」「あのエージェントは全然ダメ」といった会話も多くなります。
 私自身は新卒入社2年目ということもあり現時点で転職は考えていませんが,

・学生時代に転職エージェントでインターンをしていた経験がある
・現在は先輩方から転職エージェントの評判を頻繁に耳にする立場にある

ため,転職サービスの提供者と利用者の双方の視点を知る者として,
信頼できる転職エージェントを見抜くためのポイントを考えてみました。

転職エージェントのビジネスモデル

まず,信頼できる転職エージェントの定義とは何か?
それは,「徹底的に求職者ファーストである」ということです。
求職者ファーストであるかどうかの見極めポイントを解説する前に,こうした転職エージェントのビジネスモデルを簡単に見ておきましょう。

転職エージェントの売上は,以下のシンプルな式で表すことができます。

転職エージェントの売上 = 求職者数 × 求職者1人あたり紹介手数料

さらに,この紹介手数料は

求職者1人あたり紹介手数料 = 求職者の転職後の年収×約30~40%

と計算できます。
紹介手数料は転職先の企業から受け取るものなので(求職者のサービス利用料はどこのエージェントも基本無料),例えばAさんを年収500万円という条件でB社に入社させると,エージェントは500万円 × 30% = 150万円前後を受け取ることになります。

このビジネスモデルを見れば,もうご理解いただけるのではないでしょうか。
 そう,転職エージェントは企業からの紹介手数料ほしさに,とにかく転職をさせるインセンティブが非常に働きやすいのです。

 また,各エージェントに所属する転職コンサルタントの給与体系は,担当した求職者の転職件数によって大きく上下する歩合制です。この点は,不動産や高額保険,外車ディーラーの営業マンに通じるものがあり,一層転職させるインセンティブが働く仕組みとなっています。

信頼できる転職エージェントを見抜くポイント

 では,上記を頭に入れた上で,信頼できる転職エージェントを見抜くポイントをいくつか挙げていきます。

ポイント①求職者の中長期的なキャリア設計を考えたアドバイスの有無
 まず,求職者ファーストであるエージェントでは面談の際に「次に入る企業はどこか」だけでなく「今後の人生設計をどう考えているか」を求職者自身に問うてきます。
 その人の志向や性格を踏まえ,この先のキャリアをどう考えているのか,次回転職するとしたらその要因となり得るものは,などと中長期的な視点に立った深掘りを行う質問があまり飛んでこないようであれば,そのエージェントが求職者に本当に親身に寄り添っているとは考えにくいです。
 また,これは初回や2回目といった最初期の面談で扱われるべき事柄なので,転職コンサルタントからどの程度こうした質問が出てくるかで,そのエージェントの姿勢がクイックに判断できるのがメリットです。

ポイント②転職エージェント代表のビジョン
 前項で「アドバイスが中長期的な人生設計に基づいているか」を挙げましたが,近年はどこのエージェントもブランディング上の理由から,どこも同様のメッセージを公式サイトに掲げています。
 しかし,特に中小規模のエージェントでは代表のビジョン・哲学が社員に強く影響を及ぼすもの。代表が真に求職者ファーストを重視しているかを確認するには,雑誌やSNSでのインタビュー記事が良い判断材料になります。
 真に求職者に寄り添おうとするエージェントであれば,そうした場での受け答えの内容や質に求職者への想いが必ず滲み出ます。
(参考例:人材コンサルティング会社&サービスガイド100選)

ポイント③転職コンサルタントによるサポートの質
 良質なエージェントでは,1回1回の面談の質も非常に高いものとなります。その面談を行うことの目的が毎回はっきりしていて,「定例ミーティング的に何となく会う」ということは基本的にありません。
 求職者の貴重な時間を割いて頂いているという意識から,その人に合わせた面接対策(模擬面接や職務経歴書のブラッシュアップ等)を,十分な事前準備を行った上で行ってくれるはずです。
 また,求職者個人のパーソナリティをある程度理解してから具体的な転職先の検討や絞り込みに着手するはずです。

 逆に,以下のような例はハズレのエージェント/担当者の可能性が高いでしょう。
・こちらが特段望んでいないのにメールベースでの対応が多い
・面談の回数を重ねないうちから具体的な転職先が次々紹介される
・勧めてくる業界や職種に一貫性がない
・「なぜ私にこの転職先が合っていると思うのか」を訊いても明確に答えられない(面談で不意に訊いてみるのがオススメ)

ポイント④転職コンサルタント自身の焦りが見えるかどうか
 基本的に,転職エージェントでは各転職コンサルタントに売上ノルマを課しています。つまり,1ヶ月に何人を転職させるかの目標があるわけです。
 エージェントも営利企業である以上はノルマの存在自体は自然なことですが,求職者がノルマ達成のために無理に転職してあげる必要はありません。
 できればノルマに追い詰められていない,なるべく余裕を持って自分のキャリアを考えてくれる担当者に担当してもらいたいものです。

 そこで,下記のような点に注目してその担当者の「焦り」の有無を考えてみるのはどうでしょうか。

他の転職エージェントの利用状況をどの程度聞いてくるか
 (紹介手数料は最終的に入社を決めさせたエージェントの総取りとなるため)
いつ退職できるかをどの程度聞いてくるか
忙しいと伝えた時にそれでも面談や面接を組もうとしてくるか

 面談等で上記のようなポイントを探りつつ,企業口コミサイト(openwork等)でその転職エージェントのノルマの厳しさや担当する求職者の人数など,1人の転職コンサルタントにどれくらいの負担がかかっているかを調べるのは非常に有効です。

まとめ

いかがだったでしょうか。
転職は誰にとっても,転機となりうる重大な決断です。
転職エージェントの比較も大事ですが,実際に自分の転職をサポートしてくれる転職コンサルタントとの相性も非常に重要ですので,実際に面談に足を運ぶ必要があります。
そうした際に少しでもこの記事がお役に立てれば幸いです。
YouTubeでとても良質なエージェント選びの動画も見つけたので,こちらも是非ご覧ください。

それでは今日はこの辺で!
ここまでお読みいただきありがとうございました!!

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