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【コンサルこぼれ話】コンサルファームの職位

こんにちは。もりおです。
今回は「コンサルファームの職位」について見ていきたいと思います。

コンサルファームにおける職位(ランク)とは?

 コンサルファームにおける職位とは,「アナリスト」や「マネジャー」といった,ランクごとの称号のことです。以下は,コンサルファームにおけるランク・職務内容・年収等を表にしたものです。
 細かい呼び名や昇進までの年数,年収などはファームごとに異なりますが,なるべく業界の平均的な名称や数値に近づけてあります。

コンサルファームのランク

 この表では,業界標準的な6段階のランクを載せています。
 青で着色しているのが管理職層,赤で着色しているのがスタッフ層と呼ばれるランクです。この2つの層の違いは,「中心的な仕事がプロジェクト獲得か,プロジェクト実行か」にあります。
 マネジャー以上の管理職層はクライアントと良好な関係を築いてプロジェクトを獲得し,それをスタッフ層が確実に実行するという住み分けになっています。普通,マネジャーランクから営業ノルマが発生しますが,マネジャーはスタッフ層と協力してプロジェクト推進の責任者でもあるため,非常に大変な立場となっています。

昇進スピードについて

 コンサルファームに新卒入社すると,アナリストやアソシエイトといったランクからキャリアがスタートします。そこからファーム内の頂点であるパートナーに到達するまでは,入社から15年前後がかかるようです。
 あえて「ようです」という曖昧な言い方をしたのは,シニアマネジャーとパートナーについては,就任時にどれだけポストが空いているのかといった社内事情が昇進タイミングに大いに関係してくるためです。
 まだコンサルファームが今ほどの認知度がなく,規模も小さかった頃は新卒入社から10年経たずにパートナーに就任したという話がある一方で,最近はポストがなかなか空かず,優秀な人材がシニアマネジャーやマネジャーランクに滞留しているケースも見られます。

 また,ファームにより程度は様々ですが,総じて新卒入社組の方が中途組よりも昇進が速い傾向にあります。これは,新卒入社時からコンサルスキルが磨かれること,同じく新卒入社組の先輩や上司との関係構築がしやすいこと,同期とのネットワークが活用できることなど複数の要因が作用しています。

事業会社の役職との違い

 他業界の友人からは,「各ランクの称号は事業会社の役職でいうと何にあたるの?」と聞かれることがあるのですが,これは一概に答えられません。
 中間管理職という意味ではマネジャーやシニアマネジャーが課長や部長にあたるのかもしれませんが,中にいる人間としては「コンサルファームのランク=事業会社の役職」とは思いませんし,非常に違和感を感じます

 これは恐らく,コンサルタントという職業が,組織ではなくプロジェクトをベースに成り立っているからだと考えられます。
 事業会社における課長や部長という役職は,所属組織(経営企画・営業・人事・経理・広報・システム etc.)にアイデンティティを持っています。役職は,その「組織の代表」であることを表しているわけです。

 一方,コンサルファームにおいてはそもそも組織は提供サービスやクライアントの業界ごとに分化していて,機能ごとに分かれているわけではありません。
 そして,先ほど見たようにメンバーは大きく「プロジェクトを受注する人(管理職層)」と「プロジェクトを実行する人(スタッフ層)」の2つに分かれているだけです。よって,特定組織を代表して社内の他部と交渉するような役割がそもそもほとんど期待されていないわけです。

 また,これはきちんと統計をとったわけでは無いのですが,事業会社の部長職とコンサルファームのシニアマネジャーランクでは,前者の方が社内に占める人数割合が少なく「レア度」が高い印象です。
(様々な業界を相手にするため,コンサルファームの管理職層の人数はファームの規模拡大と共に増え続けます)

まとめ

 いかがだったでしょうか。
こうして改めて見てみると,コンサルファームの組織構造や職位制度はやはりかなり特殊な作りをしていることが分かります。
 記事中で少し触れましたが,管理職層とスタッフ層の境界にいるマネジャーは,これらのランクの中でも特殊な立ち位置にいます。
いずれマネジャーランクの特殊性や苦労などもご紹介できればと思います。

それでは今日はこの辺りで!
最後までお読みいただき,ありがとうございました!!



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